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霧隠れの六尾・人柱力 ウタカタ・・・泡沫の人生 (NARUTO登場人物考察)

        
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          (六尾人柱力・ウタカタと六尾)

 

霧隠れに存在した2人の人柱力、三尾の人柱力=四代目水影・やぐらと、六尾人柱力・ウタカタ。
 
《6月16日生まれ、享年26歳、ふたご座、血液型B型》

 

同じ霧隠れ出身の人柱力としては、「やぐら(三尾の人柱力で四代目水影)」のほうは物語中で名前がちょこちょこ出てきますが、ウタカタのほうは名前もほとんど登場しない。 
(※追記:終盤になって、ようやくナルトの「意識」のなかに六尾とともに登場し、ナルトに「尾獣との未来」を託していきました。 アニメでは、事前にナルトと会うというアニメオリジナルのストーリーが加えられましたが、原作では実際には出会ってはいません)
 
・・ おとなしそうで少し陰のある、でも優しそうな男性。 結構いい男だし、六尾もメタボなカツユみたいでかわいいんですけどね。。

 

ウタカタの持つ六尾は「フルフルした」尾獣(雷は吐かない)。名前は「犀犬(さいけん)」。 見た目はかわいいですが、ぬるぬるしていて、腐敗させるガスを噴出させることが出来ます。なかなか恐ろしい能力ですね。

そしてウタカタはシャボン玉(バブル)の術を得意とする忍です(NARUTOイラスト集の説明より)。 なんだか寂しそうで孤独なオーラが出ている・・
 
気になるのはウタカタは「9人の人柱力でゆいいつ「額当て」をつけていない」んですよね。 どうやら彼は「尾獣をコントロールできた」わけでも無い(らしい)し、ひっそりと・・隠れるように暮らしていたのでしょうか。 他の里の人柱力は、いちおう「その里の戦力」として、額あてをしてそれなりに活躍していたと思われるのですが(同じ霧隠れの三尾の人柱力やぐらは「水影」でもありましたし)、ウタカタは影が薄い。一人でシャボン玉に写る世界を眺めて・・そのシャボン玉がはじけて消えていく・・そんな、まさに泡沫(うたかた)の世界に自分を写して生きていたのかな・・・

 

霧隠れの里では、血継限界一族など特殊な力を持つものは迫害の対象になっていた時代がありました。 なくとも「血霧の時代」(四代目水影やぐらの時代)までは。
六尾のウタカタも、本来は里の戦力として「人柱力」となったはずなのに、もしかしたら「厄介者扱い」されていた可能性もあります。
 
霧隠れの尾獣、三尾は「水影やぐらが人柱力であった」わけですが、それ以降は「野放し」になっていました。 (このあたりの事情は、はっきりとはしません)
“暁”のトビとデイダラが、三尾に関しては「野生状態」だったのを捕獲する場面が出てきますね。 なぜ、霧隠れが三尾を野放しにしていたのか・・・これはかなり疑問なんです。 どの里でも、尾獣は重要な戦力であり、人間に封印することでそれを戦力としてきました。 三尾も六尾も、霧隠れにとって重要だったはずなのに、なぜか三尾は「野放し」。 尾獣は取り扱いが厄介、あるいは人柱力システムは厄介だという判断になったのでしょうか。
 
だとしたら、六尾の人柱力であったウタカタも、すでに「戦力外通告」状態だった可能性はあります。 人柱力にされたのはいいが、里からも「厄介認定」されて見放されていた・・・ ウタカタが額あてをしていない事情が、そのあたりにあるのかもしれませんね。

 

デイダラが、こんなことをいってましたっけ・・

「人柱力はネクラで人嫌いだと聞いたがな」
「コイツ(我愛羅)を除き今までに二匹 人柱力をオレの仲間が倒したんだがな そいつらの仲間も里の者も 誰一人として助けようとする奴はいなかったらしいぜ うん」
「それどころかむしろ喜んでくれる奴がいたそうだ」(30巻)

 

その二匹のうちの一人がウタカタの可能性は高いのです(当時“暁”が捕獲していた五、六、七尾のうちの2人なので) 

たとえ血霧時代が終わって時代は変わっても、人の考えや周囲の偏見はそうすぐに変わるってもんじゃあないですよね。 人柱力や、特殊な能力を持つ者への偏見は、変わらないかもしれません・・
 
時代的にいうと今から約20年前から、約10年前までが「血霧の里」時代だと思います。(10歳位の再不斬が生徒を皆殺しにした血霧時代エピソードがあるのと、再不斬や鬼鮫が里抜けしたのが10年位前なので)
この頃の水影が、三尾の人柱力のやぐらでした。

 

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(三尾と人柱力でもあったやぐら・元水影五影の大論戦!感想 から)

 

やぐらは完全に尾獣をコントロールできていたらしいですが、その能力がやぐら本人の力によるものなのか、あるいは何者か(マダラさん)の瞳力によってやぐらと共に尾獣も操られていた・・ってだけなのかもしれません。しまいには三尾を抜かれて(命を落としたと思われる)薄幸な水影。若いし、かわいらしいのに・・・
(※追記:のちに、このやぐらもナルトの意識の中に登場。 意外とハッキリものを言う男の子でした;)

 

やぐらが何者かに操られているとわかったのは、青が白眼をゲットした後かもしれないですね。これは怪しいぞと思って白眼で見てみたら・・強力な幻術に操られていたってかんじかな? (※追記:のちに、実際に青が「やぐらにかけられていたシスイの別天神のような幻術を見抜き解いた」ことが判明=49巻にて)

 

ということは青が眼を移植した時期は、血霧時代が終わる少し前・・今から11~12年前くらいのことでしょうか? 戦争も終わって数年後、ナルト達が4歳くらいの頃ですね。ちょうどそれは、雲隠れが日向の白眼を狙って「ヒナタ誘拐未遂事件」を起こした直後くらいにあたりますね。

 

あの事件で雷の国・雲隠れは白眼の合法的取得に失敗したのですが、その一方で霧隠れの里が白眼獲得に成功していたわけです。
雷影にしてみれば、「フン、あいつらはワシらの失敗を見て違う方法で白眼を奪い取っていたか、汚い奴らだ」と不愉快に思ったかもしれませんが・・まあ、雷影の計画も実に汚かったですからね;

 

そして約10年前つまり、シスイが死んだとされる頃・・四代目水影の幻術が青によって解かれ、血霧の里時代は終わっているのです。そのあと五代目現水影が跡を継ぎ、血霧時代は終わります。やぐら時代から水影に仕えていた青は里にのこり、一方で新しい時代に馴染めなかった再不斬や鬼鮫は里を抜けた・・・「実力」で忍刀七人衆の座を勝ち取った人達にとっては、血霧時代はある意味、実力が評価される「生き易い、いい時代」だったのかもしれないですね。 

 

平和な里になった今の霧隠れの里では、舞い込む仕事依頼もすっかり変わっただろうと思います。暗殺やテロ的なお仕事依頼から、平和なお仕事依頼へ・・・霧隠れは大きく変わります。 新しい時代の到来は必ずしも「いい事ばかり」とは言えないのかもしれません。 全ての人たちが新しい時代になじんでいけたわけでもない・・鬼鮫、再不斬、そして若い世代でも水月のように血霧風の生き方を選んできた人物もいます。

 

そして・・・ウタカタのようにどの時代にも馴染めず、その名前のように儚い人生をひっそりと閉じてしまう忍もいた。

 

五代目水影(メイ)も血継限界を持っていますから、少女時代はもしかしたら迫害され、暗い時代を過ごしていた可能性もあります。 青が「我々の時代は~」と言うたびに水影様が「それをいわないよう」釘を刺してますが、彼女にとって血霧時代にはろくな思い出が無いんでしょうね。 メイが里長に推されたのも「血継限界を持つ人にも脚光を」という表向きの理由があったかもしれないし、あるいは里一番の美女を里長にして里のイメージ改革を図る・・・そんな思惑が長老達にあったりして(邪推)。
まぁそんなオジサマ方の考えはさておき、彼女が積極的に新しい時代を作ろうとしている・・・過去の暗いイメージを払拭し、どこの里よりも確実に新しい時代を作り上げようと一生懸命な霧隠れの里。 新しい時代に適任な五代目水影や、若い長十郎という世代・・

でも、霧隠れにはやぐらのほかにももう一人・・
ウタカタという人柱力がいたことを・・・里のために人柱力になり、そのまま忘れられ・・彼のうたかたのような人生があったことも・・
新しい世代は、けして忘れないであげてほしい・・そう願ってやみません。

 

2009/9/30(水) 午前 0:54著。