ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

NARUTO ナルト486:拳 今週号のWJナルト感想 (ジャンプ 15号) その1.ナルトとサスケ

NARUTO486:拳  その1.ナルトとサスケ

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「友達」。

これが、鉄の国国境の橋から始まる「サスケ第二の復讐劇」のテーマなのだろうか。 
今までに描かれてきた様々なテーマ。兄弟の絆、師弟の絆、父と子の絆・・・そして「友達」。
この橋で、ダンゾウは最期に友・ヒルゼンを思って散っていった・・。

「友達」はNARUTO最大のテーマ。いよいよ話も終わりに近づいているんだなぁ~と感慨深いものがあります。
しかし男の友情って・・・いいですねぇ。わからない領域だけにゾクゾクします。
今週号はラストへ向けての新たなスタート。そして「友達」を救うためのそれぞれの戦いの幕開け。

ナルトとサスケ・・・ そしてカカシとトビ。


ナルト、成長したなぁ・・

終末の谷では、ナルトが一方的に泣いたり、叫んで空回りしていた感じだった。完全のサスケのペース。あの時はサスケのほうがちょっと大人だったような気がするんですけど、今回は違う!
「第2に終末の谷」ともいえる今度の出会いは、ナルトのほうが冷静で完全にナルトペース。

先週までのサスケはナルトの事を13歳の頃と同じ扱いをしていて、簡単に自分のペースに引き込めると思っていたみたいだ。(ナルトの考えていることなんてオレには読める、みたいなw)
螺旋丸VS千鳥、サスケは感情的になってぶつけに行ったみたいだが、ナルトは違った。最初から「心の内の会話」をするために拳をぶつけに行ったのだ。

ナルトは、皆が思っている以上に 大人。

キバの言葉を借りるなら、みんな「ナルトの事をなめすぎだ」
サクラも、サスケも・・・そしてカカシさえも。

カカシはナルトに自分自身の夢を全て託しちゃっているところがあり、過剰にナルトを保護しすぎてる感じがどーもするんですよね。倒れそうになればすぐ杖になり、ぶっ飛ばされればクッションになる。
螺旋丸と千鳥の衝突で飛んだ二人を、サスケはゼツがクッションになり、ナルトはカカシがクッションになって助けに入った・・。

そしてカカシとトビ(ゼツが呼びに行った)が口を出すのですが、なんだか2人とも保護者みたい。ナルトの保護者カカシ、サスケの保護者トビ。


「ナルト、お前は帰れって言ったでしょ」(カカシはやっぱりオネエ言葉なんだなぁ)

「帰って休めと言ったハズだが」(トビは命令口調・・でも厳しくは無い)


ナルトはサスケに話しに行こうとするが、慌ててカカシが「ナルト!」と止めようとする・・。カカシ、心配性全開だ。。
でも、無理も無いんですよね。今までのナルトはカカシ先生の言うことなんて聞かないで突っ込んでばかり。我愛羅奪還任務のときなんて、何度もカカシの制止を振り切っては感情的になって、カカシはナルトを止めるのに必死だったっけ。あれからナルトはずいぶん成長したけど、カカシにとってはまだナルトは「子供」の印象が強いのかもしれない。

でも、ナルトはカカシが心配しているのをよくわかっていて、落ち着いて返事をする・・。
「うん、ただサスケにちゃんと言葉で言っときてー事があるんだ」
あれ?大人が子供に優しく言い聞かせるような話し方で、これじゃあどっちが先生かわからないくらいだ。


ナルト、お前は一体何なんだ?

ここから、グイグイとナルトが自分のペースでサスケに話していくところは
実に見事。

「サスケェ・・覚えてっかよ・・・昔 終末の谷でお前がオレに言った事をよ 一流の忍ならってやつだ」

やっぱりあの言葉をこの3年間、ナルトは修行の励みにしていた。
それだけナルトにとって、サスケの言葉って影響力があるんだなぁと痛感。
K先生に教えてもらった難しい性質変化の話とかは、すぐに忘れちゃうのに。

記憶力抜群のサスケは、当然覚えているんだけど まさか「あのナルトが」あの言葉を覚えていて しかも本当に「一流」にまで自分を成長させてきたのかと驚いたのか、・・・黙ってしまった。

3年前、サスケに「ナルト、お前には本当のオレの心のうちが読めたか?このオレの」と言われて悔しかったナルト。早くこれをサスケに言えるようになりたかったんだろうと思います。

「サスケェ・・お前もオレの本当の心のうちを読めたかよ
   このオレのよ」

この言葉。《オレは、お前と話したくって必死に頑張ったんだってばよ、オレの気持ち伝わったか?》というナルトの友情の告白のようにも取れる(変な意味じゃないw)。

そして、「お前とオレが戦えば 2人とも死ぬ・・・」

それを聞いた4人(サクラ、カカシ、ゼツ、トビ)の反応が、前に木ノ葉丸の「女の子どうしの術」を見た後の4人(ナルト、サクラ、カカシ、サイ)の反応とそっくりで四者四様(ヘンな場面と一緒にしてすみません)。

サクラは「!?」びっくりだったようだし(予想できなかったのか?)、
ゼツは「...?」と意味不な顔をしてて、トビは「...」
そしてカカシは「...!」カカシは2人が戦ったら2人とも死んでしまうことを予想していただけに《ナルト、わかってたのか》のような険しい表情になった。だから、カカシは「サスケはオレがやる」と言い張っていたのだと思う。


サスケが、ナルトに言われたくなかった言葉

サスケは、ナルトに言われたくない言葉が2つある。

「お前を本当の兄弟だと思っているからだ!」と「友達だ!」。

終末の谷では、この2つを言われたときにサスケはMAX動揺してしまったのだ。決心を揺るがしかねないナルトのこの言葉を、サスケは最初から警戒していた。

だから、「兄弟と・・」とナルトが言いそうな場面では「他人は黙ってろ!」と釘を刺して見事?牽制した。
サスケはあのまま自分のペースに持ち込めると思っていたんだろうなぁ。

ところが、ナルトの意外な冷静さと成長ぶり、そして「友情の告白」に動揺し始めたサスケ。
まさかナルトがあそこまで「心の内」を読んでいると思わなかっただろうから、かなり焦っちゃったのではないかな?
《まずい、本当は揺れている自分の心をナルトに読まれたらヤバイ》みたいな。

焦るサスケは、ついに墓穴を掘ってしまった。
自分のほうから、もう1つの言われたくない言葉を誘導してしまったのだ。

ナルトが「憎しみはそれまでとっとけ・・そりゃあ全部オレにぶつけろ オレもお前の憎しみ背負って一緒に死んでやる!」といった時に、サスケはつい言ってしまった・・

「何なんだ?何でオレにそこまでこだわる?」


     「友達だからだ」


サスケ、やっぱり・・心の底でかなり揺さぶられましたね!

「何なんだ?」と言われたら・・・「友達だからだ」と答えるのがナルトだ。

終末の谷でも、サスケが「お前は一体何なんだ?」と言って、ナルトは

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「友達だ!」と叫び、サスケは、動揺した。

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この時の表情と、今週のサスケの反応似てますよね。

今のサスケには一番言われたくない言葉。聞いたら心が揺れてしまうのは、前の時でわかってる。
なのに、自分から誘導してしまった。ほんとは、サスケ・・・この言葉を聞きたかったのかもしれない。

「オレはまだ諦めてねぇ・・お互い死んだとしても うちはでも九尾の人柱力でもなくなってよ」
「何も背負わなくなりゃ あの世で本当に分かり合えら!」

サクラは震えて《ナルト、アンタ・・》と涙ぐんでいるけど・・ナルトのこの言葉には私も涙です。
憎しみも含めて、ありのままのサスケを受け入れること。一緒に苦しむこと。これが本当の熱い男の友情なんだろうか?

同じ第七班とはいえ、男同士の友情の間には口を挟めない空気がある。
そして美しい!サクラはその熱い思いに涙したんだと思う。
これ、情念の世界かな(どうしてもサブちゃん師匠の話に絡めたいと思ってしまう)。

男同士の友情って、時に女の子からみたら嫉妬してしまうほど熱いことがある。そんなとき「男の人っていいなぁ」みたいなw 
そして女の子には立ち入れない禁断の聖域のような、崇高な美しさがある(大げさ?でもそのくらい眩しい)。

サスケは「お前とわかりあう気もねえ!」と言い放っているけれど、そうでも言わないと自分の心が揺れてしまいそうなんだろうか。


ダンゾウが長ーい間ヒルゼンに秘めていた嫉妬心。あれも歪んだ熱い友情だった。苛立ちと憎しみ・・・でもそれはヒルゼンを追い続け、ヒルゼンと並びたかったダンゾウの想いだった。
マダラにとっての柱間も、ダンゾウにとってのヒルゼンのような存在だったのだろうか?

「オレの憧れの忍」
「オレの憧れであり・・ライバルであり・・オレの最も憎んだ男」(462話)

かつて終末の谷で戦った描写をみると、マダラと柱間が一騎討ちしている。
あの時の柱間は、今のナルトと同じ事を言ったのかもしれない。「オレに全部ぶつけろ」と・・。
あの2人も拳をぶつけ合って心の会話をしたのかもしれないが、マダラは最後まで柱間を受け入れられなかったのだろうか。

ナルトはイルカ先生に出会って変わったことを思い出している。
イルカは「九尾のナルト」を受け止めてストレートに愛情を表現してくれた最初の人だった(本当は、ナルトは三代目や一部の人達から守られて育っていたハズなんだけど・・・ナルトは気付いてはいない)。

我愛羅が変われたのも、ナルトが我愛羅の抱える孤独を受け止めた上で本気で「頭突き」でぶつかってきたからだ。
カカシが変われたのも、オビトがカカシの苦しみを受け止めた上で本気の拳でぶつかってきたからだった。

カカシだって、自分とオビトのことを考えれば ナルトとサスケのことも理解できそうなものなんだが、どうも保護者感覚が抜けない。
「ナルト、サスケはオレがやる お前には火影になるっていう大切な夢がある・・サスケの道連れでお前が潰れることは」とまだ言っている。
潰れることは・・・ない?許さない?

ナルトの夢をかなえることは、カカシがミナト先生へ示せる「意地」なのかと思ったりします。 カカシはこっそり螺旋丸に性質変化を加えようとしたりして、なんとか四代目を超えようとしていた・・ができなかった。
カカシが先生に対して示せる「自分の存在証明」は、四代目の息子ナルトを火影に育て上げる(そのために力を尽くす)ことなのかもしれない。
そうすれば、いつかあの世で四代目にあった時に、先生に誇らしげに言えるんじゃないのかな?「先生、アナタの息子を火影に育てましたよ!」って。

でもナルトはカカシの言葉を遮る。

「仲間一人救えねぇ奴が火影になれるかよ」

「サスケとは オレが 闘る!!」

仲間一人救えない奴は火影になんてなれない・・・
だから、大蛇丸を救えなかった自来也も火影になることを拒否していた。

今の状況では、仮火影であるカカシも、将来の火影を夢見るナルトも、火影になる資格は無いのかもしれない。

サスケとはオレが闘る!
これはサスケへの友情の宣言であり、火影にぜってーなる!という宣言でもある。

そして、いつかナルトとサスケ・・・2人が
「右手の螺旋丸」と「左手の千鳥」で、同じ方向を向いて手をつなぐ日のために。


(感想その2→ 感想その2.カカシとトビ へ続く、)