ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO ナルト518:奇襲部隊の攻防!! 今週号のジャンプ・ナルト感想 (WJ52号)

NARUTO518:奇襲部隊の攻防!!

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《兄さんに見せたかった・・・2人の夢の絵を》
 
最初にモヤシが暁を穢土転生した時と「モロモロ」を出してきた時は、実はイヤ~な気分になったんです。 でもどうやらこの穢土転生展開には重要な意味がありそうで・・・やはりキッシー、無駄な描写はしない方でのw
 
サイと兄さん、カンクロウとサソリ。
 
彼らの物語に今週はホント泣かされました。この調子じゃあこの戦争・・・涙連続になりそうです。 「サイの絵本」・・・これやっぱり「ナルトとサスケ」の物語と重ねてますね。 二人とも「兄弟」のような存在なのに、別々の道を歩いて、別々の戦いを重ねて成長し・・最後に出会って「手をつないで同じ方向を見る」。これも伏線なのでしょうね。


我愛羅は「今ここに敵はいない!・・あるのはただ"忍"だけだ!」と演説で言っていましたが、この戦争で敵を含めてお互いに「忍」として理解し合えるのではないだろうか?それこそナルトが長門と向き合って出した答えそのものですよね。
 

 
・芸術家魂をかけた闘い
 
芸術コンビにとって、戦争の目的だとか「モヤシに利用されている事」なんてのはこの際どーでもいいみたいですね。 彼らにとって、今の不死身体とは「刺激」であったり、「究極の体=芸術」であったりするらしい。
デイダラは突っ込んでくるオモイをあえて避けず、不死身で復活するのを「体感」してみたかった様子ですねw
 
「芸術家ってのは より強い刺激を求めてねーと感情がにぶっちまうもんなんスよ」ってサソリに話していたことがあったけど(264話で)、不死身体験は好奇心旺盛なデイダラには、かなり刺激的なじゃないのかな・・・?
 
でもオモイの「裏斬り」とは前方ではなく後方を斬る騙し斬りで、狙ったのはサソリが木ノ葉の忍(偵察隊のトクマとランカ)を操る「チャクラ糸」。
 
なんだかなぁ、「とりあえず三日月斬り」だとか「裏斬り」とか。 ネーミングのセンスといい、動きが読めない太刀筋といい、こりゃ師匠ビー譲りですねw
 
オモイ、デイダラの「期待」を見事に裏切った・・・(最近、裏切りって言うと 裏切りトラウマのトビを連想しちゃうんですがw)
 
しかしサソリもちょっち油断していませんか・・?オモイの太刀筋に見惚れてて、斬られたチャクラ糸をカンクロウに繋がれて「ウォラァ!!」と一瞬にして引きずり落とされてしまうなんて・・・・;
いや、ここは「カンクロウが見事」だというべきか。 
そういや、カンクロウ「一旦切ったチャクラ糸を瞬時に繋ぎ直すことなんて一流の傀儡師にとっては造作も無い」って言ってましたっけ(木ノ葉崩しの時、シノに)。
 
 
・ サソリの「くだらねェ」
 
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サソリは「オレは傀儡だが生身の核を持つ不完全な傀儡だ 人でもなく人形でもない」なんて言って、自分がチヨやサクラに負けたのは『身も心も人形になりきれなかったから』と考えていたんですよね(275話で)。 そのせいだか、カンクロウ操る「蠍(サソリ)」を見ても本人は意外とアッサリでしたね~・・・どういう反応するか楽しみだったんですが;
 
「オレの傀儡か・・今となればその体もくだらねェ・・・今のオレはまさに朽ちる事のない本物の人形そのもの!かつて望んだ体だ!」
 
でも、サソリが「くだらねェ」って言うのは・・・・実はこれ、本当はちょっと心が動揺してる時なんです。
 
たとえばサソリが造った傀儡「父と母」をチヨが出してきた時も、「ああそれか・・・」 「くだらねェ」・・・(267~268話)。
 
チヨが転生忍術を開発したのは「父と母」に(自分の命と引き換えに)命を吹き込もうと考えていたからだと知った時も、しばらく動揺した表情を見せてから呟いたのはやはり・・・「くだらねェ・・」(274話)。
 
動揺は「感情に支配されている状態」、つまり心が弱い証拠になってしまう。だから「くだらねェ」って自分に言いきかせるんじゃないだろうか?
「くだらねェ」・・・自分の傀儡を認めてくれている後輩がいることに、本当はサソリの心は動かされていたはずなのだ・・・。
 
そんなサソリを無言でじっと見つめるカンクロウ。 彼にはサソリが何故心を消そうとしているのかが分かってるみたいですね。 心を閉ざしてしまったサソリと、かつての弟・我愛羅の姿を重ねているのかもしれない・・。
 
・サイの怒り
 
デイダラ、この前はムタの蟲袋に起爆粘土を仕掛けてましたが、今度はシン(サイの兄さん)のお腹にも容赦なく起爆粘土が仕込んできましたね・・
 
カンクロウはシンを防御用傀儡山椒魚(これもサソリ作品)に閉じ込めて爆発を最小限に抑えこみ、逃げ遅れたオモイを「機光盾封」で防ぐ(傀儡を使って術者のチャクラを放射状に展開させ盾にする術で、チヨが使っていた)。
・・またまたカンクロウ、実に見事な段取り。
 
怒るサイにデイダラ「サスケの後釜にもなれねエお前みたいなカスが弱えーくせに出しゃばんじゃねェ!」って言うのですが・・・あれ、デイダラは何故サイがサスケの後釜だって知ってるんだろう?
デイダラってかなり情報通で「借りのある相手」の事は徹底して調べてはいたけど、ナルトやカカシを調べるついでにサイのことまで調べていたんだろうか?それともカブト経由で情報が送られているのだろうか?
 
感情的なデイダラと対照的に、ここでもサソリは冷静。
 
「木ノ葉の"根"の噂は知ってる・・・幼いころから生活を共にさせ兄弟のように育ててから最後に殺し合いをさせる 感情を殺す鍛錬とシステム」 ・・・
 
やっぱり「根の噂」は本当だったんですね。
 
チヨがサソリのことを『砂の悪しき風習と教えがコヤツをこんな風にしてしまった』と言っていたけど、砂でも同じような事が行われていたのだろうか。 意外とどの里でも、かつてはこんな風習は珍しくなかったのかも・・?
 
「心を無くせば迷いはない・・・それが本当の強い忍だ "根"のお前はオレに近い」
 
サソリがこんなこと言ったのは、「心を無くした忍こそ強い」ことをサイが証明してくれると思いたかったのかもしれない。「蠍」や「山椒魚」といった自分の作品を鮮やかに使うカンクロウを見て、サソリは既に心が揺れ始めていたようだから・・・。
 
しかし、再び兄さんを「爆弾」にしようとするデイダラに、ついにサイの怒りが爆発・・・・
 
 
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「やってみろ」 
 
うわ、驚きました、サイが初めて見せた「本当の怒り」。
 
サイが怒りをぶつけて描いた絵は、金剛力士の阿形と吽形みたいですね。
つまり怒りの神。
今までのサイ、こんなふうに感情を表した絵って描いたこと無かったんじゃないだろうか?
この絵はサイが今まで描いた絵の中でも最強にして最高の傑作かもしれないですね。
 
「心を無くして強いはずの」サイが、兄を思って本当の強さを見せたことで、サソリは何を思っただろう・・・?
金剛力士の「怒りの拳」はサソリとデイダラをぶっ飛ばし、カンクロウの捕獲用傀儡「黒蟻」が2人をキャッチ。これまたサソリの造った傀儡。
(・・そういえば、第七班が再集結した時 サクラを傷つけようとしたサスケに、カカシがあんな感じで怒りの拳を食らわせていたっけなぁ・・)
 
・「ありがとう」
 
サイ、兄さんに見せたかったあの絵本をず~っと持ち歩いていたんですね(こんな戦場にまで)。
 
「分かってた・・・ 根に居る時 兄さんと戦わなきゃいけなくなるって事・・」
「あの時・・・つけられなかった決着をつけ・・」
 
「・・・・イヤ・・・・・そうはならない」
「やっと見たかった絵が見られた・・・・お前の絵が魂の縛りを解いてくれたみたいだ・・」
 
「2人の夢の絵」だったという、兄さんとサイが手をつないで微笑む絵本の最後のページ。
それを見て、優しく嬉しそうに微笑むシン。
 
サイがずっと兄さんとのつながりを求めていたように・・・兄さんもサイとのつながりをず~っと求めていたんですね。
 
「ありがとう」
 
・・・・・微笑みながら 消えていくシン。 なんだかクシナが最後にナルトに「ありがとう」と言って消えていったのを思い出します。
 
「ありがとう」は、これからの大事なテーマになっていきそうです。
 
サイ、兄さんに二人の夢の絵を見せる事が出来て、本当に良かった。 
サイの頬につたわる「涙」・・・「兄さんが死んだ時、どんな顔を作ればいいか分からなかった」サイの涙。  
 
我愛羅が演説で言っていた「友の為に涙を流せる忍」・・・ 今まで忍の世界では心の弱さとされてきた「涙」こそ、人のことを思うことが出来る「本当の強さ」を示しているのかも。
 
 
・穢土転生って。 
 
ど~やら穢土転生とは「魂のこの世への縛り」を拠りどころにして、あの世から魂を口寄せする・・というもののようですね。
つまり、この世に魂が縛られるものが無い人は、口寄せできないということになるんだろうか。
サクモや自来也が口寄せされていないのは、彼らは息子や弟子に安心して託してあの世に去っていったからなのかもしれない。
 
・そして・・・「朽ちないもの」
 
いや~今週もカンクロウの采配は実に「凄い」です・・・・奇襲部隊全員の能力を完璧に把握、的確な指示を出している。 突っ立ち傍観キャラ(実況係)がいないんですよね。それにとにかく指示が「速い」んです。敵の動きにあわせて、味方全員の配置を指示し、それがことごとく「当たる」。正直言ってこれほどの采配能力持ってるのって今はカカシぐらいか?と思ってましたが、カカシ以上?
 
「傀儡師は操る傀儡の数で能力が測れる」とサソリが言っていたことがありましたが、一度に違う能力の傀儡を使い分ける傀儡師の能力ってのが カンクロウの指揮官としての能力に影響しているのかもしれません。
 
そしてカンクロウのもう1つの凄さは、自分をかつて倒し弟を傷つけた憎むべき「敵」であるサソリを「傀儡師」として尊敬しているところ。
黒蟻、山椒魚、蠍・・・・サソリの造った傀儡をカンクロウは継承し使いこなしている・・しかも、かつてのサソリを超えるほどに。 
その「寛容な受け入れ」は、弟我愛羅を受け止めたカンクロウの「優しさ」ゆえでしょうか。
 
自分の造った傀儡を継承しているカンクロウの姿に、サソリは何かを感じ取ったはずなのだ。。。
 
「サソリ・・アンタの強さはそこに魂があったからだ アンタはかつて人形になり魂を消そうとしたが消しきれなかった」
 
「アンタの造った傀儡にこそ 朽ちる事のない魂が宿ってんのがオレには分かる」
「だが今のアンタは生身だが本物の傀儡に成り下がったただの人形だ」
  
イタチが言うところの「自分で行き場所も決められないゴロツキ」集団"暁"。
天才と言われたサソリは「強い忍でいなければならない自分」と「心を消しきれない本当の自分」の狭間で悩み、里を抜け・・迷いながら行き着いたのが"暁"だったのだろうか。
 
「忍者って奴は皆知らず知らずその事に悩んで生きてんのさ・・・」っていう4巻のカカシの言葉のように、敵も味方も・・皆忍達は同じように悩んで生きてきたのかもしれない・・。
 
 
「アンタは傀儡を操る一流の忍だった 誰かに操られるようなゲスじゃなかったハズだぜ」
 
敵として対峙しているにもかかわらず、自分が残した傀儡を「芸術」だとして尊敬し継承してくれる後輩からの、温かい言葉。
 
「・・・・・」と目を閉じて聞いているサソリも、どうやら魂の縛りから解き放たれる時がきそうですね。
 
 
以前綱手大蛇丸に言っていた言葉が、ふと思い出されます(19巻)。
 
「形あるものはいずれ朽ちる・・お前は言ったな・・」
 
「でもやっぱり・・・・この想いだけは・・・」
「朽ちてくれないんだよ」

サソリが本当は気付いているもの、そしてサイが今感じているもの・・・それは朽ちることの無い人間の「想い」なのかもしれない。
 
 
☆こうなると、デイダラの魂は誰が解放する?デイダラも自分の芸術を誰かに理解してもらいたいんじゃないのかな・・
 
☆中吉が増援を呼びにいったということは、カブトは状況把握していないのだろうか??
 
☆忍連合の『敵』は死者と「増やせる白ゼツ」・・・つまりこの戦争、誰も殺さずに済むのでは・・・?
 

☆長駄文、読んでくださって感謝。