ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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カカシの闘い(その1)・・・ヘタレの真実

カカシの闘い(その1)・・・ヘタレの真実

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「フーーーー・・・いいタイミングだ」
(37巻、ボロボロになったカカシの元へ、ナルト達が増援にかけつけた場面)
 
カカシって、「さすが写輪眼のカカシだ」とか言われているわりには、戦闘でパッとしないんですよね~・・。
皆さんもそう感じられているようですが;
 
やっぱり、読者から見て強い忍というのは『一撃で敵を戦闘不能にしてしまうような圧倒的な力を持つ者』・・・たとえば九尾チャクラモードのナルトとか、イタチやサスケの須佐能乎とかなんですよね。なのに、カカシときたら 「倒せると思ったのに、倒せなかった・・・」の連続。 再不斬の時もそうだったし、角都も、ペイン天道も。・・・

カカシがペイン天道に倒されサクモ父さんに会っている間に 木ノ葉丸が地獄道に螺旋丸を当てた時は《ついに木ノ葉丸にまで超えられちゃったのか~コレ??》なんて情けなく思ったりして・・・(ため息)
ただし忍の『闘い』において、本当に大切なものは 単純に敵を倒せるせるかどうか?という問題だけでは無いとも思います(必死にフォロー・・・いやいや、本当にそう思っているのさ。)
といいますか、カカシも「その気になれば」かなりの強敵すら瞬殺できるんじゃないかと思うんです。神威という必殺技もあるし・・・・。できないんじゃなくて、しないだけなのではないかと;
 
現実的な問題として、一番おいしい部分は主人公ナルトに取っておくため・・・という事情はあるにせよ、それとはともかく 「カカシならでは」の理由がありそうです。

・飛段・角都戦におけるカカシのヘタレの真実

37,8巻の飛段・角都戦。 37巻のタイトルもズバリ「シカマルの戦い!!」であり、残念ながらカカシの戦い!ではありません;
実際シカマルの作戦の巧さばかりが目立って、カカシは防戦するだけで手一杯、増援ナルトに助けられたヘタレ上忍に見える・・・・(そしてヤマトのこんなカッコ悪い先輩は初めて見ましたよ・・・」発言につながるのである。)
 
ヤマトがあんな素直すぎる発言をしちゃったのも、無理はない・・ 暗部時代のカカシの戦う姿とは違っていたんだと思います。 暗部時代は仮面の下に感情を隠し、ひたすらビンゴブックを塗り潰していけばよかったのだから。 《ヤマトが拘束、カカシが雷切》・・・で あっという間に任務完了だったのかもしれない。
 
ただし暗部の仕事と違い、”表”の仕事は「結果を出す」だけがすべてではない・・と言うことをカカシはよく知っている。 いや、暗部時代に「ただ与えられた任務の遂行だけの戦い」をしなければならなかったカカシだからこそ、「ただ勝てばいい」もんじゃない・・ってことを痛感しているに違いない。
 
カカシは戦い全体における自分の立ち位置、役割を考える人でもあります。自分がこの戦いで何をどこまですべきか・・それを真っ先に考えている。
 
飛段・角都戦の主役はあくまでも「第10班」。 カカシはシカマルの作戦には一切口を挟まず、言われたとおりに動いている・・・自分は彼らの「補助」であり、けして先頭に立つべきではないと心得ていたのである。
 
まずシカマル、チョウジ、いのと4人で飛段・角都と対戦した時。
 
この時は、シカマルの作戦通りに まずは邪魔な角都をさっさと片付けちゃうのが理想であり、カカシはあっさり角都を背後から心臓を一突きしています。 これこそがカカシの「暗部式」戦い方・・・再不斬じゃないけど、敵に一切気配を感じさせない「サイレントキリング」に近い暗殺術なんだと思います。 
そして、カカシは角都の血を抜き取って、シカマルのためにお膳立てをしてやるのである・・・ この段階まではチンタラやってたら危険が大きくなるから、先生がサッサとやってあげる必要があったのです。
ただ・・・ホントならこれで角都はおしまいだったはずなんですけどね~・・・・・・(角都には心臓が5つもあったのだから);
 
そしてシカマルだけが飛段を連れて移動し カカシ・チョウジ・いのが残りますが・・・
 
そのあとのカカシは、角都に対して防戦するばかりなんですよね。 その主な理由は、チョウジといのを守る事を最優先にしたためだと思ってます。
でもその結果、いのとチョウジは『ただ立っているだけ』になり、カカシは防戦だけで手いっぱいになる・・・そしてボロボロになり・・・
 
1人で鮮やかに飛段を仕留めたシカマルとは対照的に、なんともヘタレな姿を後輩たちに見られてしまい ヤマトにもカッコ悪いと言われるのである・・・
 
で。ここでいくつか疑問が。
 
・なら、何故カカシはチョウジとイノを加えた作戦を立てて指示しなかったのか?
・何故、神威でサッサと片づけなかったのか?
・2人を戦わせる気がないのなら、何故チョウジといのに安全な場所に待機しているように言わなかったのか?
・・・などなど。
 
2人を戦いに加えなかった理由は、角都は予想以上の強敵であり、2人を参戦させるのは危険と判断したからでしょうか。 なんといってもカカシは『アスマの大事な弟子たち』は絶対に守らなければならないですから。
 
そしてカカシが神威を使わなかった理由は、もう一方で戦っていたシカマルが心配だったせいじゃないか、と思ってます。
シカマルが危険であれば助けに行かなければならないし、カカシにはシカマルを助けに行けるだけの余力を残しておく必要があった。 あの時カカシは写輪眼もかなり使い 雷切も数発使っていたし、もし神威を発動していたらチャクラ切れになり間違いなく病院のベッドの上だった(=戦闘不能』になっていたと思われる(本人の後日談による。) シカマルのところへ行くことも考え、うっかり神威も使えなかったのではないだろうか・・?
 
そして、いのとチョウジの2人に安全な場所に待機するように言わなかった理由は・・
 
もしあれが旧第七班であれば・・・カカシは2人に「戦わないチームワーク」を要請し、その場から離れる指示を出したんじゃないかと思います。 そのほうが正直、戦いやすいんですよね。
『皆をかばいながら戦うのは逆にやりづれーから』とナルトならはっきり言うのでしょうけどw・・・でもカカシはそうは言わなかった。
チョウジといのに指示を出さないってことは、《手を出すな》という意味でもあるんですが でも(かつてナルト達に言ったように)「邪魔だ さがってろ」とは言わない。なぜなら・・・

それは、あの闘いが第10班の、アスマのための・・・アスマ弔い合戦であったからですよね。
 
カカシはあの戦いを、木ノ葉の(里のための)『任務』だとは位置づけていなかった。
第10班の、アスマのための闘いだと考え カカシという個人で彼らを助けようとしたのだと思っています。 綱手に了解も得ずに出て行こうとしたシカマル達に ついていくつもりでしたからね・・・カカシは。
あの時、カカシが何よりも大事にしたのは「勝利」ではなくて「チョウジといのの気持ち」だったんです。
 
だから、たとえ形だけであろうと 二人にあの場を立ち去らせなかった。 「一緒に」アスマのために闘う必要があったんです。 2人を立ち合わせ・・・ただ 居るだけでもいい、アスマに気持ちが伝わればいい。
そのために戦いにくくなったとしても、カカシはいのとチョウジを守る覚悟をしていたのだと思います。
とりあえず増援が来て、余裕が出来てから攻撃に転じることを カカシは考えていたのかもしれない。
 
アスマが亡くなる直前のことですが、入院していたカカシに アスマは何かを伝えようとしていたんです・・・でも、結局カカシはそれを聞けずじまいだった・・・そのことを かなりカカシは気にしていたんです(35巻での話)。
アスマの話を聞いてやれなかったことが 悔やまれてならなかったはず・・・。
 
だからあの闘いは、カカシにとっても大事な闘いだったんです。カカシに出来ることは、アスマの弟子達を守り、アスマに彼らの勇姿を見せてやることだったのではないか、と。
 
カカシは表に感情を見せる人じゃないけど、内には熱いものがあるのだ。

「闘い」・・・・里のため、国のため、感情を殺して こなさなければならない「結果が全て」のものもある。だけど、それが全てではない。 再不斬が 《ナルトに自分の本心を引きずり出されたこと》を「負け」と言ったように、忍の闘いとは 鮮やかに敵を倒すことだけが全てではない・・・
 
カカシのような《結果だけをひたすら求められてきた忍》だからこそ、忍の「闘い」において本当に大切なものとは何なのか・・・よく知っているんじゃないだろうか。
 

(その2・《闘いの流儀》へ続きます←近いうちにアップいたします。)
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
 
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