ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 573:輝きへと続く道 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ11号) ・・・その1

NARUTO №573 輝きへと続く道 (その1)

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ナルトのこの「堂々とした表情」。
 
成長したな~としみじみ思うんですが、前にも似たような表情を見たな~なんて思ったんです。
第2巻124頁で再不斬に「木ノ葉流忍者!うずまきナルトってな!!」と言った時と、ちょっと表情が似てるかな。
あの時は「怖いモノ知らずなだけ」だっだけど、それでも再不斬の心を動揺させたんですよね。
 
そしてその時から、ナルトによる「再不斬の本心引出し」が始まっていったんだっけ・・・
 
さて、今週はまた話がドドーッと動きましたね!今年に入ってから話の展開スピードが加速してますけど、最後のカーブを曲がって一気に急流に入ったというか。「第2の終末の谷」に向かって怒濤の如く進んでる感じがしちゃいます。で、今週は戦闘は無くて最終決戦に向けたそれぞれの「心の描写」がじっくりで、これがまたキッシーらしい描写がバッチリ。  嵐の前の静けさ…かな。
 
1.難しい名前
 
『難しい…名前だと? それが何だというのだ?』
『ハァ~~~ン… お前は知らね~~~んだな!?』
 
『!?』
 
『教えてやんない――』
『よっ!!』 (べ~)
 
トビは、六道仙人が尾獣達に名前を与えたってことは知らないみたいですね、ど~やら。かつての十尾には、仙人は名前を与えていたんだろうか・・・。
 
忍にとっての「名前」・・・・これ『56巻』半蔵とミフネ戦を読み返して、なんだか少しだけ分かったような気がしました。 『命の代償に名を名乗れ』 『お前は英雄としてその名をワシが語り継ぐ』・・・相手を「一人の忍」として認めた場合のみ、半蔵は名前を訊ねたり与えたりしてましたっけ。
 
名を教えたり、教えてもらうという事は「信念を託し、託される事」・・・尾獣達に名前を教えてもらったという事は、ナルトにとっちゃ彼等の信念、生き様を一託されたってことになります。だから尾獣達から手渡されたチャクラは「ほんの一部」だったとしても、それは量の問題じゃなくて『質の問題』・・・。たとえトビが魔像に戻して保有する「尾獣チャクラ」の量は莫大であっても、ナルトがもらった「少量のチャクラ」には「意志」ってもんが託されてるから、ナルトは尾獣達と一緒。だから・・・堂々としてられる。
 
にしてもナルトは『ハァ~ンお前は知らね~んだな!?』 とか『べ~』とか、これって敵に対する態度じゃないですよねw 前もトビに対して『あったまきた』とか言ってましたけど、友達との喧嘩レベル。そして「ケンカ」といっても「友達の事を本心から思って、本気で意見しようとしてる」真剣な勝負なんですよね。
 
つまり、今のナルトには全く「憎しみ」ってもんが無いし、そして憎しみからくる「怒り」もない。
 
2.トビの「汗」と雨
 
『あの顔…』  (ナルトを見つめるトビ)
 
ナルトがトビを見つめるその顔にも、憎しみも無く、焦りも無く、怒りも無い。これ…ビーの境地とでもいいましょうか。
 
ビーは自分を殺そうと刃を向けたモトイにさえも微笑んで拳を差出し「受け入れようとした」…《自分ってのを全く疑ってねェ…すねてもねェ 自分に誇りを持ってる!(これ、495話でナルトがビーについて語った言葉)・・この境地です。
 
敵であるトビすら向ける「受け入れ」の表情・・・これは『自分ってのを全く疑ってねぇ誇りを持ってる表情』。
 
トビにとって「あの顔」はデジャビュというか《いつかどこかで見た》表情だったのかもしれないですが、それは六道仙人なのか、柱間なのか、それとも他の誰かだろうか。そこから先のトビは、動揺しまくりですね・・・
トビって長門が裏切った時も、小南に「闇」呼ばわりされた時にもかなり動揺してましたよね。彼の仮面の下の顔は意外と「表情を出しまくり」だったりするんじゃないかな~なんて思うんですよね。
 
《汗…?…イヤ…雨だ…!…オレが…あんな奴ら相手に汗を流すことなどあるハズがない!!》
トビの手袋をした右手から滴り落ちた「汗」。
 
汗ってのはご承知の通り2種類ありまして、肉体的な理由による汗(運動したり疲労したりとかによる発汗)と、精神的理由による汗(緊張したり動揺した時の興奮状態による発汗)があるわけですが・・・「トビ」の身体はご存知、腕は「白ゼツ素材」。 アロエっぽい白ゼツ素材製の「手」そのものが汗をかくという事は無い(ハズ)なので、今回の汗は『生身部分(肩、腋付近)』から流れ落ちた汗が 手袋内に溜まっていたんじゃないかな~と推測します(九尾事件の仮面と今のトビが同一人物なら、彼の胴体部分には血が流れているので「生身」)。
 
トビって今まで「肉体的汗」はあまり実感することがないんじゃないかと思うんですが、今回の「汗」は精神的理由からくる汗… つまり『焦り、動揺』からくる汗。 彼は必死になって自分の「汗=焦り」を否定してますが、降り出した雨は《トビの心の汗》の描写にみえてきます。心ん中は、あの雨ぐらい汗がドーッと流れるような思いだったんじゃないかな(面の下の「顔」も汗でびっしょりに違いない)。
 
にしても、キッシーは表情を見せたがらない人物の「内面」を 雨で描写するのがお得意ですなぁ・・・
 
そしてトビの「汗」・・・これは《誰でもない、形骸化した彼》にも「人間的な心と肉体」がシッカリあるってことの証明でもあるのです。
 
《あいつの力は把握していた…!この違和感は力からくるものではない…!》
 
またも否定・・・。ここまで否定すると、先週のナルトの「サスケとのキス」に対する拒否反応みたいでいささか過剰・・・それだけ意識してるってことの裏返しでもあるんじゃないかな。
ナルトの「力」を成長させる・・・ここまでは彼のシナリオ通りだったはずなんです。だけどまた「想定外」のことが起きた…トビが言うところの「違和感」、これは何なのか。
 
トビが圧倒されているのはナルトの『力』ではなく、ナルトの『心』ですよね。 圧倒されるほどの信念の強さ、敵であるはずのトビにすら心を開いて「受け入れ」を示す愛情の深さ。 これが「違和感」でしょうか。
今までは「面白いガキ」と思っていたナルトが予想した以上の成長を遂げ その「違和感」によって『ナルトが何者であるか』という「正解」をトビは見出したようですね。
 
六道の生まれ変わりなのか、六道が言っていた「本当の救世主」なのか・・・
 
《ナルトが何者かなんてのはどうでもいいことだ・・》
 
自分に暗示をかけるように言い聞かせてますが、次のコマで「・・・・・」になっちゃってますからね~このあたりがトビの人間臭い一面なんですよね; 
この「・・・・」こそ本心であって、次のコマで言ってる「この戦争より後過去も未来も無い…存在すらも…すべてが無意味になる」は、強がりにしか聞こえないんです。だって、これじゃ言ってることが「トビが嫌悪してるはずのダンゾウの根の思想」と同じになっちゃいますから、それこそ矛盾・・・本心で言ってるとはとても思えないのです。
 
なんだかなぁ…もうそんなに一人で頑張らなくっていいから、本心に素直になっちゃえば・・とトビに言いたくなる。あんな分厚い仮面かぶってるってことは、それだけ本心を必死に隠してる証拠なんですから。
 
3.カカシとガイの「青春」
 
『ナルトがこれほど成長したのを目の当たりにすると …自分がずいぶんと老ぼれに感じるな』 (ガイ)
『…どうしたの?いつものお前らしくないじゃない…! オレが言うのも何だけど…オレ達の青春もまだ終わっちゃいないってことでいかないか?』 (カカシ)
 
あぁ~あガイ先生、気にしてますねぇ「青春」をw
 
真実の滝でも、もう一人の自分が「正直…青春青春って…言ってる場合でもないだろ… 老けたオッサンが無理をすると体を壊すぞ』なんて言って出てきちゃってましたよね(ってアニメでは今週、そのガイの真実の滝話みたいですが・・地域によりますが。またナイスなタイミングw)
 
27巻第一部の最後で、主要キャラ達が「中締め」として『これからの課題』のようなことを言ってるんです… 
それらの「答え」が第二部の終わりに出され、それぞれの物語を結んでいくんじゃないか・・?と思っているのですが、ガイの場合はそれが「青春」なんですよね。 はりきるリーについていけず《そろそろ青春も無理な齢かな》って思ってるガイ、これが第一部最後のガイだったんです。
 
つまり、そろそろ その「答え」が出されるハズなんですよね。
 
でもガイってば54巻で鬼鮫相手に圧倒的な強さを見せましたから、あれで「まだまだ青春真っ盛り!」と目出度く締めくくれたのかと思ってたんですが、まだ納得してなかったんですね~・・。
普段なら絶対に弱音を吐かないガイが、思わず本心を口にしちゃったのは 相手が(いつが青春だったのか分からない)カカシだったからなのか…。そして逆にカカシの口から「青春」なんて出るとはねw
 
相変わらず「どうしたの」とか「らしくないじゃない」なんておネエな口調は全開ですけど、ま、カカシ自身も第2部に入ってから「老け自覚」が酷くて、オレも貫禄が無いとか世代交代と思ったり、ナルトの背中に四代目を見て「ぼわ~ん」と虚ろな目になってしまう始末。
サクモ父さんに会ったことでかなり吹っ切れたとは思ったんですが、またこの戦場でも見ちゃいましたからね~ナルトの背中に「ミナト先生」を。
 
『…オレ達はここへ来てまだ…』 って言ってるカカシも、眼が「ヘタレ目」になってますから(久しぶりに見たなぁこの眼)。ガイを励ますつもりで言ったものの、つい本音が互いに出まくりです。
「それ以上言うな!余計むなしくなる」というガイに「それでこそガイだ」なんて言ってるけど、これじゃ励まし合いというよりは、慰め合いになってます。でも・・・
 
おいおい、キミ達の青春はまだ終わっちゃいないでしょーよ!w
 
ここへ来て彼等は「まだ」弟子にカッコいいところは見せてないんですよね。 自信失ってるみたいですが「自分を信じない奴なんかに努力する価値はない!!」ってところを見せてもらいたいものです。スポーツ選手だって30歳ならまだまだだし(競技にもよりますけど)雷影やオオノキだってまだ青春してるってのに、ガイ先生気持ち老け過ぎ! 
 
でもガイは意外と繊細だってのは分かるんです・・ それに無茶な「自分ルール」を課したり、弟子の前で立派で「ナウい」師匠であろうと必死になり過ぎて 疲れちゃうんじゃないのかなぁ…。
でもここで「青春発言」が出たってことは、27巻の言葉を「回収するフラグ」が立ったわけですから「今の自分」が最高だと思える何かが見つかればいいんですけどね、この戦争で。
 
そして今週後半、ガイだけじゃなくてナルトの同期仲間達も 「27巻」中締めで提起した話の「答え」を次々出していきます。 (なんかだかなぁ、いよいよ「ラスト」だな~と思い知らされる展開なんですよね・・・。)
 
だけどその中でまだ「中締めの言葉」が出てきてないのがカカシなんです。
彼の場合は例の『もしお前が生きてたら…今のオレになんて言うんだろうな ・・・なぁオビトよ』がそうなんですが、カカシのこの中締めの言葉も…この戦争で回収されるだろうな、とは思っているのですけどね(それが青春の取戻しにつながるのかなぁ)。
 
 
 
 
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