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NARUTO-ナルト- 594:祖たるもの 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ34号) その2 トビとカカシの会話から見るトビの正体

NARUTO 594:祖たるもの その2 

(感想その1の続きです)
 
さて…ここからですが《カカシイヤーを感じさせるやり取り》が本格化しています。 
 
これは私の独断的解釈ではありますが、ご承知の通り私は「トビはオビト本人(精神含めて)」と解釈して読んで参りましたが、今週の内容から・・・それはほぼ確実と思えた次第です(精神もオビト、だと)。 
 
トビはオビトじゃねーよと思われる方、ぜひご一緒に考えていただきたい・・・。なぜ、トビはオビトと考えられるのかという根拠を含め、トビとカカシの会話部分を見ていくことにいたします(本誌159頁~160頁)。
 
ここに、カカシとオビトの間でしか成り立たない《感情のやり取り》が見えてくるのです。
 
「トビとカカシ」・・・二人の間に次第に高まる緊張感を、岸本先生は「対称(シンメトリー)」で巧みに描かれています。まず《カカシの言動によって、「自分」を抑えきれなくなっていくトビ》が2度繰り返されるんですが、1度目は感情を抑え気味のトビ・・・そして2度目は、ついに感情を抑えきれなくなったトビが描かれています。
そして次に、《トビの言動によって、「小さなまさか」が生まれてくるカカシ》が2度繰り返されていきます。
 
トビ側から…そして次にカカシ側から。
 
二人が少しずつ「接点」に向かっていく・・・・そのスタートの描写とでもいいましょうか。
 
・まずは、カカシの言動に「自分」を抑えきれなくなっていくトビの描写ですが。
 
ここまでの九喇嘛や本部などからの情報を統合し、分析していくカカシ。
情報を収集、統合、分析、活用・・・これはカカシの得意分野でもありますし、戦闘経験値も高く冷静なカカシは こういう場所に於いては実に頼もしいと・・・贔屓抜きにそう思っています。 そして、おそらくNARUTO世界の誰もがそう思ってると思うんです。だけど、おそらくこの世界でただ一人カカシの分析を怪訝そうに聞いている人物がいる・・・  それが「トビ」なんです。
 
今まで《カカシとトビ》は対面する機会が最も多く、ナルトと並んで(連合側では)最多です。トビの写輪眼を最初に見付けたのはカカシだし、2度もサスケをカカシの前から連れ去っていった「トビ」は カカシにとっては因縁の相手。だけどトビは、カカシに対してはなぜか比較的理解を示しており、あまり敵らしい態度はとってこなかったんです。だけど・・今回は違った。
 
いろいろと情報を分析し、カカシはあれこれ喋っていくんですが・・・
それをトビは『・・・・・』と無言で聞いてるんです。
 
でも、この時点ではトビの『面の奥の眼』は見えておらず、表情までは分からない。なので《カカシにここまで分析されて、トビは焦っているのか?》とも解釈できるんです。この時点までは、トビは何かを思っているのですがまだ感情を抑え怒んでいる。 
だけど、次のカカシの“言動”に遂にトビは切れる・・・
 
『なるべく復活する前になんとかしたいものだな…』 
(カカシ、それまで閉じていた左の写輪眼を開け、スッと雷切の構えをする)
 
イメージ 1
 
 
『・・・・・・・・』
 
トビの右眼が「穴」から見え、ジーッと睨みつけるようにしてカカシを見てるんですよね、それもかなりの「怒り」の眼。

トビの表情ってのは、仮面の穴から僅かにのぞく写輪眼から判断するしかないのですが これが意外と分かり易いんです。 トビの眼からは明らかに「喜怒哀楽」が伝わってくるんです。キッシーの描写の凄さもさることながら、この仮面は相当「感情を表情に出す人物」ってことです。そして、トビの怒りはついに言葉となって出てくる。
 
『カカシ… お前はそうやって簡単に口を開く』 
『後悔だらけの生涯を送るにふさわしい男だ』
 
『・・・!』
 
トビ、カカシの後悔人生を知ってるんですね!?
 
 
カカシが後悔だらけの人生送ってるってことは、ナルトですら知らないんです。知ってるのはごく一部の人間だけ・・「事情を知ってる人」だけです。
 
それだけにカカシは焦りを少し見せるのですが、でも反応的には意外にも《!》程度。 カカシとしては、それほど驚いたわけでは無い・・衝撃度としては「小」と言った感じでしょうか。なんで知ってるの?という程度。

トビは写輪眼を持つ人物であるから洞察力はあるはずだし、情報は持っているかもしれない・・カカシはその程度に認識したかもしれない。だから、カカシは「見抜かれたこと」にそれほど驚いてはいないし、おそらくこの時点ではまだカカシは《それほど疑問は持っていない》んです。いや、まさか「見抜かれた」とは思ってないんじゃないか。「まさか」自分の本当の過去を、知ってるはずがないと思ってるからこその、この程度の反応だろうか。

で…逆に、横に居るガイの方が反応してるんですね。すごく険しい顔をしてトビを見つめ、
 
『・・・・・ お前・・・・』 『いったい本当に何者だ・・・!?』と。
 
ガイとしてみれば、なぜコイツはカカシの心を見透かしているんだという疑問もあるだろうし・・・そして友の心の傷を弄ぶことへの「怒り」がガイを突き上げてるんですよね。 ガイ、いい人だな。

で、次のトビの言葉に・・今度はカカシが少々「反応」します。
 
『(ガイに向かって)顔を覚えないお前にそれを教える意味があるのか?』
 
(カカシ、無言で汗をかいてトビを見つめる)
 
 
ガイが《相手の顔と名前を憶えない》事については、鬼鮫戦を「ゼツ録画」で見ているトビなら把握済みのハズです。この点については、トビが知っていたとしても何も疑問はないんです。
だけど、カカシは「なぜガイの事を知ってるんだ」って思いますよね。それに、トビの言葉はこう解釈できるからじゃないだろうか・・
・・・《顔を覚えないお前に、もしオレが適当に違う名前を言っても、簡単に騙されるだろう・・ だから、お前に本名を教える意味はない》。
 そうだとすれば、《トビの素顔と本名》をガイは(本当は)知っているのかもしれない(おそらく覚えていないだろうけれど)・・。
 
(ガイもオビトの「顔と名前を知っている」可能性がありますオビトはガイとカカシの1歳上、アカデミーの上級生・・ちなみにオビトとリンはアスマ、紅、シズネらと同期です)←(※訂正、補足その1参照)
 
 
カカシは《こいつはガイの知ってる人物、あるいはオレも知っている人物なのか?》程度に思って「少し」焦りを感じ始めたんじゃないだろうか。ただし、カカシの中に「オビトではないか?」という疑念は一切無い、と言っていいと思います。
 
でも「オビト」の可能性があるのだったら、なぜカカシが気づかないのか。
これには大きな理由があるんです。それは・・・《オビトはもう死んでいる》という思い込みがあるからです。あり得ない、という思い込みです。
 
ただし、27巻を読む限り・・オビトが死んだという客観的な描写はいっさい無いのです。(今までの「カカシ外伝」考察で述べてきたとおり。)。
 
 
・《そして・・なぜ、トビはカカシの言動にキレたのか? 》
 
カカシが呟いた『なるべく復活する前になんとかしたいものだな…』。
 
トビはこれに刺激されて「後悔男」なんて言い出したわけですが、このカカシの言葉ってべつに《相手をあおるような言葉》とは全然思えないんです。
だけど“なぜか、トビだけにはムカつく言葉”だったわけで、ここに「トビはどういう人物か」というヒントがありそうなんですよね。 
(592話でカカシはナルトに、相手をあおるなと言いながら 自分の言動のほうがあおってる事に、全然気づいてない。)

で、トビはこの言葉のどの部分にカチンと来たのか・・というと、おそらく《なるべく》と、《なんとかしたい》…この部分じゃないかと思えるんですよね。
トビが次に《お前はそうやって簡単に口を開く》と言ってる事を考えると、この「なるべく」と「なんとかしたい」という口先だけのいい加減な願望とも取れる言葉を指して、お前は口が軽い…お前は言葉を口先だけにする、と怒っているように受け取れるんですよね。
つまり…お前は《約束を守らないのに… 仮定の話をする…》とね。
 
「なんとかする」ってのはナルトもよく使いますけど、九喇嘛に《本気で何かしてやりてーと思うなら・・ 行動で示し証明しろ!》と言われ、口先だけじゃなくって行動で示したんですよね(四尾の孫悟空をはじめ尾獣達を助けた)。《人間達はいつも口先ばっかり》というのは九喇嘛もずーっと思ってきたことで、人間不信の原因になっていたわけです。そして『口先だけなんかじゃダメだって事』は この戦場の大きなテーマにもなってますよね。
 
トビが、カカシの《なるべく》と《何とかする》をあれほど許せなかったということは、トビが「口先だけの言葉」が大嫌いな人物・・ということが分かってくるんです。
 
でも、この程度で睨みつけるほど怒るような事なのか?とも思えるわけで・・・トビをさらに「怒らせた要因」があるとすれば、それは・・・
 
カカシはこの時、それまで閉じていた「左の写輪眼」を開け、『スッ』・・と雷切(つまり千鳥)発動の構えを見せた、って事なんです。
 
口先だけのいい加減な意志で、左の写輪眼と《雷切(千鳥)》を使おうとした。
 
これがトビを“さらに”怒らせた原因の1つと思えるのです。
 
口先だけの言葉が大嫌いで、そしてカカシの左眼と「雷切(千鳥=オビトとの共闘)」に過敏に反応し、それをいい加減に使うとした事に 怒りを見せる男と言ったら…
 
オビト本人じゃないかと思えてくるのです。
 
トビは忍世界の平和実現を「口先だけにしない」ために、なんとしてでもこの計画を進めようとしてる気がします。それだけに、「写輪眼と雷切で外道魔像に傷をつけようと企むカカシ」の口先だけの言動をオビト…じゃないトビは許せなかったんじゃないだろうか?
 
 
では、オビトはなぜ「口先だけ」を嫌うのか?というと・・・それはミナト先生に注意されたからなんです、

「自制心を口にするなら 口だけじゃなく 心も強く持たないと・・・」
 
とね。
 
 
だからオビトはそれ以降「口先だけ」は徹底して止めるように心がけてるんです。
 
第241話で、リンを助けに行くべきと主張するオビトと、リンを見捨てて任務続行というカカシ。カカシは得意の分析を長々と語り始めるんです、でも・・これらは全部「想像の範ちゅう」。それをオビトが怒るんです。
 
 
 
『お前の言うリンの無事ってのは想像の範ちゅうじゃねーか!』
『そんなの仮定の話だろ!』
 
そして…オビトはこんな事も言っていました。 
 
 
《「仲間を大切にしない奴は それ以上のクズだ」 あの言葉だけは…》
《口先だけにしたくないんだ》・・・と。
 
 
 
カカシは集めた情報や知識を頼りにして「仮定の話をする」。そして…結局、口先だけで終わる。 オビトから見たらカカシは「相変わらず」で、イライラするのは分かるんです。 
 
だからお前は失敗して後悔しちゃうんだろ、と・・・。
 
そして、仮面の下に見せた「怒り」・・・こんな調子だからお前は相変わらず後悔の泥沼から抜け出せないんだと、あの時みたいにぶん殴りたい気分になったんじゃないかとも思えるのです。
 
トビが言った、
 
『カカシ… お前はそうやって簡単に口を開く』 
『後悔だらけの生涯を送るにふさわしい男だ』。

これは・・もしかしたら、カカシのこの言葉への「返事」なんじゃないだろうか?
 
『オレも今や上忍で部下を持つ身だ だが昔のまま・・・ いつも後悔ばかりだ』
『この眼があっても ちっとも先なんて見えやしない・・』
『お前が生きてたら・・・』

『今のオレに何て言うんだろうな・・・ なあ・・オビトよ』
 
(27巻237話、第一部カカシ最後の言葉)。
 
 
 
 
カカシのこの言葉への、オビトの「返事」は必ずある・・と信じてまいりましたが・・
 
もしかしてこれだったんだろうか。
 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 
(補足その1=この時点での情報)。
 
 
・コメント欄は最後に設けさせていただきます
・雑考は続きます。
 
・時間が無く雑文すみません。あとで少々訂正するかもしれません・・。