ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 573:輝きへと続く道 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ11号) ・・・その2

NARUTO №573 輝きへと続く道 (その2)

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(雑考その1の続きです。)
 
その1のほうで、トビの心の「汗」が雨として描かれたのかな・・・なんて書きましたが、今週は忍達の「人間らしい感情」を取り戻すための「最後の闘い」を雨、汗、涙が語ってくれますね~。
 
戦争前半では、眩しい太陽の下で笑顔を取り戻す忍達も数多くいましたが…雨が降り始めた2日目後半戦、これから先は「涙の話」になっていくような気もします。忍に禁じられてきた感情の1つでもある「涙」、それを取り戻す忍達がこれから先、出てくるのだろうか…
 
4.いのいちの「涙」
 
本部感知部隊の青、ずっと手あげっ放しで疲れないんかい?という余計な心配はさておき;「九尾チャクラ」とは別の「少し違う何か」を感じてる青。ナルトの中に合成しつつある?十尾のチャクラを感じているのか、あるいはナルトの中に生まれている仙人のチャクラなのか…。
 
そして増援部隊全員にナルト(達)の意志を伝えるいのいち。
 
この戦争で、改めて知ったのは「山中一族」の凄さです。あの金角の中に入りこんだイノの心転身に、いのいちの伝達能力。うちはや日向の瞳術並み、あるいはそれ以上に特殊で強力なものじゃないかとさえ思うんですよね。 ただシカクに較べるとちょっと考え方が古くて頑固そうないのいちですが、そのいのいちでさえナルト達の思いに感動して「涙と汗と鼻血」を流すなんて…(鼻血は身体的な理由だけどw)。
 
いのいち世代はまだバリバリ「忍の心得」世代のハズで、簡単には涙なんて見せなかったと思うんです。特に他人の前、そして「隊長」としての仕事中に涙を流すなんてのは「ありえない事」だったんじゃないかな。
でも、いのいちは人目を憚らずに泣いている。「隊長」という立場でありながら・・・想いを堪えきれずに涙を流して
いる。
 
そしてこれまたキッシーの『粋な計らい』というか。目はヘッドギア(?ヘルメットみたいなもの)で隠れて見えないし、流れる涙は「汗と鼻血」に紛れて目立たない配慮をしてあげてるんですよね。 前にも、綱手自来也の訃報に涙を流した時もそうでした。読者には綱手の「泣いている目は見せない」配慮がされてたんです。誰もいない場所で一人涙を流す綱手の気持ちを尊重するかのような「演出」、カッコよかったんですよね・・・。 いのいちの涙も同じ、目は隠しておいてあげる・・・これも作者の「いのいち」への優しさなのかな、と思えてちょっと嬉しくなります。
 
5.それぞれの「物語」
 
ナルト達のもとへ向かう増援部隊の面々の足元に激しく打ちつける雨。ついに本格的に降ってきたんですね~・・
「ザー」という雨音と、バチャバチャと撥ねを上げて進軍する忍達。 支流が集まって本流に流れていく川の如く速く、強く、1つになって勢いよく流れていく…。31巻で、我愛羅の為に砂隠れの皆が走っていくラストがありましたが…今度は皆がナルトとビー為に走っていってますねぇ。なんだかなぁ、ついにラストが近いかと思うと寂しい気もしますが、長引きすぎて話の質を落としてほしくないというのも私の本音でして・・・この流れでドーッと第2の終末の谷まで流れていってほしい思いです。勿論、その前に終わらせなくちゃいけない話が幾つも残ってますけど;
 
そして「その1」でも書いた通り、ガイは「27巻第一部ラスト」の言葉への「答え」を出すフラグを立てましたが、同期達も同じく、といった感じでしょうか。
ヒナタ、キバ、シノ、チョウジ、シカマル、いの。そしてテンテン、リーとサイ、サクラ。彼等も27巻終わりでそれぞれの飛躍を誓ってるんですが(サイは別だけど)、ついにその答えを出す時に入ったな・・・という感じです。皆の成長が嬉しい反面、なんだかしんみり(←これ、ガイとカカシが感じてる感情に近いのかな!?)
 
ただ27巻とは違って、今度は各々バラバラな方向に向かうんじゃなくて同じ方向、「1つになる」方向に向かって走ってる。それもナルトを追いかけるだけじゃなくて「ナルトと一緒に歩く」ために。
 
《ここで彼らの物語も集約されていきそうなので、ナルト同期の決意については「今日のお題」として別記させてください(なぜかネジがいないけど・・・なんでだろ? 彼の未来が語られてないのは…んー、気になるがまだ「ヒザシ父さん」との話があるのかな?と思いたい)》。
 
6.無数の足跡=無数の生き様
 
雨でぬかるんだ地面にしっかり残された無数の足跡は、太陽の下へ続く「輝きへと続く道」…。そして今週は「足だけ」「足跡だけ」のコマがなんと15コマもあるんです、足だらけ・・・。
 
バシャバシャと水飛沫をあげて力強く進んでいく、無数の「足」と「足跡」が語りかけてくるモノ・・・
 
本来、忍ってのは足跡を簡単に残しちゃいけなかったり、逆にわざと残して囮に使ったりするもんですよね(14巻のシカマルの作戦みたいに)。
そして残しちゃいけないのは「足跡」に限らず、生き様も生きた証も、秘密を持った体そのものも…ですよね。
全ての足跡を跡形もなく消し去るのが忍っていうものであり、自らを裏四象封印してシスイの眼を潰して逝ったダンゾウの最期は、ある意味で典型的かつ模範的な忍の在り方だったのかもしれない…。《忍は何も跡を残さない・・・》
 
だけど、ナルトの元へ向かう彼等はシッカリと自分の足跡を刻んでいく・・・
 
ナルトはこんなことを長門に言ってましたよね、
『オレは師匠みてーに本は書けねーから…だから…続編はオレ自身の歩く生き様だ…』 『どんなに痛てー事があっても歩いてく―― それがナルトだ』って。
 
生き様、つまりそれは自分の足跡…それはナルトだけじゃなくて、全ての忍一人一人が自分の「物語」を歩いて残していく。確かに「ここに生きてここに在った」という証として・・それが「足跡」だと思うんです。
そして・・・大小様々形も色々の足跡は互いに寄り添い、1つの大きなうねりになって「輝きへ続く道」を作っていく・・・・
 
58~59頁見開きいっぱいのシッカリと刻まれた、たくさんの「足跡」・・・それは大勢の忍達の「生き様の証」であり、それぞれの物語が在るのだと 力強く語りかけてくるような気がするんですよね・・・
 
・・・・そして、忍達に降る雨も優しい。
 
今までの「雨」は、尽きる事のない悲しみの描写が多かったんです。別れの場面だったり、希望の無い闇だったり。その雨音も空っぽの心にむなしく打ち付ける悲しい音だったんですよね。
だけど忍達に降り注ぐ雨は「この先にある光」を感じさせてくれる雨であり、地面を固めるための雨、足跡をしっかり残すための雨でもある。そして雨を跳ね返すような彼らの熱気、強い意志を強調する雨でもある・・・
 
同じ雨描写でも、こうも違って見えるもんなんですね・・・。
 
7.懸け橋と「道」
 
雨の描写で印象的なモノといえば、最近では54巻・・・小南VSトビでの「雨」があります。
 
やむことのない雨隠れの雨があがり、虹(懸け橋)が渡される描写が印象的だったんですね~・・・強い意志が不可能を可能にする描写として感動的でした。
 
あの時に小南が言ったのは「平和への懸け橋」。・・・そして今回は「輝きへと続く道」。
 
「平和への懸け橋」と「輝きへと続く道」がどう違うのか・・。
懸け橋とは、文字のとおり願いを「懸ける」橋であって 具体化具現化はしてない状態です。平和への強い願い、希望・・・小南達が懸けた「平和への願い」です。
そして「」、これは実際に作られていくものです。「懸け橋=希望」という名前の夢ではなく、実際に「具現化」したものが「道」。 力強い足跡・・・それが「輝きへと続く道」。
 
小南達の夢(懸け橋)、今ここに道として「実現」しようとしている・・・もう「希望」は諦めの言葉でもなく、ただの願望ではない。 九喇嘛やトビは「忍達は何を語ろうが全て同じ、出来やしない」と思っていた「希望」、それが実現し具現化しようとしている・・・ 
 
8.雷鳴と共に・・・
 
連合の足跡が力強い道を作ってるのとは対照的なサスケの足跡・・・孤独な足跡ですよね。
陽を背にして進む先は、雷雲に閉ざされた暗闇へと続く道。稲光に照らされて浮かび上がるのは、サスケのちょっとビックリするほど「闇の表情」・・・。 (イ、イタチ兄さん・・・!)
 
こんな闇に染まった表情、本マダラ、トビ、カブトにも見られないような気がします。あの3人はそれぞれ『器の大小』こそありますが、思うに《闇》とは言い切れないんじゃないかと・・・。カブトは過ごしてきた環境が彼を捻じ曲げてしまったのだし、マダラは己の信じる道を堂々と貫いているし(方法の是非は別として)、トビは人間臭い面を見せまくりだし。サスケだけが本当の闇に見えるのです・・・もちろん彼自身が闇なわけではなく、彼が取り込んでいる憎しみがそうさせているだけなのですが・・。
 
サスケのもとに降る雨だけは、あの日から変わってないですね・・・うちは事件の時の悲しい雨、あの日から変わっていません。そして怒りというよりは慟哭、心をひき裂くような雷・・・
修羅のような薄ら笑いを浮かべてますけど、怖い表情に見えるのは例によって「影効果」もあるわけで・・・感じるのは「闇や恐怖」じゃなくて深すぎる悲しみなんですよね・・・そして孤独。
 
サスケが立っている場所は ナルトのいる場所からはまだ離れているような気はしますが…位置的にはカンクロウ達の場所、次に第3部隊(七人衆がいたところ…満月どうしたんだろ)に近いところでしょうか(最も暁アジトに近い部隊なので)。
陽はもうだいぶ西に傾いてきてるので、もう少ししたら日が暮れて月が上がってきちゃいますね…そこで本当に無限月読は行われるのか、そして「本マダラ」は何をどう思うのか。
 
こうなったら「十尾」の姿も無限月読の世界も見てみたいかな・・・
 
 
 
☆さて、来週からは新局面でしょうか。
 
☆長駄文、読んでくださってありがとうございます。