ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 583:これは誰だ 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ21/22合併号) ・・・その1

NARUTO 583:これは誰だ (その1)

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『久方ぶりにこうして見ると… 少しやつれたか ノノウ』
 
あれれ、また出てきましたね・・・ダンゾウ。
 
「悪い人じゃなかった」で一度退場してるので、もうワルなイメージでは出てこないんじゃないかと心配してたんですがw いや、よかった・・・これでダンゾウと大蛇丸をつなぐ「謎」も少し解けるかもしれないし…時系列って難しいんですが、これは今まで語られなかった「歴史の空白地帯」を埋めてくれる貴重な一片になりそうです。 
 
しかしカブト…戦闘中だってのにディープに回想に入ってますねぇ。
これぞイタチの「狙い通り」なんでしょうが、カブトが「運命の選択」を誤ってしまった時点に引き戻してそこでイザナミ効果・・・ってことなのかな? 
 
そして前回の《何も無い》に続いて、今週のタイトル《これは誰だ》・・・これまたタイトルがズッシリ重たい。
 
他戦場でも、本マダラが《弟が死んで残ったものはオレの両眼の瞳力しかない》と言ってみたり、
トビが《オレは誰でもない 誰でもいたくないのさ》と言ったり、もうナイナイ尽くしで どこの戦場も何ともまぁネガティブなことよ・・。 (でも、敵の極めつけの「ネガティブ発言」、その姿は「今までの自分達(忍達)と全く同じ」・・・連合側も次第に気づき始めてますよね)。
 
《・前回に引き続きのカブトの回想、あれから3年・・・》
 
カブトの経歴で分かっていたのは「桔梗峠の戦いで生き残っていた敵の子供を医療部隊の上忍が引き取った」こと。 その「医療部隊の上忍」ってのが「マザー」のことなのか、或いはその後カブトを引き受けた人物のことなのか・・結局この点はハッキリしませんでしたね; 分かったのは「カブト」の情報は三代目火影三代目火影直轄暗部には知らされていなかったという事・・全て“根”が管理していたということです。
 
そしてこの回想の「正確な時期」が分かり難い。まだ大蛇丸が「木ノ葉の忍」として仕事しているし、戦争中だと考えれば「第3次忍界大戦末期」でしょうか。 弥彦がダンゾウと半蔵の企みで殺された頃であり、そしてカカシ外伝の頃・・・。
 
カブトはだいたい6~7歳ぐらいでしょうか、院の収入の為に子供達も「医療部隊」の助っ人として駆り出されてますが・・・こんな幼い子供達までなんてね。 第3次忍界大戦では、カカシ外伝を見ても12~3歳のスリーマンセルが重要な潜入ミッションを託されていましたし本当に過酷な戦争だったんですね。 43巻で「イタチは4歳で戦争を見てトラウマになった」とトビが言っていて、忍でもなかった4歳児が何故?と思ったんですが・・これなら手伝いで戦場に駆り出されていたのは分かる気がします(イタチほどの神童だったら)。
 
そしてこの年齢で医療忍術が使えてたカブトも・・・大した「神童」だったんですね。 
「何もしないでお金は発生しない」なんて生意気な事を言っては さりげなく「インテリ度アピール」しがたる性格・・これは今も変わってないですが、でも違うのは「マザーへの恩返しや院のために一生懸命働いているところ」・・いい子じゃないですか、カブト!
で、カブトはマザーに眼鏡をプレゼントしたんですね。 マザーはカブトから貰った四角いフレームの眼鏡、カブトはマザーから貰った丸い眼鏡。 人から受けた恩は忘れない・・・そういえば「これが大蛇丸様への恩返し・・」なんて言い方してたこともありましたっけ。
 
そしてカブトが治療しているのは・・・「まさかの大蛇丸」。
 
こんな早いうちから出会ってたんですね、この2人。
 
まだカブトが忍者になる前、しかもカブトが治療してるのは大蛇丸の「左手」・・・この数年後、イタチに斬り落とされちゃったり三代目に封印されることになる「左手」です。 しかしカブトの医療忍術レベルに驚いて、さっそく目を付けてる大蛇丸…やっぱり大蛇丸って天才少年好きですね。
 
『忍でもないのにいい腕ね・・ その医療忍術・・』
『カブト・・とか言ったわね・・ 君忍になれば? ・・いい忍になるわよ・・』
 
大蛇丸の喋り方、前後に入る「・・」の間の取り方って、いつもいい感じなんですが・・特に「わよ・・・」の余韻なんて絶妙です。 それにあの不気味な「おネエ言葉」だって、小さい子なら優しそうに感じて受けがいいかもしれません(笑、そして初対面の相手の対応もやっぱり上手いですね。 カブトにもまずは『誉める』ことから入って、次に「カブトとか言ったわね」と名前を呼んであげてるんです・・。小さなことでも誉めてもらったり、名前で呼んでもらえること・・それがどれだけ子供達には嬉しい事か。 この直前に、マザーが「カブト、まだいける?」と声をかけたのを大蛇丸はちゃんと聞いてたんですね。 う~ん、子供の心を掴むテクニックを大蛇丸はよ~く心得ているなぁ。 
戦時中、各地を回りながら才能ある子供達を「スカウト」したり目を付けて回ってたんじゃないでしょうか・・・大蛇丸にとっての従軍は「スカウトキャラバンの旅」だったのかも。
 
・《そして・・ダンゾウと「ノノウ」》
 
『あの“歩きの巫女”と呼ばれたお前が 今や子守とはな』
『久方ぶりにこうして見ると・・ 少しやつれたかノノウ』
 
ダンゾウの喋り方ってのも、古風でリズムが詩的。 カリスマ性のある人ってのは話し方ひとつでも惹きつけるものが何かありますよね。 で・・マザーは「歩きの巫女」と呼ばれた通称「ノノウ」・・・根の一員だったんですね、しかも元《諜報部一のエリート》。
 
「ノノウ」というコードネームについてですが、例によって付け焼き刃のウィキ知識によれば・・・
 
「ののう」とは、歩き巫女とも呼ばれ かつて日本に多く存在した各地を歩いていた死人の口をきく『口寄せ』を行う巫女。 呼び方はマンニチ、ノノウ、飯縄あるいは飯綱(イイズナ、ここでもイズナが出てきましたか)、キツネツケなどあるらしい・・戦国時代には「くのいち」として諜報活動をさせられていたこともあったとか。 
 
要するに「女スパイ」・・それが語源みたいですね。
 
だけどノノウ、この名を「疾うに捨てた」と言っているので 一応「根を離れて孤児を育てる事をライフワークにしている」らしいです。 でも彼女のような事情を知る「元諜報部」が簡単に解放されるハズは無いのであって、当然この「孤児院」もダンゾウや大蛇丸の目論見のもと建てられたのでしょう。 ノノウを利用して孤児を集めさせておいた・・ということじゃないでしょうか。
 
ノノウに孤児院への補助金の条件として提示されたのは《岩隠れへの潜入ミッション》。
 
時代は第3次忍界大戦末期・・・この「岩隠れの大規模作戦」とは、カカシ外伝で描かれている「岩隠れによる草隠れ領内を一気に南下しての木ノ葉への総攻撃」のことかもしれないですね~これ。 第3次忍界大戦の勝敗を賭ける事になった大攻撃です(結局ミナト班の活躍で戦局は逆転、木ノ葉に有利になる)。
 
にしてもダンゾウの後ろに立っているお付きの2人、油女一族と「大蛇丸」。 
 
「あの大蛇丸」が大人しく護衛として立っている姿は何となく笑えますが・・・油女一族のほうは、もしかして「油女シクロ」?(51巻で、トビの腕を毒蟲に感染させた根の油女トルネの父さん)。 
肌に触れただけで毒蟲に感染させてしまうから、トルネのほうがもっと露出が少ない服装に見えましたが・・でも年齢・世代的にはシクロと一致するような気はします(結局、なぜトビがこの時代(第3次忍界大戦頃)に活躍していた「油女シクロ」のことを知っていたのか不明なまま)。 
 
で、当時大蛇丸はダンゾウとはかなり深~い関係だったんですよね。
 
ダンゾウ、既にこの時には右眼と右腕は包帯姿ですね(同じ頃と思われる「弥彦を殺した時」もこの姿でしたが)。何だかワケ有りな姿ですが、もう写輪眼を右眼と右腕に付けて実験中だった可能性もあると思うんです。 ちょうど大蛇丸がダンゾウの体をいじくり回して実験してた時期として重なりますし、ヤマトをはじめ多くの子供達が「柱間遺伝子組み込み実験」に使われたのもこの時代。暴走などリスクの大きい柱間細胞の「直植え」より、リスクの少ない方法を模索してた頃でしょうか。
 
ダンゾウの「柱間細胞移植(直植え)」法は、本マダラを真似してのことだと思うのですが・・・しかしなんで大蛇丸とダンゾウは本マダラの「柱間細胞移植」を知っていたんでしょうね。 
ダンゾウの目的は「世界を1つにする事」だと五影会談で言ってましたが、これは力による世界のコントロール・・本マダラとそっくりな発想なんです。 
“根”と血霧時代のマダラさんがやっていた「心を無くすための訓練(生徒同士の殺し合い)」は同じだし、しかもダンゾウは柱間を「腰抜け」とまで呼んでいた…マダラとダンゾウ、思想が似てるんです。 なのでダンゾウはマダラの協力者だった事もあるのではと疑ってしまうのですが・・ なんかまだ出てきそうな「ダンゾウ」・・・。
 
ダンゾウは、この任務はノノウでなければ務まらぬとか言ってますけど 実際には孤児も集まったことだし、ノノウを追い出して子供を“根”と大蛇丸で山分けするって魂胆だったんじゃないでしょうか。 ノノウもダンゾウの考えることぐらい、分かった上であの厳しい表情だと思うんです。 
なのに「木ノ葉を守るためなら 安いものだ!」というダンゾウの台詞に「分かりました・・」と従うノノウ。 
これ・・・
 
むむっ、瞳術使いましたな?ダンゾウ・・・
 
突然うつむいて、右手の親指で「グぃ」と包帯を押し上げた不自然なポーズ・・・正面横に立っている2人の先生達からは見えないように「ノノウにだけ眼が見えるように」指で隠してますからねぇ・・
ノノウに「別天神」をかけた・・・?
 
でも、もしこれが10年以上前の話ならダンゾウの右眼は「シスイの眼」じゃあ無いハズなんです(シスイの死は今から10年ぐらい前)。逆に10年位前ならシスイの眼の可能性はあります。 
このあたり時系列がハッキリしないと分かり辛い・・(大戦がいつ終わったのか、大蛇丸の里抜けはいつだったのかにも依ります)。
もしシスイの眼じゃないのなら『シスイ家系の別のうちは一族の眼』なのでしょうか? よく話題にも出るダンゾウ同期のカガミがシスイの父さんか爺さんにあたるとしたら、シスイと同系の術の眼を持っていた可能性はありですが・・・(ちなみにカガミはトビやロン毛仮面ではないと私は思ってます・・トビは特に顔立ちも髪質も違うので)。
 
しかしストレートに脅しをかける大蛇丸や油女(シクロ?)もヤクザ並みで汚いですが、「子供を一人貰っていく」と言うのにも「何より子供の方から木ノ葉の忍になりたいと申し出る場合もないわけではない」なんて・・カブトが覗き見してるのを知ってて言ってるダンゾウのほうが、さらに腹黒いし狡猾(それに・・盗み聞きしてるなんて、既にカブトはこの年齢にしてスパイとしての才能ありってことですよね)
 
しかし子供を使って脅したり、さらには利用するなんて何ともエゲツない3人組ですが、ダンゾウが言い放った《木ノ葉を守るためなら安いものだ》・・この言葉は重くのしかかってきます。
 
里を守るためだったらどんなことでもする・・それが本来(従来)の忍ってものなんですよね。 
 
ダンゾウは里の為に心を無くして尽くしてる・・それだけのこと。 汚名を受けることも自己犠牲の1つ、愛情の表現なのだとしたら・・・そこまで徹することが出来る生き様は否定されるべきではないような気もします。 
誰だって誤解されたり名誉の代わりに汚名なんて受けたくはない。 それを受けるのは勇気もいるしカッコイイ生き様だとも思うんです。 でも、その結果思わぬところで多くの憎しみや悲しみを生んでしまった・・・ということでしょうか。
 
(そして、ダンゾウの元へ行く決意をするカブト・・)