ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

NARUTO-ナルト- 596:一つの術 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ36・37合併号) その1

NARUTO 596:一つの術  その1

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「お前の術は一つだ!!」
 
ん!ナイスだよ・・カカシ。
 
やっぱりカカシの持ち味はその分析力。 一番最初にトビの仮面の下に潜む『写輪眼』に気づき、トビの能力を最初に分析したのもカカシでした。
 
《攻撃をすり抜けることができ、四代目以上の時空間忍術を使う》。
 
それだけに最初の分析が「思い込み」となって、今までの「勘違い」につながってしまった。人間ってのは一度思い込むと「解除」するのは難しいもんですねぇ(私もそうだけど)。でもカカシは、まずは思い込みを1つ解いた・・・これも、写輪眼の洞察力のおかげかな。
 
・・・いい眼を持ってるな、カカシ。
 
さて、595話最後で出来た仮面の皹。 
 
あの傷は、やはりカカシが神威で時空間にブッ飛ばした雷切クナイが時空間内でトビに衝突した傷だったみたいです。この仕組みについては後回しにしまして・・・
 
仮面の傷にすぐ気づきましたね・・・カカシとガイ。
 
いかにも眼がよさそうなガイはともかく(ガイって4.0ぐらいありそうw)、左眼しか開けてないカカシもちゃんと見えているって事・・・ここは《カカシの写輪眼は視力低下してない証拠》と思っていいかと思います。しつこいけどもう一度、
 
・・・いい眼を持ってるな、カカシ。
 
カカシがいまんとこ視力低下していない理由については、特殊にチャクラ錬成をし事実上の永遠の万華鏡状態になっているのか?とか考えていましたが、トビも同じように視力低下していない事を考えると、別の理由があるような気もしています(とりあえず、これはいずれ理由が明かされると思うので結果待ち)。 
 
左下に出来た傷をチラリと見るトビの左の輪廻眼・・・

今まで謎だったトビの“左顔”部分にもいよいよ「皹」が入ったということで、正体が明らかになる時も秒読みだと思います。 あと数話内に判明するって話でしたが、次号あたりには大ヒントかなぁ・・・?(ドキドキ)
 
そして、毎回ちょっと気になる《効果音》。 今週号56頁ナルトの《フッ》・・・これは尾獣チャクラモードを解いて普通のナルトに戻る音で、ようするにこれがナルトの《シフトチェンジの音》です。

そしてその次のトビの《スッ》。 ナルト達のほうに上目使いで顔を向け、体勢を整えた音でもありますが、もしかしたら・・・トビの右眼が万華鏡写輪眼から普通の写輪眼に戻るシフトチェンジ音でもあったのかな・・と勘ぐってもいます。「スゥ・・」とか「スッ」は写輪眼のチェンジの音でもありますから。 

にしても、なかなかトビは 個人特定の決め手になる「右眼の万華鏡写輪眼の模様」は見せてはくれません!! 『時空間への出入りの瞳術』が「神威もしくは神威同様の万華鏡写輪眼瞳術」であることは間違いないと思うですが・・・ね。
 
さて、傷を見てのガイ&ナルトの反応と カカシ&トビの反応の温度差が極端で面白いんですよね、コレ。
 
「さっきのナルトの攻撃がスカる前に少し当たっていたようだね!!」
「ホ…ホントだ…左側んとこ…!」
 
「ナイスガッツだナルト!! この調子で攻めるぞ!!」
「よォーし!! これならなんとかすりゃいける気がするってばよ!!」 (ナルト&ガイ)
 
 
「・・・・・・・」
 
「・・・・・・・」 (カカシ&トビ)
 
嬉しそうにはしゃぐ“獣達”2人の横で、“眼の2人”カカシとトビがジッと見つめ合う。 
 
写輪眼どうし「・・・・」の応酬に、緊張感がジワジワ~っと高まってくるのを感じます。この戦場、少しずつ《カカシVSトビ》の様相を呈してきたな、と思います。同じ「眼」を持った者同士の、因縁の決着・・・この二人の間だけ、空気が張り詰めているのがよく分かる。
 
「なんとかすりゃいける気がする」ってのは相変わらずのナルト節で、例の《何とかする、ど~にかする》発想なんですが、トビはナルトのコレには突っこまないんですね。 

以前までは、九喇嘛はナルトのこの《何とかする、ど~にかする》発想が口先だけじゃないかと不安を持っていたようですが、ナルトが四尾の孫悟空を助ける行動で示したことで、九喇嘛はついにナルトを信頼した… って、これもつい最近(数時間前?)の話ですよね。 で、トビは既に《ナルトは口先だけじゃなく行動で証明するタイプ》と認めてるんじゃないかと思うんです「心の中では」。 だから・・ナルトには突っこまないのかな。
 
だけど、594話のカカシの(どう見ても)同じような言葉である「なんとかしたいものだな」…これにはトビは過剰反応したんです、「お前は簡単に口を開く」って。オマケに「生涯後悔」とかグサグサ言って、容赦なかった。 

でもカカシってのは、誰からも信頼されているし、特にガイやナルトなんて全幅の信頼をカカシには置いていて、今週もカカシが「イヤ…ナルトの攻撃が当たったようには…正直見えなかった」と言えば、二人とも「じゃあ違うのか?」 「どういうことだ?」とカカシを素直に見つめ、答えをきこうとする。カカシはいつも簡単に口を開くわけではないし、大体は最善の策を見出してきてるし・・・周囲もそれを認めている。
なのにトビがあんな事をグサッと指摘したのは「カカシの生涯後悔の原因」に、おそらくカカシの口の軽さが災いしているのは確実でしょう・・・。そこまで知ってる人物ってのは・・・やっぱりなぁ。 その一件をトビとカカシの間で解決しないと、全て解決はしないんだろうな・・と思ってます。
 
「スキアリィイ―― !!」
 
「なめるな」 《うちは火炎陣!!》
 
スキをついて魔像にパンチ食らわせようとしたビー(八っつぁん)の動きを見て、すぐに火炎結界を張ったトビ。やっぱり・・・
 
・・・いい眼を持ってるな、トビ。
 
珍しくトビは術を使いましたけど、“うちは火炎陣”なんて結界忍術使うぐらいだから、もはや彼がうちは一族であることは疑いの余地がないと思います(断言癖ご容赦)。
 
トビは「なめるな」って言ってますけど、この人よく言うんですよね・・・「なめるな」って。
 
小南にも言ったり、木ノ葉小隊に最初に会った時も「なめちゃってます?」なんて言ってましたっけ。

トビってのは、結構「キライなもの」をハッキリ見せてしまう人で、裏切りに敏感だったり、口先だけの言葉に敏感だったり、あとは見下される事にも敏感・・・これらの事にトラウマがありそうなんですよね。
前にも「うちはの瞳力をなめるなよ」と言ってたこともありますが、今回も写輪眼をなめるなよと言いたげだし、この人『うちは一族』のプライドも相当高い。
 
そして相変わらず苦しそうな「外道魔像」。
 
少しずつ外見も変わってきましたね。着物っぽいものは脱げてきてるし、背後に生えてた枝みたいなものはツノ状に変化しつつあり、この調子で行くと10本の尻尾に変わりそうで段々と十尾っぽくなってきてるようにも見えます。 火炎陣のカーテンで隠れちゃいましたが、結界が消えた頃には十尾が出来てたなんてことになりかねないです(完全体じゃあないだろうけど)。
 
「大丈夫かァ――!! ビーのおっちゃんに八っつぁん!!」
「ハナから面狙いだってばよ!!コンチクショー!!」
 
手を火傷したビーと八っつぁんを気遣ったナルトですが、ナルトが「魔像」じゃなくって「ハナから面の男」狙いってこと・・それは、魔像の中には尾獣達が居るからだと思うんです。 ビーだけじゃなくって八っつぁんを気遣い、尾獣達を思い遣る。

ナルトは優しい!
 
ナルトは尾獣達を助けてやりたいのに、結界なんか張られちゃったもんだから、だからこそ「コンチクショ―」なのであって、あくまでトビのやってる事と尾獣達の状況に対して叫んだコンチクショ―なのだと思います。 だから、ナルトはトビ本人を憎んだり本気で倒したいわけじゃない・・・ナルトにあるのは怒りであって「憎しみ」じゃあない(この差は大きいかと)。

ナルトはトビに「仮面」を取らせることが解決につながると信じてるようですが、それは理論じゃなくて「勘」なのでしょうね。…ナルトは、トビにどんなチャクラを感じているのかなぁ・・・


 
さて、トビに「口が軽い」と指摘されたカカシですが、口先男じゃないってことをトビの前で証明してやってくれ!なんて思って見てましたが・・やはりそこはカカシ。シッカリと見せてくれました。
 
カカシはここから冷静に己の「思い込み」と向き合い、正直に己の「間違い」を認めていきます。 これはイタチと共通するものがあり、カブトとは異なるものがあります。なんだかな・・・これ、九喇嘛と孫悟空がナルトを「口先だけじゃないか」試した試練に似てるような気がしてます。

実は先週、595話雑考のつけ加えとして『ありえない、とかハズだとか、まさか・・とか』という記事を出しちまったのですが、コレ今週取り上げた方がいいお題だったなぁ・・なんて今頃思ってます;あの雑考を読んでくださった方、あれをふまえた上で読んでいただければと思います。
 
ここからカカシは「仮面に皹が入った理由」を冷静に考えていくんですが、ここで大きく発想の転換をすることに「成功」してるんです。 大袈裟な事にはちっとも見えないんだけど、実はこれが大きなことなんです。
 
「待てよ・・・」
「イヤ・・そんなハズは・・・」
「しかし・・・」
「・・・・」
「もし・・・・」。 
 
この《考え方の順序》が大事なんです、どうってことなく見えそうなんですが、イヤ・・意外とこれが難しい。うっかり考え方の順序が違うと《イザナギ》的に終わったり、《イザナミの無限ループ》みたいになってしまう。
 
最初に「待てよ」、で止まってみる。この最初の一歩も意外と難しいと思うんです。特に経験値があったり情報量を持っている人ほど『立ち止まる』のは難しくなってくる。 オオノキがいい例で、経験値と知識が彼を頑固にしていたわけで、止まって己を見直すこと自体が困難だったんです(オオノキは見事にそれを脱却しましたが)。
 
だけどその次が一番の難関で、「そんなハズはない」と思い込みが邪魔をする…これが厄介です。ここでUターンしちゃう人が多い。カブトがそのいい例で、彼は「そんなハズはない、ボクが負けるハズが無い」を繰り返して結局イザナミループの中でグルグル回る羽目になってます。 「ハズ」という思い込みから抜けられないと、永遠に自分を変えられない。 永遠に真実に目を向けられない。
 
カカシにとって、トビに関する「謎」の思い込みは人一倍強かったと思うんです。 なぜなら、トビが《物体を出し入れする実体化する術と、すり抜ける霊体化する術の2種類を持っている》という事を最初に分析して見抜いたのが「カカシ」だったからです。
 
43巻、395話「トビの謎」でカカシ自身が分析した《暁の謎の新人》の特徴。
ヒナタの白眼やシノの蟲玉で確認した結果をもとに出した「仮説」だったので、カカシとしてはかなり自信を持って出した仮説だったと思うんです。それだけにトビの術特徴を『根本から見直す作業』はカカシにとっては己の間違いを認める作業なので、ちっと難しい。
 
でも、カカシは「ハズ」で終わらせ引き返さずに、次の大きな一歩を踏み出せたんですよね。

・・・「しかし」と。
 
神威を止められてしまったという、“まさかな現実”を突き付けられ・・その現実を素直に受け入れ、自分が出した仮説の間違いを自ら否定する。

そしてその結果、「もし・・・」という、新たな可能性を見つけだす。
 
《ありえない仮説だが …可能性が無い訳ではない》
 
あり得ない仮説ってのはゼロ%という全否定に近いですが、可能性が無い訳ではない・・・不可能に近くても実行することを諦めない。それが「考えてばかりいてもしかたないね・・」という、カカシの行動として形になっていく。
これ、カカシのトビに対する“意地”でもあったような気がします。カカシは穏やかで冷静だけど結構負けん気強いですよね、あれで。仔カカシ時代に見せていたあの負けん気の強い性格も『本当は』まだまだ健在だと思ってます。
 
 
 
 
※その2(神威の事)に続きます、すみません。