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NARUTO-ナルト- 597:時空間忍術の秘密 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ38号) その3 「九喇嘛とダチ」

NARUTO 597:時空間忍術の秘密 その3 「九喇嘛とダチ」

(その2の続きです)
 
『後悔しても遅いのだよ』
『現実は… ただ残酷に突き進むだけだ』
 
『現実を見てきたお前には分かってるハズだ… この世界で願いなど何一つ叶いやしない』
『だからこそ無限月読という夢へ導くのだ』
 
『墓の前で英雄が哀れに言い訳をする必要のない世界を創ると言っているのだ』
 
…たまらんなぁ…堪らなく悲しい。 「リン」の死、それはオビトにもカカシにも受け入れ難い悲しいものだったのでしょう。
 
カカシが思い起こしている「墓前に佇む自分」…
 
これ木ノ葉の墓地ですね、アスマも葬られている場所です。カカシの服装(腰に大きな戦争用ポーチをつけてる)から判断して、この戦争に赴く前に寄ってきた「最後に墓参りした時の絵」だと思うんですが・・・こうやってカカシは毎日、墓参りを欠かさなかったのでしょう。
 
で、これ「誰」のお墓なのかという事なんですが・・・特に「誰」との表記が無いので「オビトの墓」のようにも見えますが・・「リンの墓」じゃないかと思います。 カカシがオビトにお参りするのは決まって「第三演習場にある英雄達の名が刻まれた慰霊碑」ですから。 こうやってカカシは毎日、里内にあるリンのお墓と演習場にある「オビトの名が刻まれた慰霊碑」と両方まわっていたのでしょうか。 だから・・・朝早くに演習場に行ってたとしても、“遅刻”する。 
 
そして、なぜかトビは《カカシが哀れに言い訳をしている》事まで知っているんですね。これ、やっぱりカカシの左眼の眼軸に宿るオビトのチャクラ&意識が、カカシの左眼を通して世界を見る事が出来た・・という事なんじゃないでしょうか大蛇丸のチャクラ&意識がアンコの中から世界を見ていたように)。だから・・トビはカカシの眼を通してナルトやサスケも見てきたという事なんじゃないだろうか。そしてカカシ自身の事も勿論・・・。
 
ガイがトビを一瞬キッと睨んだだけで口を挟まないのは、黙ったままのカカシの気持ちを考慮してのことだと思うんです。息遣いが荒くなるほど「目の前の親友」に衝撃を受けているカカシのことを心配そうに「大丈夫か?」と聞くガイ・・・なんて優しい人なんだ・・ガイ先生。
 
トビのグサグサと突き刺してくる言葉に、カカシがただ黙って耐えているのは・・・トビが「オビト本人」だと確信したからだと思うんですよね。一度ペイン戦で死にかけた時も、ただひたすら(許してくれオビト・・・ )でしたからね。。何があったか分かりませんが、おそらくリンの危機に、カカシは「オレが何とかする」と希望的な事を言ってリンはそれを信じていたのかもしれない。カカシのことだから、そりゃ必死にリンを助けようとしたのだと思いますが・・・だけどできない事情があったんだろうか。
 
いったい何があったんだ。
 
十数年間、毎日慰霊碑と墓参りをして謝罪し続け、己を責め続け・・だからもう二度と大切な仲間は失いたくないと願ってきたカカシの気持ちを考えると、たまらなく悲しくなります。サスケを失った時のカカシの絶望と悲しみは想像に難くない。
 
『てめー』
『まだそれぐちぐち言ってんのか!?』
 
『こっちも言ったハズだ! 火影の夢は譲れねェ!!こちとら託されてるもんがいっぱいあんだ!!』 (ナルト)
 
ナルトはトビが言ってる《具体的な意味》は何も分かってないハズだし、なぜトビがカカシに突っかかるのかも分からないハズです。だけど英雄という言葉を軽んじて、「夢」という言葉を叶わないものだと断定するトビの言葉に純粋に反応した、よくわかんねーけど“本質”だけを捉えた、素直な言葉・・・これ、ナルトだからこそ言えることですよね。
 
しかしまた出ましたね、諦めたようなトビの「フッ・・」が。 
 
『フッ…託されているか… しかしナルト…』
 
『…もし自来也四代目火影がお前に託したモノをお前が蔑ろにしたら…』
『奴らはどう思うだろうな?』
 
『託されたものを失敗したら・・・ お前は自分自身をどう思うだろうな?』
 
『問題を先送りにし 希望という言葉でごまかしても・・ 虚しい現実が待つだけだ』
『託した側も 託された側も… 虚しいだけだ』
 
トビが「託したモノ」…それはカカシに託した写輪眼と、仲間を大切にするという意志、リンを守って欲しいという約束ですよね。・・・トビはそれを「蔑ろにされた」と思っている。そしてカカシはそれを失敗し、今も自分を許せない。
《託した側も 託された側も虚しいだけ》…つまり、トビはカカシを責めているわけじゃないと思うんです。いつまでも責任を感じ、失敗から立ち直れない・・・そんなカカシの哀れな悲しい姿をオビトは見たくないんだと思うんです。
 
オビトがあの時、カカシの身代わりになって岩の下敷きになったのも、カカシならリンを守れると信じたからであり、そしてリンが大好きだったカカシを守りたかったんだと思うんですよね。そして写輪眼を託したのも、リンを自分の代わりに守って欲しかったからだろうし、カカシなら口先だけじゃないと信じたんですよね(その経緯については、外伝の雑考になるので別記させてください)。
なのに、あの時のカカシを今のカカシは忘れちゃっている・・・その事が、オビトにとっては辛いことなんだと思うんです。 本当は悲しいんだと思うんです。
いつまでも後悔してるんじゃね~よ・・と本当はいいたいのかもしれない。
 
それでだったのだろうか・・・・オビトが無限月読という「英雄が哀れに墓前で言い訳をしないですむ」世界を創ろうという計画に乗ったのは。
 
今週のトビの言葉を聞いていると、なんだかなぁ・・トビの計画の目的は、ただ自分の為とか「リンの為」というよりは「カカシの為」でもあるんじゃないかと思えてきました。 「本心では」カカシを救ってやりたかったんじゃないだろうか。 あれだけ無遠慮でキツイ言葉を言うのも、本心ではカカシに後悔なんてして欲しくないからだと思うんですよね。
 
トビが嫌っている、口先だけの(形骸化した)希望と、名前だけの(形骸化した)英雄。・・これって、カカシだけの問題じゃないと思うんです。
 
希望という言葉を 口先だけの言葉にしている忍世界、
英雄という言葉を 形だけ名目だけの「勲章」にしている忍世界。
 
トビは、この《口先だけ形だけの形骸化した忍世界》をぶっ潰したいんじゃないだろうか。
 
かつて誰よりも希望を持ち仲間を愛し、まっすぐだったオビト。 彼がその瞳力を生かし「行動」で示そうとして辿り着いた答えが「無限月読」だったというのは・・・あまりに悲しい。でも・・その根底にあるのは、やはり「優しさ」であることは、間違いないと思うんですよね・・・
 
それまでずっと「自信に満ちた笑み」を見せていたナルトが、真剣な顔になりましたね… 《託されたモノの重たさ》、確かにナルトも感じていたのかもしれません。ぜってーやって見せるとは言っているものの、やっぱり心のどこかではプレッシャーになっているんじゃないかな。
 
(九喇嘛が思い出す、四代目がナルトに伝えた言葉…)
 
《お前に九尾のチャクラを半分残して封印したのは この力を使いこなすと信じていたからだ…》
 
「ナルト…代われ!…奴に一言言っとくことがある!」
 
九喇嘛…面のヤツの事を「マダラ」という認識はないようですね。だけどこの次の言葉から、面のヤツが九尾事件の時の奴と同じと思っているのは分かります。
 
「悪いが… こいつはてめーの言葉には当てはまらねェ」
 
「・・・・・・」 (トビの面の奥の眼は、険しい)
 
「ナルトは四代目の託したワシを… ダチにしたあげくワシの力を使いこなした!!」
 
「!!」 (ナルト)
 
「四代目はお前を倒す力として ワシをナルトに封印したのだ!」
 
九喇嘛、ナルトの事をさりげなく《ダチ》って言いましたね!w 
「友達」って言うのは、ちょっと年齢差?もあるし九喇嘛には恥ずかしいものだろうけどwダチって言うなら、多少言い易かったのかも。
 
九喇嘛…お前は何ていいい奴なんだ!
 
ナルトがビーと八っつあんのことを《まるで友達みて-でよ…んでいつもオレってばこう思うんだ むっ・・ちゃ・・うらやましいってよ…!》って孫悟空に言ってた、あの言葉を九喇嘛は「・・・・・」と聞いてましたからねぇ。いつか、お前とオレはもう「ダチだよ」って伝えてやろうと思ってたんでしょうか。
 
で…九喇嘛はちゃんと言葉で《ダチ》だと伝えた。
 
優しいな・・九喇嘛。で、こんな事を伝えられるんだから、九喇嘛もホントは感情(思い)を結構ハッキリ言える奴なんじゃないのかな。嬉しかっただろうなぁナルト・・・
 
終末の谷でも、久々に再会した鉄の国国境でも、ナルトがサスケに言った《友達だからだ!!》(486話「拳」で)。そして我愛羅が演説で言っていた、《傷つけたオレを 友だと言ってくれた!!》 (516話)。
「友達だ」と伝える、その言葉は・・・どんな幻術「解」よりも強力で、仲間を守り助けられる言葉なんじゃないかと思えてきます。 
 
聞いているか?・・・カカシ。
今、目の前に居るのは「友達」なんだぞ。
 
 
九喇嘛が面のヤツに「一言言いたくなった」と言ったのは、九喇嘛には面のヤツの気持ちも「よく分かった」からなんだと思うんです。なぜなら、ついこの間までの九喇嘛は、トビと同じように《人間の言う事は皆同じで口先だけだ》と思っていたわけですから。 九喇嘛も「相手を憎しみで倒す」のではなく、「理解し合いたい」気持ちが生まれているんじゃないだろうか・・ナルトとダチになった事で。
 
そして、ちょいと驚いたのが・・・九喇嘛が《四代目の託したワシ》と言った事・・。
 
四代目はナルトだけじゃなくって、九喇嘛の事も「信じていた」んですよね。 いつかナルトがビーと八尾みたいになってくれることを信じ、九喇嘛をナルトに封印したわけですが・・・それは四代目が九喇嘛を信じたという事でもある。九喇嘛の《四代目の託したワシ》という言葉は、九喇嘛が四代目から託された思いを「受け取った」一言なんですよね。 
 
「行け…ナルト!」
「てめーは失敗なんかしねェ!!」
 
「オッス!!」
 
九喇嘛との共闘モードでツッコむナルト・・・これ、ついに「飛雷神の術」へと進んでいく為の第一歩になるんじゃないか?と期待しちゃってます。九喇嘛はど~やら四代目が自分をナルトに託した「理由」も分かっている口ぶりだったので、その理由が《あの術の完成》と分かっているハズです。
 
つまり『マーキングも術式クナイも要らない飛雷神の術の完成』(かなぁ?)。
 
九尾チャクラモードのナルトは、時空間内のトビも感知できるし(595話ジャンプ49~50頁に跨ぐ2コマ)、それと仙人モードを併用すれば、いずれは完成できるかもしれない・・。いずれは「飛雷神」につながってくれたらなぁ・・と願っています。ゲンマ達が使った飛雷神や、なぜか丁寧に説明された「トロイの磁遁」が、今後のナルトの時空間忍術の伏線になってるのだろうし、これからナルト(やサスケ)が向き合っていかなくちゃいけない相手には「時空間忍術」は必ず必要になってくる・・・とも思ってます。
 
さてこれで・・・遂にトビの仮面に決定的な打撃を与える事が出来るんでしょうか。
 
でも・・・やっぱりトビの「心の仮面」をひっぺがす役割はカカシにやってもらいたい!いや、カカシはやらなくっちゃダメでしょ!トビの無限月読を止められるのはカカシしかいない。
そして・・・もう二度と、《口先男》なんて言われないように、今度こそ行動で証明してほしい。
 
 
自分自身と「友達」を救うために。
 
 
(頑張れ・・・カカシ・・!)
 
 
 
 
・ところどころ書ききれない部分があるので、次のジャンプまでの1週j間で取り上げていきたいと思っています。
・今週のトビを見てるとど~してもオビトなのですが、彼を洗脳したり知識を与えた別の「存在」はあるはず。 
 
・カカシ外伝をまだ読んでいない方、ぜひ!ぜひ!一読される事をおススメします。
 
 
 
 
・長駄文読んでくださって感謝。