ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

NARUTO-ナルト- 628:ここに、そしてこれから 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ22/23合併号) その2

NARUTO 628:ここに、そしてこれから (2)

 
・なぜ、オビトは「わざわざ」話をしに来たのか?
 
(その1の続きです・・・)
 
(大丈夫かナルト?)
(渡したチャクラを一度にコントロールするのは無茶すぎる… すぐにバテるぞ)
(…それに十尾がチャクラをためてやがるよーだ… 気ィつけろ!) (九喇嘛)
 
今までは何気なく見てた《ナルトと九喇嘛の心の中の会話》なんですが、ジャンプ79頁で《九喇嘛と一緒に描かれているナルト》は いつもみたいに『九喇嘛と顔を見合わせて会話してる内なる世界のナルトの絵』ではなくって、『外なるナルト』・・・ようするにフツーに他の人達が見てる、「黙ってハァハァと辛そうに息をしているナルト」の絵なんです。 外から見たら「今、ナルトは心の中で九喇嘛とお話し中」なんて一切分からない・・・分かってるのは「読者とナルトだけ」ということを改めて感じさせる絵なんです。 
で、それに何の意味があるかって言うと・・・「こういう“内なる会話”をしている人」がもし、他にいたとしても…外から見ただけじゃ分からない可能性はある、ってことを「感じさせる」絵なのです(これに関しては「その3」で後述いたします)。
 
以下、オビトとナルトの「会話」が続けられていきますが、オビトはナルトの言葉を極めて真剣に聞いて「観察」しているように見えるんです。 少々長いですが会話を抜粋してみます。
 
「ただ弱っていくだけだな…」 (オビト)
 
「一人になりてェてめーにゃ分かんねーだろうけどよォ…」 (ナルト)
 
「・・・・・?」
 
「オレの近くに皆が居てくれる… オレはそれがすっげーうれしいんだよ!!」
「そんだけで力が湧いてくる!!」
 
(ズオオォォ「フッ」とオビトは神威で時空間へ消え、ナルトの攻撃は空振り。 離れた場所にオビトが再びズズッて出てくる)
 
「仲間の死の痛みを繋がりとのたまうなら 仲間を無理に守る必要も無かろう?」
 
「なァんだよヘリクツヤロー!! お前のそーゆーとこが めちゃめちゃ大っキライだ!」
「そういうこと言ってんじゃねェんだよ ヘリクツバカ!!」
「仲間との事ならどんだけ痛くてもガマンするつってんだ!!それを捨てたくねーって言ってんだ!!」
「わがままかもしれねェーけど…」
 
「・・・・・・」 (カカシ)
 
“ここに”仲間が居ねーのが… 一番痛ェーんだよオレは!!!」 (ナルト、「心」を叩く)
以上!!!!!
 
「・・・・・・・・・」 (オビト)
 
ヘリクツを並べる奴に『大っキライだ!』と叫ぶナルトの姿が、かつてヘリクツを並べていたカカシに『やっぱりお前はキライだ!』と叫んだ子供時代のオビトがメチャメチャ重なります(241話のこと)。
 
ナルトにとっちゃ「やっと出来たつながり」・・・誰にも認めてもらえなかった、たった一人の孤独の痛みを知るナルトにとって「仲間を守る」こと、自分が仲間の中に「居る」事を認めてもらえる事、近くに皆が「居てくれる」こと・・それは「どんなに痛いことがあっても」ぜってー守るべきもんであって、どんな屁理屈の前にも屈しない《強固な意志》であることをナルト自身、強く強く感じることができたんじゃないだろうか。
 
“すっげー”うれしいという、つながりの肯定。
ヘリクツ“ヤロー”に、ヘリクツ“バカ”という屁理屈の否定。 
“めちゃめちゃ”大っキライという屁理屈を言うことの否定。
 
強調表現が「すっげー」だったり「めちゃめちゃ」だったり、「ヤロー」「バカ」を付ける事だったり。 
 
相変わらずナルトらしいっちゃナルトらしい・・・アカデミー時代の組手授業で、サスケに「う○こカチカチのビチビチヤロー!バーカバーカ!」“言い足りねェこの気持ち”を表現した時と、ナルトはたいして変わってないな・・・(538話「詰問」での回想)。
そして、ナルトが舌っ足らずな表現を使う時「ほど」、ナルトの「意志は強い」というね・・・それこそ「言い足りねェこの気持ち」だってことが分かるのです。
 
そして最後に仕上げ、そして問答無用とばかりに言い放った『以上』に加えて『!×5』という、滅多にお目にかかれない最上級の意志表示
 
同期達、シーやダルイの表情は明るく「ヘッ」としてやったりの表情…サクラは(しゃーんなろ!)。 
オビトの「屁理屈」を、ナルトのストレートな言葉が打ち破って「抑え込んだ」勝利に、忍達は喜びと「つながり」を共有していたように見えるんですが… 『一人だけ』違う表情をしてる忍がおりますな。それは、
 
オビトを「……」とじっと見つめ、さらにナルトの言葉に「険しい表情」で黙ったオビトを見上げるカカシ…
 
イメージ 1

(オビト… お前はナルトで何を確かめてる…?)
 
実は、今週一番印象に残った「絵」というのが、コレなんです。 このカカシの「表情」・・・って下手な模写では表現できないので、ぜひジャンプ(or後にコミックスで)原作を見ていただきたいと思うのですが、カカシの表情が和らいでいるんです。 それに「この台詞」…カカシは、オビトの「心」に気付き始めているんだろうか・・・!?
 
64巻615話では、「ナルトに詰問し続けたり、ヒナタの言葉に反応するオビトの表情」を、ずーっとカカシは観察していて何かを「分析」している様子だったんですが、カカシはどうやらオビトがやらかしている一連の行動は、かつての「オビトらしい行動」であることに 気づき始めているような気がする・・・やっと、やっと気づいてくれたか、カカシ!!
 
ナルトの言葉を聞き終わったオビトの「………」という表情なんですが、これは怒った顔ではなく、「真剣に聞いている」表情と私は受けとりました(例によって「高いポジション」に陣取って見下ろしている為、怖く見えがちですがね)。 というのもですね・・27巻のカカシ外伝を見ますと、オビトは真剣に考えたり決意する時は眉間にシワを寄せて、同じような表情をしているのです(例;109頁左下、149頁上段150頁等々)。 
「オビトを知らない忍」から見たら、あれは怒ってるんでしょ、と思うかもしれないけど 友の“カカシなら”あのオビトのイカつい表情は「ナルトの言葉を真剣に受け止めた(受け取った)表情」と分かるんじゃないかと思うんです。
 
今までのオビトは、ナルトの「答え」に思いきり不満そうな態度を示したり、「違う」とハッキリ言ってきましたが、今回のナルトの「答え(確固たる意志)」は、オビトを「満足(安心)」させるものだったのではないだろうか・・・・?
 
何だかなぁ・・今までのオビトのナルトへの言葉の数々は、538話で九喇嘛がナルトの意志を確かめていた「詰問」ソックリに思えるんです。 鉄の国宿屋へのオビトの「お忍び」は、「ナルト、お前に興味が出来た」とナルトを“確認”する為でもありましたが、今回の「わざわざのお出向き」は、オビトにとってナルトの「総確認」…今までの「骨が折れた」特訓効果の「確認作業」だったのではないかと思うのです。 つまりオビトは「十尾完全体復活前」までに、ナルトをここまで育て、ナルトの意志を「揺るがないモノ」に仕上げておく「必要」があったんじゃないだろうか
・・そしてカカシは、遂にそれを「感じ取った」のではないか・・・それは「本当のオビトを知る」カカシだからこそ、カカシじゃなければ出来ない「理解」ではないかと思います。 九喇嘛とナルトの事を「ずっと見てきた読者だから分かる」のと同じで… 
 
「さすがカカシ先生の理解力」と言われた本当の「理解」に、今度こそカカシは近づけるだろうか…??
 
そして・・・ちょっと今回気になったのですが。
 
 
・オビトの「すり抜け能力」についてですが・・・
 
最近は「すり抜け」ばかり使っていたオビトが 久しぶりに「ズズッ」と神威で時空間移動してきて、さらにナルトの攻撃を「すり抜け」ではなく、すり抜けより時間がかかる「時空間移動」で避けている・・・これまた、珍しい。
 
もうすぐミナトと扉間も到着してナルトも「飛雷神」を覚えるだろうし(って「思いこみ」ですが)、これから重要になりそうな「時空間忍術」のために、あえて作者が「オビトの神威による時空間移動」を描いたのか?とも思えるんですが…
 
もしかして「今のオビト(617話で十尾とのつながりを切られて以降のオビト)は「すり抜けを使えなくなっているのではないか・・?」という疑惑も、私の中で少々湧き上がっております(ちょっとだけ・・)。 
 
といいますのも、今やオビトと同じように「神威」を使いこなす“同じ眼”のカカシが「すり抜け」だけは全く使えないという事実・・・これが、引っ掛かるんです。もしかしたら、「すり抜け」はオビトの眼の能力ではなく、オビトと「同居」していたかもしれない「何者かの能力」なのではないか・・?と。
 
「十尾と時空間」については、先日の雑考(十尾と時空間についての雑考)にてダラダラ書かせて頂きましたが、603話で描かれている「グルグル」の着ぐるみの中は、“真っ暗な、時空間のような空間”でした。 
605話でオビトは万華鏡を開眼し、同時に「すり抜け」を使い始めますが…実はアレは万華鏡の能力ではなく「グルグルを着ていたから」の可能性も否定できない気がしています。 605話で大暴れしたオビトは、万華鏡を開眼したとは言っても いわゆる「出し入れ」の神威能力は使っておらず、開眼したからと言っていきなり「瞳術」を使える訳ではないの「かも」しれない・・・。
 
他にも理由はありまして、オビトの言動には時に「オビトっぽくない」と思われる部分があることを、お感じの方も多いと思いますし(トビの「せんぱ~い!」もそうですが)、九尾事件当時も「オビト以外の人格の存在」を感じる事は以前も申し上げた通り・・・(九尾事件「前半」のクシナから九尾を引きはがした仮面が使う能力は「すり抜け」のみ)。 「神威」を使うオビトと、「すり抜け」を使うグルグル(仮に十尾)が「交代」してる気がするんです。
 
オビトが「すり抜け」を「5分間しか使えない」ってのも、ナルトの尾獣モードに「5分(今は7分)」制限があるのと似ている・・・(前にも雑考で書いたハズですが、どこで書いたっけ;)。
 
オビトは「すり抜け」を使う時のことを「時空間で飛ぶのを止めてすり抜ける方へ“シフト”しなければヤバかった」と言った事がありますが(シフト=切り替え、510話)、それは「すり抜け」を使うグルグルに主導権を渡し「シフト」する事を言っていたんじゃないだろうか。 604話オビトの回想でも、グルグルがオビトに《戦闘はボクが動いた方がいいと思うんだけど》と提案してましたが、それがオビトが言ってる“シフト”なの「かも」しれない。
 
つい最近までオビトは十尾と「同居」しており、十尾が復活した段階で十尾は「本体」にお引越しをし・・・繋がりであったチューブを断ち切られた段階で「オビトはすり抜け不可」になったのではないか・・・と憶測、イヤ妄想しておりますが、次回、オビトがサラッとすり抜けを使ったら、爆笑してお許しを。
 
(遂に十尾が山土の術を壊して、溶けてた左手も復活するぐらいパワーアップしていくのですが・・)
 
 
・そして、十尾の「天変地異」・・・
 
「ナルト ヤベーぞ! …天変地異をやるつもりだ…!」 (九喇嘛)
 
「何だよソレ?」  (ナルト)
 
う~ん、九喇嘛は十尾の術(術というべきか分かりませんが)を知ってるんですね。というか「記憶」にあるんだろうか。 
 
九喇嘛は元の自分でもある「十尾」の事を、極めて客観的に見ていて「他人扱い」なのが、どういう理由なんだか・・このあたり、私には釈然としないモヤモヤがあります。そしてこんな状況なのに、この戦場での九喇嘛にはどこか「余裕」の表情さえ感じてしまって、多くは語らぬ彼は、何か先を読み取り「確信」し始めているんだろうか・・という気さえするのです。
 
そして、次のオビトの言葉も気になるんですよね・・・
 
「唯一繋がってたオレと十尾を切るからだ… 抑えがきかんぞ…」
「もうそろそろ人柱力になった方がいいんだろうがな…」
 

(その3へ続けます・・)