ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 608 : カカシの決意!! 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ50号) その1

NARUTO 608:カカシの決意!! その1

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オレの仲間は
絶対 殺させやしなーいよ!
 
「安心しろ・・・ お前達はオレが死んでも守ってやる」
 
(第12話「終わりだ!!」から)
 
あの時、カカシは「ニコッ」と笑っていた・・・・
 
当時ナルトやサスケには、あの笑みは「余裕の笑み」に感じられただろうなぁ。そして、カカシの笑みにホッと安堵しただろう・・・絶対に守ってもらえるんだ、だから大丈夫だと。 そしてカッコいいと思ったに違いない。
自分もあんな忍になって、いつか《仲間は絶対に殺させやしない!》って守るんだ、って。
 
だけど隠されたカカシの心には、“また”仲間を守れないんじゃないかという、底なし沼のような不安が大きな口を開けていたんじゃないだろうか。そんな不安を掻き消すような「笑み」だったのではないかと思うんです。
 
だけど、誰もそんな事は思わなかったんじゃないかな・・・誰もがカカシのあの笑みと頼もしい言葉に《信頼できるリーダー像》を感じ、それが《名声も力も徳もある》と六代目火影に推される理由でもあったんじゃないだろうか。木ノ葉でカカシの事を悪く言う人なんていないだろうし、誰もがカカシのことを「信頼できる理想の上司」と思ってる。 カカシをよく知るガイやヤマトだって、カカシを尊敬し誉める・・・過去を乗り越えて頑張ってる凄い奴だと思ってる。 
 
あの笑みと言葉にカカシの「穴」があるとは誰も思ってない・・・そして、カカシに厳しい事を言う人なんて誰もいない。
 
・・・ただ一人の「例外」を除いては。
 
 
さて・・・
 
前回、「あるのは最終戦だけだ」と言って攻撃モードに入っていたオビトですが。 
前回の雑考で、二人で拳ぶっつけあって会話かいなと思ったけど、全然違った・・・結局オビトが発動したのは「神威」だった;苦笑(←ワラウナ) いや、そこはやっぱり・・・「カカシとオビト」だった。
 
だけど、今週のカカシVSオビト・・ホンっとに痺れたんです。
これぞ「闘い」だろ!!っと。
 
元親友同士の“闘い”が、“戦い”になったらどうしようとヒヤヒヤだったんですが、実にカッコいい「闘い」だった。要するに本音のぶつかり合い・・・そこに遠慮なんて言葉はない!
 
そして、オビトとカカシの闘いは、やはり「眼と獣」の闘いなんですよね。 いきなり攻防が《神威VS土遁・土流壁》・・・つまり瞳術(眼)とカカシの術(獣)。 
 
なぜカカシの土遁・土流壁が「獣」かっていうと、カカシの作る岩壁にブル(カカシの忍犬)みたいな犬の顔が象徴としてついてるからです。・・・って、んなアホな理由か?と言わないでおくんなさい(笑) カカシの土流壁は、ペイン天道戦で使った時にもブルの顔がついていたし、同じく天道戦で使った雷の術も雷遁を犬型にしたものだった。 カカシってのはご存知の通り「忍犬使い」で鼻は犬塚家並みに利くし、父さんの通り名は「白い牙」。 比較的犬塚家に近い「獣系」血統だと思ってます。 
「はたけ一族」についての説明は今まで無いし(これからも無い可能性高いけど)、カカシの血統が「六道次男の肉体(獣)系の流れ」の一派とでも考えないと「カカシがこれだけ神威やら写輪眼、術を使ってもブッ倒れない」理由を説明できないんだってばよ(笑)
 
そして、勿論オビトとカカシだけでは無い・・・この戦場はまさに《眼と獣の闘い》戦場なんです。マダラ(眼)とナルト・ビー・ガイ(獣)の戦いの場でもある(こっちは怪獣どうしの戦いみたいになってるけど)。
そして、これはいずれサスケとナルトの《眼と獣》の運命の闘いへとつながっていくんだろうと思っています。
(オビトが神威で飛ばした手裏剣を、カカシの土流壁が防いで止める・・・ オビト後方から、やや見上げる角度で壁を見る絵・・これまた臨場感溢れる絵で、思わず引き込まれる。いい絵だなぁ・・・)
 
(オビトは壁をすり抜けカカシの足に手裏剣を刺し、カカシの手を掴む)
 
「・・・・・・ なぜだ・・・!?」 (カカシ)
 
ここにきてカカシは「なぜ」連発ですが、ま・・そりゃあそうですよね。今まで「ナルトとサスケの敵」として憎み、倒そうと決めていた相手が親友オビトだった「事実」はカカシにとって絶対に受け入れ難い事実なのだから。 
だけど「なぜ」という“知りたい願望”は理解への第一歩・・・ ここでまた61巻オロちゃんの名言を再び。
《知りたくはないの?》 
《アナタ・・知りたいことがどんどん増えるわね・・・それはいいことよ》。
 
だけど、カカシにはオビトの「心」は分からない。・・・なんて、カカシの悪口言ってるわけじゃあないんですよ;
カカシは「人の心が分からない奴」なんかじゃあない。 むしろその逆で、カカシは人の心の痛みもよ~く分かる人なんです。小さい頃から、カカシも色々と辛い体験をして次から次へと大切な存在を失ってきましたから・・。
それでもカカシは、必死に「生きて」きたんです。突っ張ったかわいくないガキンチョと思われようが、生意気だと思われようが、死んでしまった人達の分も代わりに生きようとし、彼らの死に様をしっかり守り、彼らが守ろうとしたモノを自分も守ろうとしてきた。
だからこそ、サスケが、オビトが、そんな風になるハズがないとカカシは思いこんでしまう。思いたくなってしまう。そして、それがカカシの思考を停滞させてしまうんじゃないだろうか・・・そんな事はあるハズない、あって欲しくない、とね。
 
カカシは己の知識や情報から推測し答えを導く「理解」には天才的な能力を発揮して、《なぜ》の問いの後に《~なら~のハズだ》と分析してきた。 だけど、今カカシが抱えている「なぜ」は、知識や情報だけでは答えが出ない・・・人の感情、心を分析する場合は「ハズ」は通用しない。 だから、「なぜサスケは里に戻らない?・・・サスケだったら里に戻ってくるハズだ」だとか、「なぜ、オビトはこんなになった?・・・オビトだったらこんな事はしないハズだ」といった感じに、“なぜ⇔ハズ”の輪廻のド壺にはまって その「輪」から抜け出せない。 なのに周囲はそれでも「さすがカカシ、すごい理解力」だと思ってる・・・。そう思われちゃってる。
 
だけどオビトは・・・?
 
 
「・・・もう口を閉じたらどうだ」
 
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「口先だけのクズは」
 
よっしゃぁ―-、よく言った!よく言ってくれたぞ、オビト!!
 
ってぇ・・こんなリアクションしたら、カカシファンの皆さんに怒られそうですが;イヤ私もカカシは好きなんですよ。・・・でも、本当に「オビト、よく言ってくれた!」と素直に私は嬉しいのです。だって・・・
 
今までずーっと、誰も、カカシにこんな事を言ってくれなかったのだから。
 
このオビトの「キツ~イ一言」は、けしてイジメなんかじゃない、カカシを憎んでるからの言葉じゃないんです。
カカシへの「友情の証」以外の何物でもない(と私は思っています)。甘やかすだけが友情じゃない・・と私は思ってるんです。
 
オビトってのは、かつてカカシをぶん殴ってくれた恩人・・・アカデミーでも任務でも「優等生」だったカカシのことを、誰も本気で怒ったり殴ったりなんかしたことは無かったと思うんです。それを、初めて遠慮なく、思いっきり怒って「目ェ醒ませ」とブン殴ってくれたのが「オビト」。・・・それも、物凄い重たい本気の一発で。

だけどオビトが「死んだ後」、周囲はさらにカカシに気を遣うようになっただろうし、そして何よりカカシ自身が《立ち入らないでくれオーラ》を出してバリア張ってましたから・・・誰もカカシの心の奥に入り込まない、入り込めない。だから、カカシはずーっと孤独でずーっと立ち直れずにこの十数年暮らしてきたんです。

カカシが体験してきた事は、そりゃあメチャクチャ辛いことばかり・・・だからこそ、カカシが立ち直るために必要なのは、優しい慰めの言葉なんかじゃ『全然物足りない』んです。 誰かがカカシのバリアを破壊して傷口から膿を引っ張り出してやるぐらいの荒っぽい治療をしないと、カカシはいつまでたっても「未来=これから先」を見る事なんて出来っこない。
 
カカシを過去⇔現在の輪廻から引きずり出さないと。

オビトの「口先だけのクズ」発言は、カカシに早く目ェ醒ませ!そしてあの頃の意志を取り戻せ、と言ってるんだと思うんです。
 
オビトは十尾を復活させ始めてから、いよいよ「時」が迫っている事は分かってる。
だから、今のうちに親友に言いたいことを全部言ってるような気がするんです。言い遺すように・・・・
 
始めは、それでも遠回しだったんです。 「カカシ・・・お前はそうやって簡単に口を開く」とね。
だけど刻々と時が迫り、オビトにはもう時間がない。 だから言い方も過激になっていく・・・「口先だけの男に成り下がった」とね。 でも、まだ・・・カカシ覚醒には足りてない。
「口先だけのクズ」は、ついにオビトが《これが最後だ》的に言い放った言葉なんです。この言葉にはオビトの魂がこもってるんです。・・・感じたかぁ、カカシ!!?

オビトが、これっだけカカシに《口先男》口撃を繰り返し いたぶっているように見えるのは、オビトは分かってるからです・・・カカシは本当は、言葉を、意志を、約束を口先だけにするような男じゃないって分かってるからです。そして、戻って欲しいからです。あの頃の、意志を行動で証明してみせた《本当の英雄》であったカカシに。

なぜ、オビトはここまでカカシにこだわるのか?
なぜ、オビトはカカシに「本当の英雄」に戻って欲しいのか?

・・・無限月読で現実を無くして「理想の世界を創る」のなら、カカシを「本当の英雄」に戻す必要は一切無い。
それこそ「どうでもいい」・・・ やはりオビトは無限月読を「本当にするつもりはない」と思えちゃうのですよ。
 
なのに、十尾復活目前でオビトは必死にカカシをぶん殴って眼を醒まそうとしてる。
それもかなり、焦っているようにすら見える・・・それが意味するものは何なのか?

オビトの今までの不可解な言動を考えても、やっぱりオビトはカカシに「自分を倒させる」事を考えてるように思えるんです(私には)。だから、十尾復活のカウントダウンに入った途端に、オビトは急いでカカシを目覚めさせようとしてる・・・そう思えてなりません。

そして、「口先だけのクズ」発言は、それだけじゃない・・・
カカシの「なぜだ?」への「返答」でもあったような気がします。
 
 
(すみません、その2へ続けます・・)
 
 
ナルト好きブログ!2012.11/12