ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

NARUTO-ナルト- 615:繋がれるもの 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ06・07合併号)  その1

NARUTO 615:繋がれるもの その1

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ナルトくんの手って・・・ 大きくて・・・強くて・・・
・・・何より・・・ とっても安心する・・・
 
 
今年は《ナルトとヒナタ》で年明けですか!
 
まだ正月気分が抜けないのですが、今日から平常営業に戻しまして・・・気合入れて参ります(いつも気持ちだけが空回り)。 今週はいきなり煽り文も《ネジ、戦場を去る―-》・・・う~ん、これまた微妙な表現に留めてますねぇ。 
 
今週のタイトル《繋がれるもの》・・・前回のタイトルと年越しで繋げると《お前に繋がれるもの》。
 
615話で人を繋ぐモノとして描かれているのは大切な《命》。
そして《ツナグ》手段として描かれているのが《手》・・・ とにかく今回は《手》がやたらと気になりました。
繋がれる《手》・・
 
まずは・・・
 
・(繋がれる手、オビトの手)
 
「“仲間は絶対殺させやしない”と言ったお前のその言葉・・・ さあ・・・ 辺りを見て・・・」
「もう一度 言ってみろ」
 
「もう一度言ってみろと言ってるんだ!!」
 
「・・・冷たくなっていく仲間に触れながら実感しろ・・・」
 
「死を!」
 
今までの戦死者は全て《ナルト達を守る盾となった死》。 もしナルトが忍連合全ての忍を「仲間」と呼ぶのなら、ナルトの《オレの仲間は絶対殺させやしねェ》の言葉が虚しく響くのは事実だと思うんです。 今までの「死」は何だったんだ? ナルトが言う仲間って誰のことなんだ?とね・・・。にしても、ますますオビトが おっかないスパルタ先生に見えてきます・・
 
「これからコレが続く・・・ お前の軽い言葉も理念も偽りになる 理想や希望を語った結果がコレだ これが現実なんだ」
「・・・ナルト・・・ この現実に何がある!?父も母もいない・・・ 師の自来也も・・・ そしてお前が対立する限りこれから仲間もそうやって次々いなくなる・・・ お前を認める者が存在しない世界だ・・・」
 
「その先に待っているのは・・ お前もよく知る最も恐ろしい・・・」
 
「孤独だ!」
 
「現実に居る必要がどこにある? いいかげんこっちへ来い!ナルト」
 
・・・オビトがスッと差し出した「手」。
 
607話でも、長門に「さぁ・・」と手を差し出していましたっけ(“暁”立ち上げ前の弥彦達と一緒に居た長門に)。 
“感化されやすい子だった”長門はオビトの誘いを受けそうだったけど、弥彦がザッと間に入って「そんなことはできない」と断っていた・・・
 
あの時一度は拒否した弥彦ですが、「その後」オビトの間に何があったのか・・コレ、今かなり気になっております。
 
結局、あの後・・オビトと弥彦2人だけの間で組織立ち上げの話がされたわけで(509話によると)、“暁”立ち上げは、弥彦とオビトだけが知る「2人の計画」だった可能性があるんです。
“暁”誕生の真実が明かされる時・・・謎も解明されていくんじゃないだろうかと考えております。で、オビトが長門と小南との繋がりに未練タラタラだった》のは54巻の小南戦を見れば明らかだし、《小南を殺していない可能性がある》事も612話雑考で述べた通りです。 それに、オビトが弥彦達の《意志と繋がり》を大切にしているってことは、現在の「服装」にも表れている・・・ 
 
ナルトに割られた戦闘用仮面は「復活した十尾の眼」だし、服の色(紫)はマダラの服の色と同じで、背中にはマダラの団扇。 さらに「服の形」は、“暁”立ち上げ前の弥彦達とほとんど同じです(63巻607話参照)。 
 
つまり今のオビトの姿を見れば《マダラ、弥彦達、十尾とのつながり》を大切にしているってことが、一目瞭然なんです(仮面で正体を隠していたくせに どこか甘いんだってばよ!)。 
さらに例のブツが本当にサクモのチャクラ刀なら、サクモ=カカシとの繋がりも(こっそり)大切にしている証拠だろうし、以前の《グルグル仮面》はグルグルの意志を大事にしてる証拠なんだろうし・・・ようするにオビトも、彼のことを認めてくれてた人達との繋がり(因果)を大切に背負っているってことになる。 
 
そして、オビトがナルトに手を差し出したのは《ナルトを試した》んだろうと思うんです。
現実の過酷さを初めて知ったナルトが、ここで諦めるのか。 それとも意志を保てるのか。答えを出せるのか。
 
で、かつての弥彦のように「オビトの誘いを止める役割」をしたのは・・・ ヒナタだった。
 
・・ペチィ!とナルトの頬を軽く叩いた、ヒナタの左手・・・
 
 
・(繋がれる手・・・ヒナタの手)
 
(以下長くなりますが、ヒナタの言葉抜粋)
 
「さっき・・・ネジ兄さんが言った ナルトくんの命は・・・一つじゃないって意味・・・分かる・・・?」
「仲間は絶対殺させない その言葉も信念も偽りじゃない・・・!」
「それを胸にちゃんとやってのけたの・・・ ネジ兄さんは・・・!!」
 
「ナルトくんだけじゃない・・・ 皆がそうやってその言葉・・・想いと同じものを胸にお互いに命を繋ぎあってる」
「・・・だから仲間なの」
「その言葉と想いをみんなが諦め棄ててしまったら ネジ兄さんのした事も無駄になる」
「それこそ本当に仲間を殺すことになる・・・!もう仲間じゃなくなってしまう ・・・そう思うの」
 
いい言葉。文句なしに・・・いい言葉。 
 
ヒナタとイタチってのは いつも名言を残してくれる。 ヒナタの眼は、いつだって本質や心を的確に見抜いてるし、ナルトには助言してくれる仲間がいるのは幸せな事。たしかに、ここでネジの思いを無駄にしちゃあいけないと思う。
 
ただ、前回と同じこと言っちゃいますが、自分としては《死》でしか己を表現できない「今までの忍の在り方」には疑問を持たずにいられないんです。繋がれていく「火の意志」、それって、うっかりすれば忍の死の肯定になりかねないと思うんです。託すってのは繋がりでもあるけど、うっかりすれば「人任せ」だったり「先送り」だったり・・・ 
 
命を繋ぐってのは「想いを繋ぎでいき、諦めない」という意味では大事だけど、すごく難しい問題もはらんでいる気がします。 カカシなんて仲間を守れなかったことで十数年苦しんできたわけだけど、確かにそんな姿をリンが望むわけはないし、オビトだってそんなカカシの姿は見たくなかったハズなんです・・・《虚しいだけ》。
だからナルトみたいに気持ちを切り替えられる事も大事かもしれないけど、とはいっても死んだ人の「命」はたった1つであり、他の誰かが代理で引き受けられるような軽いモノじゃない(と思う)。
だから、ナルトにはしっかりネジの死を受け止め分かってほしい・・・(願望)。たった一人の死を悲しむ「心」を無くしちゃったら、忍は刃でしかなくなっちゃうのだから。 結局・・・最終的には「戦いによる死を無くす」しか方法はないような気がする・・・ 
 
しかしヒナタってナルトの前で気絶したりもしてたけど(笑)、イザという時には精神的な強さを見せますね。女ってのは、イザって時には肝が据わって男をドーンと勇気づけられる強さがあるんだろうか・・・母親的な本能が働くのかなぁ。ちょっと前に「いのの優しい手」という雑考を書いたんですが、女の子の《手》というのは、忍術で印を結ぶより・・拳で「しゃーんなろー」と破壊するより、もっともっと強い力を持ってるんじゃないかと思うことがあるんです。 530話で、イノがチョウジとシカマルの背中にそっと当てた手も、2人を勇気づけたり安心させる事ができたし、間に入って2人を結びつけることができた・・・
 
サスケのことだって、サクラは「自分の手でサスケくんを(処分する)」なんて考えてたこともあったけど、結局出した結論は《私のできる事は―- 二人を信じる事》だった(これは487話)。女子の役割って結局それだけかぃ!なんて当時は思ったりもしたんですが、イヤ・・それって実は何よりも大切な、大きな力になれるんだってことを感じてます。 サスケとナルトを「つなぐ」役割として、サクラの存在も重要になるんじゃないかな?
 
ナルトの頬にそっと手を当てるヒナタの手・・・ナルトを包み込むような、優しい手。 
 
こんな殺伐とした戦場で《冷たくなっていく仲間の体に触れて実感する孤独》から救ってくれたのは、仲間の手の温もり・・・・仲間の手を通して伝わる「命の温もり」。託されてつながる、命の温かさなんだろうか。
 
でも・・・やっぱり「生きて」欲しい。
 
・(繋がれる手・・・リンの手)
 
ヒナタの言葉を「・・・・」と聞き入ってるオビトの表情。
 
思い出してるんじゃないだろうか・・・ガイに蹴とばされたほっぺたに、ガーゼを貼ってくれたリンの手の温もりを。
《父も母もいない・・・ 師の自来也も・・・ そしてお前が対立する限りこれから仲間もそうやって次々いなくなる・・・ お前を認める者が存在しない世界だ・・・》という台詞は、オビト自身の気持ちでもあると思うんです。オビトの「父と母」は居ないのかもしれないし、「師のミナト」ももう居ない、そして“誰よりもオビトをちゃんと見て、認めてくれていたリン”も死んでしまった・・今の世界は《オビトを認める者が存在しない世界》。
 
「繋がれた手」・・・カカシ外伝で、岩に埋もれたオビトは「繋がれたリンの手」をパシィ!っと振り解いて「…いいから…行け!」と言うんですが、63巻600話カカシの「神無毘橋回想」では その直前に一度リンの手を《グィ・・》と力強く握りしめる描写が加えられているんです。そして、リンの手はオビトを離れ、カカシへと繋がれていく…
 
そして、オビトとカカシを繋ぐ役割のハズだった「リン」が、いなくなった・・・ そしてオビトとカカシの繋がりは「断たれて」しまったまま。 おそらく・・二人共本当は「繋ぐための手」を差し出しだしたいんだろうけど、素直にできるわけがない。何か、キッカケが無いと。
 
そして今のカカシですが、一度「オビト・・」と言っただけで、あとはじーっとオビトの「反応」を見ている。
カカシは「何か」を分析してますが、カカシの心の声は読者には明かされない・・・
 
613話で、カカシは左の写輪眼のあたりに「クッ!」と衝撃を感じていたのが ずーっと気になってまして・・・ アレを機に、カカシはオビトの「心」に何かを気づき始めているのではないかと期待しておるのです。 カカシは、オビトを理解し始めるだろうか・・?と。
 
この戦場、実はカカシの「理解力」にかかってる・・・と言っても過言ではない、と思ってます。
 
 
(すみません、その2へ繋げます・・)