ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 623:一望 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ15号) その2

NARUTO 623:一望 その2

(その1の続きです。)

さて、2人が直角ガケ登りをした丘ですが、これって前にダンゾウの回想で「ヒルゼンとダンゾウが夢を語った場所」(481話148頁)と同じところですよね。つまり今の木ノ葉の「火影岩の上」。 マダラと柱間が眺めた時はまだ、ただの「森」・・・ だけど、ここが「約束の地」となる。

「ここだと森が一望できるな」 (柱)

「オウ・・・遠くまでよく見える」 
「目の良さならお前に負けねェ自信がある ・・・勝負すっか?」 (マ)

タイトルでもある「一望」・・・一目で見渡せること、そして遠くまで「見えないモノ」を見ようとすること。
さらに「いちもう」と読めば、たった1つの望み・・・2人共通の1つの願い。 
もう、子供を戦いなんかで死なせない、弟達を「守れる」世界に変えること・・・この場所で、2人は同じ1つの望みを持ち、同じ景色を見て、どちらが「より遠くまで」より「先」まで見えるかを競っていた・・・

「急に何だぞそれ? やけに目にプライド持ってんな」 (柱)

「そりゃそだろ! なにせオレは写…」 「…!」 (マ)

「…?」 (柱)

「……」 (マ)

「……」 「どした?」 (柱)

「イヤ…… そうでもねーな…やっぱ」 (マ)

「何だぞ?…お前にしちゃやけに素直だな」 (柱)

「…だったら兄弟は死んでねェ」
 
見守ることも出来なかったくせに… 何が……」
「…何が…」 (マ)

う~むマダラが珍しく心の中(腑)を見せましたね。 

2回目の逢瀬(?)の時、マダラが柱間の「悲しみ」を見抜いたのは《自分も同じような体験をしたから》だろうと思うんです。 あの時、マダラが(しつこいぐらいに)柱間に「話を聞いてやるぞ」と言ってたのも、ホントは…ホントはマダラ自身が「心の中の苦しみを誰かに聞いてもらいたかった」んじゃないだろうか。
だけど、マダラは素直に悩みを打ち明けられるタイプじゃあないですからね~・・・柱間と「かなり仲良くなるまで」言い出せなかったんだと思います。 そして、マダラがいつも「いい訳ばっかりしてる」のも・・本心を隠したいから、繊細な本心を見せてしまう事は「弱点を見せる事」と思ってるんじゃないか。 他人に『弱さ』を見せないマダラが、思わず口にしちゃった「見守ることも出来なかったくせに」という『腑(はらわた)』。 よっぽど、1人で苦しんで己を責めていたんだろうなぁ。

そしてマダラが言ったのは「守ることができなかった」ではなく、「見守ることができなかった」。
 
「守る」ではなく、あえて“見守る”と言ったのは、なぜなのか―――― 
マダラの優れた瞳力は、本来大切な弟達を「守るため」に存在するのに、その眼で「守れなかった」・・・つまり「見守れなかった」とマダラは言ったんじゃないだろうか。 その眼を持っていても『見守れなかった』ことで己を責めていたんじゃないかと思うんです。

そして「見守る」という言葉・・・これ「見殺し」の反対語のように感じるんです。 
 
大切な弟達を「見守れなかった」、つまりその眼で守ることができなかったマダラは、弟達を「見殺しにしてしまった」と思ってるんじゃないでしょうか。 
オビトが言っていた「見殺し」・・・カカシも『オビトの眼で、リンを守れなかった』・・・つまり「見守れなかった」。  優秀な「眼」を持つ者にとって「守る」とは「見守る」、その眼で守れなかったら「見殺し」になるんじゃないだろうか。

622話では、柱間が「何が愛の千手一族だ!! 何が一人前の忍だ!!」と叫んでましたが、マダラが繰り返した「何が… 何が…」のあとには、(何が瞳力のうちは一族だ!! 何がその眼で仲間を守る、だ!!)とでも言いたかったのでしょうか。 

そんなマダラの心の苦しみが垣間見れるのは602話・・・ オビトが、やっと開眼した写輪眼で「これでもっと仲間を守れる!」と言った時、マダラが呟いた「・・・・・・」 「もっと仲間を守るか・・・」。これが堪らなく悲しそうだったんです、何かを思い出すようにマダラは呟いていた・・・
だから、オビトもいずれ『悟る時が来る』とマダラは感じていたんじゃないだろうか。「お前は焦り過ぎる」とオビトに忠告したのも、マダラ自身が「焦り過ぎて」失敗したからなのかもしれない。

そして、手に「ググッ」と力を入れて、たった一人残った弟を守ると宣言した言葉・・・
「その弟だけは 何があろうとオレが守る!!」。
マダラが強い決意を見せるかのように「ググッ」と力を入れた指、43巻でオビトが「イズナとマダラの眼のやり取り」の話をした時に「ギュっ」と手に力を入れたのと重なります。オビトは《マダラとイズナの兄弟愛の物語》に関わる重要な「何か」を知っていて、マダラの想いとイズナの想い、両方を分かっているんじゃないだろうか。

そしてマダラの「決意」に応えるように柱間が言い出したのは、

「ここにオレ達の集落をつくろう!!その集落は子供が殺し合わなくていいようにする!!」

(そして学校を作り、個人の能力に合わせた任務が出来るようなシステムをつくるという宣言・・当時の彼らに、それらは「夢物語」に聞こえたかもしれません。 マダラの宣言は「幻」となってしまったけど、柱間の夢はどんどん実現へと進んでいくんですよね・・・)
 
しかし「学校(アカデミー)創設」が、柱間の提案だったとは・・・実際にアカデミーを創ったのは扉間ですので、扉間は兄者の意志を受け継いで、忠実に実現させたということになります。 何かと悪く言われちゃう扉間ですが、兄者の意志を大切に守ってるってことですよね。

「今度こそ弟を 一望できるここからしっかり見守ってやる…!」 (マ)

マダラが「火影」にこだわったのも、あの日のこの宣言を守りたかったからでしょうか・・・たとえ「弟」は、見守れなかったとしても。

《そこが後 木ノ葉の里となる場所だった オレはこの時覚悟を決めた 先を見るために耐え忍ぶ覚悟を》
 
柱間は「未来(さき)」と言ったり、「先」と言ったりしてますが・・・ここで言う先とは、未来であり「より遠く広く」でもあるんだろうか。
 
柱間は「里が出来上がる未来(さき)」を見ようとした(つくろうとした)・・・沢山の夢や希望が全部見渡せる、「一望」出来る場所で。
そしてマダラは「里が出来上がったその未来(さき)」を見ようとした(見守ろうとした)んじゃないだろうか・・・沢山ではなく、1人の弟を守るという「一つの望み、一望」出来る場所で

でも・・・そのたった1つの望みが叶わなかったマダラの気持ちを、柱間は今、どう考えているんだろう・・。

「先を見る」というと、私は第一部の最後にあたる27巻237話「馬鹿…!」を思い出すんです。カカシが慰霊碑前でオビトに呟いているのが・・・「オレも今や上忍で部下を持つ身だ だが昔のまま… いつも後悔ばかりだ…」 「この眼があっても ちっとも先なんて見えやしない」。そしてカカシはオビトに「答え」を求めているんですが、だあの時の答えは出されていないんです。 なので・・あの時の「答え」どうやったら先が見えるのかという話が、あっちの戦場でも次第に出されていくんじゃないかと思ってます。
 
柱間は先を見るために「耐え忍ぶ」ことを覚悟したと言ってますが、それが「火の意志」になっていくんですよね。そして今「あっちの戦場」でも、ナルトが「耐え忍ぶ覚悟」を決めている・・・
サスケは柱間から火の意志を聞き、いずれナルトはマダラから「火を操る者の意志」を聞くことになるんだろうか。最終的には、ナルトとサスケで「どうすれば先が見えるのか」という答えが導き出されていくことになるのかな・・・。
 
(そして、次に再会するまで互いの「石」を交換した柱間とマダラ)・・・
 
これも「石(意志)」を引っ掛けてる気がするんです。お互いにこの時は「一望」、1つの同じ希望を持っていたから、「石」はお互いに届いたんじゃないでしょうか。

「2人とも届いたな」

「その石・・・水切りするにはいい石だ・・・ 次に会うまでてめェーに預けとく!」。

この言葉・・・マダラは、終末の谷でも本当はこれを言いたかったんじゃないだろうか。
「次に会うまで、オレの石(意志)をてめェに預けておく」、と。
 
(そのあと、あとをつけていた扉間が「兄者話がある」と柱間を父の所に連れて行き、父は、マダラの後をつけて うちはの情報を持ち帰るように柱間に命令するのですが) 

柱間の父の「信用するな」 「腹では何を考えておるか分かったものではない」。・・・この時代にもスパイはいただろうし、柱間父が警戒するのは当然だと思うんです。
父のそういう「決めつけた発想」に柱間は反発したのだろうし、父と兄の軋轢を見たり兄者の「人の好さ」を心配する扉間は、客観的にクールに物を考えるようになっていったんじゃないだろうか。
扉間は、《うちはを信用すべきではない》という父からの教訓と共に、兄者から引き継いだ《アカデミー創設の夢》を受け継いでいってる・・両方の意志をちゃんと継いでいるという意味では、彼もまた火の意志を継いでいるということだと思うんです。 それが必ずしもいい結果になって無い訳ですが・・。

さて次の再会・・・互いに「腹から出した石=腑から出した預かった意志」を返した時、そこに書かれていたのは「お互いを守ろうとするメッセージ」・・・「にげろ」、と「罠アリ去レ」・・・
 

「考える事は同じようですね… 千手仏間」 (うちはタジマ)
 
 
イメージ 1

「それと扉間だったか」 (イズナ)
 

「…のようだな うちはタジマ」 (仏間=柱間の父)
「それからイズナだな」 (扉間)
 
 
千手仏間って・・(笑)  それと、うちはイズナ、ついに登場しましたね~。

実は、マダラの弟の名前が「イズナ」であることが公開されたのは、今回が初めてなんです。 
今まで当ブログでも「イズナ」の名を勝手に使用しちゃってましたが、あくまで『者の書』のデータに拠るものでして・・・正式認定はまだでした。 「イズナ」はあくまで仮称・・・突然違う名前で出てきたら今さらどうしよう?と秘かにドキドキしてたんですが、イズナで確定でしたか・・・  彼はまだ小さいのに、刀をスッと抜いて「戦闘慣れ」してますね、堂々として怯んでもいないし。

で・・うちはの兄弟ってのは凸凹コンビだろうと思うので、イズナはどんな子だったんだろうと思ってたんですが・・・あの鋭い眼光、そしてちっちゃな体に似合わぬ「それと扉間だったか」なんて落ち着き払った台詞・・・冷静な落ち着いたタイプの子に見えますねぇ、ちょっと扉間っぽい雰囲気を感じます(まだ、これだけじゃ分からないけど)。

さて、この子は「マダラの弟」というだけで出番は終わるのか・・・・それとも重要な存在となるのでしょうか。 
 
でもこの先が心配になります、マダラはイズナを守るだろうし、柱間は扉間を守るだろうし。
お互いに弟を守ろうとする中で「何か」が二人に起こるのでしょうか。
 
 
さて最後にちょっとだけ・・・今週もやたらと鍵のように登場した「石=意志」。

相打ち覚悟、いや柱間に倒されることを覚悟のうえで、マダラが柱間に託した己の「石(意志)」・・・それが終末の谷の戦いの「真実」なのでしょうか。そして、マダラが言っていた「まずはこの考え(意志=石)を捨てねェこと」・・・そして互いに交換し、再会まで預けた「水切りの石(意志)」。今も互いに懐・・・(腑)にその意志を大切に預かっているんだろうか。
 
もし2人の「再会」があるのだとしたら・・・互いの意志(石)に再びメッセージを添えて交換することになるのかもしれませんが、その「石」の役目をするのが、ナルトとサスケなんじゃないか・・・なんて考えています。
 
 
 
☆長駄文読んでくださって、感謝。
 
 
 
次週NARUTOは「休載」ですので・・・追加あるいは「今日のお題」を出していこうと思っています。
 
☆15日にはNARUTO名言集が発売されます! なお、当ブログでも「皆さんにとっての名言」14日まで募集中です。書いてくださった皆さんも有難うございます!

☆御意見お待ちしております、再びこの記事にもコメント欄を設けますが、「ゲストブック」も引き続きご活用ください。