ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

カカシは「ズレ」てるのか、「ブレ」てるのか  (理想の「師」としての、カカシ)

カカシは「ズレ」てるのか、「ブレ」てるのか  (理想の「師」としての、カカシ)

基本は優しくてごちゃごちゃ言わない。
直すべき点を的確に言ってくれる。
上手く乗せてくれる。
 
カカシは、岸本先生にとって『理想の師匠』なんだそうな(名言集「絆」インタビューより)。 
 
以前にも「カカシ外伝TV版アニメコミックス」のインタビューで、カカシを「理想の上司」として挙げられていた岸本先生。「押しつけがましくなくて、うまく乗せてくれる。偉そうじゃないし頭ごなしにしない」・・・ たしかにカカシは「オレは口が上手いから お前を上手くノセてやるよ」なんてナルトに言ってたし、飛角戦でも角都を上手く乗せていたような気が・・(意味が違う)。 
《ごちゃごちゃ言わない》という点についても、サスケに「オレは同じ事を何度も言うのはあまり好きじゃない」と言ってたし、基本的に注意すべき点だけ簡潔に伝えておいて、あとは「自分で考えさせる」。
 
《ごちゃごちゃ言わない、注意すべき点は的確・簡潔に言う、上手くのせる》・・・カカシのその指導法の根底にあるのは《教え子への信頼》だと思うんです。 そしてその信頼をカカシはちゃんと言葉で伝える。
 
「オレはあいつらの強さを信じてる ナルトの意外性・・・ そしてサスケは木ノ葉の最も優秀な一族の正統血統!!」 (波の国、第3巻)
 
「お前らは 自分の意志でここに来た オレの自慢のチームだ さあ行ってこい!」 (第4巻、中忍試験)
 
ナルトに対しても、たとえば「螺旋丸に風の性質変化を加える修行」・・・あれは会得難度Sランクかそれ以上のかなり厳しい修行だったわけですが、カカシは「これから先は教わるんじゃなく お前が見付けるしかないんだ」と言って本人に任せ、上手く「ノセてから」前へ進ませる。
 
四代目火影を超える忍はお前しかいないと・・・  オレはそう信じてるからだ」
 
ヤマトは「さすがですねカカシさん やっぱり口がお上手だ」というんですが、カカシは「いや・・・本当にそう信じてるのさ」と答え、ヤマトを驚かせる・・・カカシはとにかく、教え子を本気で「信じる」。
だから、ナルトが雷影に「懇願」に行くなんてトンデモナイ事を言いだした時も、カカシはナルトを「信じて」同行した・・・おそらく上司として全責任を取ることを覚悟の上で。
 
そして、サスケに対しても・・・
 
「封邪法印」というサスケ本人の意志を礎にした封印を施したのも サスケの「意志の強さ」を信じてのことだろうし、20巻でサスケにお説教した後も「しつこくごちゃごちゃ言わず」本人の意志に任せたのも・・・サスケの「意志」を信じてのことだと思うんです。 
ただ、それが「サスケはきっとオレ達と同じ事を考えているのだろう」という、願望的な「信じる」でもあったから、結果としてサスケを止めることは出来ず、失敗している・・・。 
だから、大蛇丸「ズレてるわね」と言われたり、のちにオビトにも「とんだお門違いだ」と言われてしまう・・・。
 
だが、カカシは「ズレて」はいても、「ブレて」はいない・・と思うんです。
 
カカシは「オレがまた・・ブレるところだった」と言ったり、過去の失敗や後悔のせいで時々自信を失うせいなのか、「ブレる」ことをよく気にしている・・・ だけど実際には本人が気にするほど「ブレ」てはいない気がするんです。たとえば、カカシの教え子達(サスケやナルト)を「信じる気持ち」には、一切ブレが無いように見える。 カカシは徹底して教え子たちを本気で「信じる」し、たとえ願望であろうと「信じてる」。 
20巻の例のサスケへの説教の時も、カカシはサスケに「信じている」ことをちゃんと伝えてるんです。 
ナルトに対してはストレートに「信じてる」という言い方ですが、サスケには「~~ハズだ」という表現で、「信じている」ことを 伝えてる。
 
「千鳥はお前に大切なものが出来たからこそ与えた力だ」
「何の為に使う力か お前なら分かってるハズだ」
 
そして52巻、本気の殺意を向けてくるサスケに対しても、同じように「信じている」ことを伝える・・
 
「サスケ・・お前の中にあるのは一族だけじゃないハズだ」
「憎しみだけじゃないハズだ」
「もう一度・・ 自分の心の奥底を見つめてみろ・・・」
 
「お前は本当は分かってるはずだ」。
 
鉄の国国境でサスケと戦い「お前を殺したくはない」と言っていたカカシだけど、本当に本当にサスケを「処分」するつもりだったのだろうか。 サスケの攻撃に対して、防戦一方で自分から手を出そうとしなかったし、カカシはずっと「信じている」事をサスケに伝え続けようとしてたんじゃないだろうか。
仲間に刃を向けてくるという、とんでもない状況に於いてさえ「それでもサスケを信じようとする」・・・カカシの無条件な信頼は、まるで親が子を信じるような、信頼・・・どんなになっても、とことん教え子を信じる。信じようとする、信じたいと願う。 カカシのその思いは、全くブレない。
 
でもサスケは、自分では認めたくない「心の奥底」をカカシに言い当てられたせいなのか、須佐能乎を巨大化させてしまう。
 
カカシの言葉はサスケを止められなかった・・・それどころか「結果的」には逆効果だったわけで、一見するとカカシの言葉は今回も傍から見れば「ズレてた」のかもしれない。 確かに、カカシの「信じる」言葉は、即効性は無い・・・だけど、こんなになっても「教え子を信じている、信じようとしている」カカシの気持ちは、サスケに確実に伝わっていたんじゃないだろうか。 
 
その思いは、すぐに効果は出なくっても・・いずれ、サスケにとって大切なものになるかもしれない。「信じ続けてくれる師が居る事」・・・それを伝えるだけでも、十分だったんじゃないだろうか。
ちょっと「ズレ」てはいるけど、「ブレない」教え子への信頼・・・それがカカシの「師」としての、最大の魅力なのかも、しれない・・。 
 
 
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
 
 
 
(ナルト好きブログ! 2013/03/19)