ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 636:今のオビトを 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ31号) その2

NARUTO 636:今のオビトを (2)

(その1の続きです)

カカシが繰り返す《今の》ナルトという言葉なんですが、カカシが守りたいナルトは《今の》ナルト限定なの?(とツッコンでもいいですか?) もし・・・ナルトが考えを変えてしまって「今のナルト」みたいでなくなったら、その時、カカシはどうするつもりなんだろう? 630話でオビトが「カカシにとって理想のオビト」を幻術で作り出してみせた時、カカシはそれを潔く斬り捨ててみせたけど、それでも現実の《今のオビトを》否定し、ナルトに《かつてのオビトを》追い求めるってのは、それこそ「現実逃避」とも言えるんじゃないだろうか?
 
《お前も・・・イヤ・・・誰でもいずれ・・・ オレのようになるのだからな》 
(カカシが思い出す、オビトの台詞)

「人は変わるものよ」大蛇丸も言ってましたけど(先週、635話で)、カカシだって言ってましたよね・・「オレは忍のクズだが それでも学んだこともある」と(630話で)。 うん、生きていれば学ぶ事もいっぱいある。 
出会いや経験を通して「変わっていく」こともある。 それは自然なことだし、当たり前の事でもある。 
ナルトだって数々の出会いを通して変わっていったし、サスケが「昔のサスケくん」じゃなくなったのも「色々あったから」。 ・・・それでも《ナルトはナルト》だし、《サスケはサスケ》なんですよね。 
 
そして・・人の「考え方」は経験や出会いを通して変わっていくものだけど、一方で『本当に大切なモノ』は変わらないんじゃないだろうか。 例えば、その人本来の「優しさ」とか・・「仲間を想う気持ち」とか。 ナルトだって色んな人達(ビー、長門、イタチ・・)と出会って考えは変わっていったけど、ナルト本来の「仲間を想う気持ち、諦めない気持ち」は変わってない。サスケだってそうだと思う。
 
そういえば、サイが過去にこんな事を言ってましたっけ・・・

「人は変わる・・・ ならボクもそうだ」
「・・・でも変わらないモノものある」
「つながり・・・それを確かめたいんだ」 
(304話から)
 
サスケは「変わってしまった」ようにみえたけど、でも「サスケとのつながり」は変わらない・・ナルトがそう思えたのは、サスケが本来「愛情深くて仲間思いの奴」だとナルトは信じていたからだと思うんですよね。 だから、ナルトはサスケを絶対に処分するなんて思わないし、ずっと仲間だと思ってる。 でも、カカシの「サスケ」への対処はどうだったのか・・・?
オビトと闘いながら、なぜかカカシは「サスケ」を思い浮かべて、さらにダンゾウが「サスケを処分する」と決めた直後(48巻)の、カカシ自身の言葉も一緒に思い出していくんですよね。

《サスケは抜け忍だ 普通は抹殺するのがセオリー》・・・

「セオリー(理論)」・・・何とも「ドライで冷たい言葉」ですが、これはあくまで「一般論」としてカカシは語ったモノなんですよね。 だけど「今のこんな状況下」で、なぜかカカシが「この言葉」を思い出してるってことは、カカシは、自分の考え方が《セオリー(理論)通りになりがち》ってことを自覚してるんだと思うんですよね。 そして、それに「疑問」を感じ始めてる。
 
さらに、カカシのセオリー至上主義的な発想とは「真逆」なナルトの言葉も思い出してる・・・

《サスケはぜってーオレが連れ帰る!》

ナルトの言葉は、カカシの発想とは「真逆」のモノ・・・カカシがセオリー(理論=アタマ)で理解するモノなら、ナルトはいつだって感情(心)で理解する。 カカシは、自分の得意な「理解力」というモンが、実は《セオリー重視のアタマでの理解でしかない》ってこと・・・そしてナルトの「理解力」とは、およそ理論的ではないけど「心での理解」だってことを、なぜか「今」感じている。
 
で、カカシが「こんな事」を考えてるってことは、カカシも本当は《心では》オビトを絶対に殺したくないと思ってる。だけど《頭》ではオレがオビトを殺さなくてはいけないと思ってる。 もしナルトだったら、友達を「ころす」決断なんてしないかもしれない・・・カカシが自分の「決断」に迷いまくってる証拠だと思うんですよね。 カカシはその《迷いを断ち切るために》、さらに話を違う方向に持っていくんです・・・

《ナルト…お前は… 決して迷わない……》と。

でも、ナルトが「迷わない」のは、サスケを「絶対助ける」って事に関してでしょーよ。 
カカシはそれにも気づいたのか、その話も「あえて」それ以上踏み込まないで、また「別の方向」に話を持っていくんです。 なんだかなぁ・・・カカシは、話の核心を「避けまくって」ますね。そして無理やり、自分を「納得」させようと必死なんじゃないだろうか?

《オレより強く―――》
《お前だけのものが沢山ある》
《今のオレにはこれしかできない》
《オレはオレのできる事を・・・》
 
《お前は迷わない=オレはいつも迷う》、《オレより強く=オレはお前より弱く》、《お前だけのものが沢山ある=オレにはオレだけのものがあまり無い》。 そして極めつけの《これしかない》・・・決意の言葉にしちゃあ「ネガティブ」過ぎなんです。 つまり・・カカシは、本当に本当は、この「決意」に自分でも納得が全然いってないんじゃないだろうか。
「ナルトの意志の強さ」にかこつけて、「自分も出来ることをやらなくちゃ」とか言い聞かせてはいるんだけれど、結局迷ってる・・・ホントは心は「イヤだ!」と叫んでいるんじゃないのか。もう…仲間を失いたくはない、と。
でも、カカシは「アタマ」を優先させちゃうんですよね・・・

(今度は「和解」の手ではなく、カカシは雷切クナイ、オビトは右手で黒棒を出す)

《かつてのオビトを守ることは…》
 
イメージ 1

(カカシ、最後に13歳のナルトと13歳のオビトの笑顔を思い浮かべ・・「和解の印」を結んだ時を思いだし・・)

《今のオビトを 殺すこと!!》

(カカシの雷切クナイはオビトの体のド真ん中を貫通し、オビトの黒棒はカカシの脇腹を斜め外にかすめる様に貫く。 血を吐くオビトと、悲しみを押し殺した顔のカカシ・・「リンを貫いてしまった時と同じ表情」のカカシ・・悪夢、再びなのか。)

冒頭でも叫んでしまいましたが、なぜオビトを殺すという答え「しかない」になってしまったんだ!と・・もう、もう、悔しくってならないです。 昔のオビトの「意志」を守るために、オビト「その人」を殺すなんて、それこそ本末転倒だよ!と・・・これじゃあ柱間と同じ答えだよ、と・・・もう悔しいし、切ない。 
 
でもこの「結末」は、オビト自身が望み、あえて「カカシにそう仕向けた」とも思えるんです。
わざわざ時空間にカカシを連れ込んだうえ、カカシを散々「煽って」本気で自分を倒すように仕向けていたし、それにオビトは雷切を避けなかったうえ、自分の黒棒は「カカシに深手を与えないように」脇腹を斜め外に向けて刺している(ちなみに元々時空間内ではオビトはすり抜けは使えないけど、「十尾とのつながりを切られた」今のオビトは、現実世界のほうでも「すり抜け」は使えないんじゃないか・・とも思ってます。すり抜けは、本来オビトじゃなくてグルグルの能力だろうと推測しているので・・)。
オビトがワザとカカシに自分を攻撃させた・・なんかまるで《自らカカシの雷切に飛び込んだ》リンと同じような事をオビトはしたようにも思えるんですよね。その「意図」は正直分からないんですが、まるでリンのあの時と同じような状況になっている・・・
 
そして今回の「決闘」・・・カカシとオビトの二人は、608話「カカシの決意!!」の頃から、「この決闘」を意識してたんだな・・と思えるんです。 

608話というと、マダラがこの戦場に飛び込んできて八尾九尾と戦い始めた頃なんですが(十尾復活前)、オビトは「マダラが来ちゃったせいで」計画変更を余儀なくされ、おそらくこの頃、何かを考えてたんですよね。 
で・・この時、オビトはカカシを時空間に吸い込んで、「自力で戻ってこられるか」の実験をしてるんです。 明らかにあの実験は「今回の為」あるいは「これからの為」で、カカシが時空間から「自力で戻ってこられるか」の確認をしていたんですよね(さらに609話では、“カカシがボロボロ状態でも” 「もう一度時空間から戻ってこられるか・・その状態で」と再確認する念の入れよう・・)

一方カカシは、608話でもオビトと闘ってる間、ずーっと「昔のオビト」を思い出してたんですよね。 《神無毘橋の戦い》の「眩しい」オビトの姿を噛みしめるように思い出しながら、《どうしてそうなった?》とカカシは心の中で問い続けてるんです。 
カカシも・・・608話の時点までは「今のオビトを」知りたいと思ってたんですよね。 だからカカシは記憶を辿って《どうしてそうなったのか》答えを探していってるんです。 でも結局答えは得られなかった・・・それもそのハズ、肝心の「答えの部分」の直前で、カカシは「回想」を止めちゃっていたのだから。
 
(以下、608話当時の雑考の一部抜粋です)

《 やっとカカシは「仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ」のところまで思い出してきたんです。 そして肝心の「なぜ?」に対するオビトの答えは、その「1つ先の部分」なんじゃないかと思うんです。つまり・・・あの部分です、《どうせ同じクズなら オレは掟を破る!それが正しい忍じゃないってんなら・・・》 《忍なんてのは このオレがぶっ潰してやる!》。・・・これがカカシの「なぜこうなった?」の問いへのオビトの「答え」なんじゃないだろうか》 608話雑考その2から)。 
・・なのに、カカシは肝心な《忍なんてのは このオレがぶっ潰してやる!》をまだ思い出してないんです・・・当時はこれが「残念」だったのですが、今回さらに「残念」に思えてなりません。 だって「今のオビトの意志」は基本的に「かつてのオビトの」あの頃から変わってないのに・・カカシはそれに気づいていないのだから。 
 
それに、そのオビトの意志こそ、ナルトの意志とも共通するんです。 
第33話波の国で、ナルトは「心を無くしちゃうような忍」のことを本物の忍者になるって、本当にそういう事なのかなぁ・・・オレってば、それやだ!》と言ってるのですが、それはオビトのそれが正しい忍じゃないってんなら・・》と共通する言葉であって、オビトのナルトと想いは「本当は今も共通してる」んです。
 
でも結局、608話で肝心な『オビトの言葉』を思い出さなかったカカシは、608話最後に《オビト・・かつてのお前の意志は今でもオレの隣りに居る!今のオレに出来ることは今のナルトを守ることだ》という今回の結論に至ってしまうのです(残念すぎる)。 今からでもいいから・・思い出してほしい。オビトは今も「白い牙の意志」を大切にしてるんだ、ってことを。

「ハハハハ・・・!」
「この…闘いは… お前の…勝ちでいい…」
「だが… 戦争の勝ちは譲らん!」

(神威で「外」に出るオビト・・普通だったら体にあんな「穴」が空いたら即死かと思っちゃいますが、微妙に急所は外れてるのか、柱間細胞が体の一部に在るせいなのか。 そして黒棒を引き抜いてその場でガクッと力を落とすカカシ・・・)

もし、カカシが「気づく」ことがあるとすれば・・オビトが残していった「唯一の手がかり」、この黒棒じゃないかと思うんです。

カカシがこの黒棒を刺されるのは「2回目」でして、420話でペイン天道の右手から出た「黒棒」に同じように突き刺されて、送信される《禍々しいゾッとするチャクラ》を直接感じているんです、 《何だ・・今のは・・》と。 
だから、《オビトの体にもペインと同じような「黒棒」が仕組まれている事》に、カカシは気づいたハズでして・・オビトが「こうなった」のには、深い深い事情がある事に、気付いてくれるんじゃないか(と願いたい)。 
 
そうすれば・・ペイン戦でカカシが黒棒を受けた事は、《今になって》大きな意味が出てくることになる・・・
 
(頼む、カカシ・・・黒棒に気づいてくれ!!そしてオビトを助けてやってくれ・・・!)
 
 
 

(すみませんその③に続けます。長文すみません・・・)