ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

NARUTO-ナルト-の考察(伏線、言葉、人物考察などなど!)続行中!

NARUTO-ナルト- 649:忍の意志 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ45号) その1

NARUTO 649:忍の意志 その1

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悪ィーけどオヤジ オレはまだそっちに行けねーよ
ナルトの相談役にオレ以上の奴はいねーからよ!
 
何年か前のジャンフェスのステージで、岸本先生が「シカマルはナルトの側近にしたいので・・」と話しておられたような・・
 
シカマルが「瀕死」に陥った時「そっちあの世との狭間)に行ったら、シカマルなら何かを発見してくれるかも」なんて期待もあったのだけど(時空間好きなのですみません)、結局行かず(で良かったけど)。
一方で、時空間にまだいるカカシが「チンタラしてた」理由も、なんと「お腹の傷を縫って応急処置していただけだった」という・・少々気が抜けるような結果でした(苦笑)。 だいたい私は大仰に考えすぎ傾向がありますが、ま、カカシは「これからに期待」という事で。
 
今週を読んで、まず感じたのは、シカマルの「相談役発言」もそうなんですが、各キャラが“第一部最後に残した言葉(つまり第二部に向けての言葉)”の括りに入っていたりして、そろそろ「まとめに入ってる」感が強いと言いますか・・・最終決戦前の1つのクライマックスが近づいているのでしょうか(オビト戦は結果が出るかな)。アニメのほうも、来春までに「サスケとイタチの話からトビの面割れ」まで一気に行きそうだし、これからジャンプもアニメもとにかく楽しみ!です。
 
さて、シカマルを《ポコポコ》っと癒していくチャクラは『ナルトのチャクラ』…九喇嘛のチャクラですよね。 昔からナルトの体を蝕んだり、或いは癒したりしてきた「使い方次第」の尾獣のチャクラ…。
 
《ナルト…!》
《戦いながらも…仲間の回復まで…》
《ナルト!アンタはアンタのやるべきことを!ここは私にまかせて!》 
(サクラ)
 
「違うよサクラ… ナルトは無意識でやってる…」
「シカマルを助けたいと心から強く願う想いだけでチャクラが動いてる…」
「心伝身の術で感じるからハッキリわかる」
(いの)
 
ナルトはここ一番の大勝負に出てる真っ最中、しかも最後の「一撃」に全集中している時だというのに、無意識に《仲間を守って回復させようとしてる》。
「無意識」…つまりナルトの意志に嘘偽りはない事が「行動で証明されている」わけで、ナルトの「仲間最優先」の精神は、まさに「口先だけではない」ってことになる(サスケの仙術須佐能乎の矢がオビトを狙うも、オビトは黒いチャクラでそれを弾く)。
 
黒チャクラの間から顔を覗かせたオビトは、一度ナルト達をしっかり見てから、この形相で・・
 
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「・・・いいんだな・・・」 
 
 
今までの中でも『最大級の睨みっぷり』。
 
だけどこれ、「怒りや敵意からの睨み」とは違うのではないか・・と感じています。その1つ手前コマの表情も「敵対する表情」じゃあないし、この強烈な睨みは本気で問いかける「最終確認」の、真剣な表情なのではないかと。 
「後悔は先に立たんぞ」・・・いいんだな。
これから先失敗するかもしれないし、仲間を守れない事もある。それでもお前は《仲間を殺させやしねェ》、仲間を守る意志を曲げないんだな!という最終確認ではないだろうか。
 
564話(「誰でもない男」)でナルトの意志を確認した後、オビトは一瞬「・・・・」と何やら想った後、「この面はがすには骨が折れるぞ」と一切手抜きなしの勝負宣言をしたのです。その後「特別製の戦闘用仮面」は簡単に割れたけど、心に被った仮面は相変わらず「硬く」、まだ剥がせていない(と私は思う)。
オビト戦での勝利とは「オビトが心に被った仮面を剥がせた時」だろうと思うのですが、既にこの数話内でも数回、オビトはナルトの言動に「素の表情」を見せ始めていますので、そろそろ“本当の意味での仮面割れ”は近いのでは?と読んでいます。
  
「人柱力ペイン戦」で幕を開けた、オビトとナルトの闘い・・・これは「試練」とも考えておりますが、かなり過酷でスパルタな内容だったのに、ナルトはブレなかった。
ここまでやるか?という内容だったし「しつこさ」も相当だったけど、それもナルトがオビトに「似ている」からこそ… だから、オビトは「最後の希望」に賭ける為に、徹底してナルトの考えの矛盾や脆弱な点を突っ込んでいったのではないだろうか。
 
例えば「仲間は絶対に殺させやしない」の台詞を、ネジの死後「もう一度言ってみろ!」と迫り、それでもナルトはそれでも「仲間の想いを守る」と答え・・
 
さらにオビトは十尾の人柱力になる直前に攻撃を中断して「わざわざ」ナルトのところに来るのですが、ナルトが「防戦一方」の戦い方になっていることを指摘し、再び「意志の確認」をしています(66巻628話)。
そしてナルトの「仲間を守る」事にこだわる答えを、黙って聞いての反応「・・・・」がコレ↓(66巻17頁)
 
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この時も、今回ほどではないにせよ「かなり怖い顔」をして睨んでますが、これも「確認」だったのではないかと・・
 
この時、カカシは《オビト・・・お前はナルトで何を確かめてる?》と言っていたのですが、どうやら「オビトはかつての自分(ナルト)に今の自分を否定してもらいたい」とカカシは考えていたらしい(629話で判明)。でも実際はそうじゃなく、オビトは「ナルトの気持ちが分かるからこそ、ナルトを否定してやりたい」と言っていた・・・つまりナルトの気持ちが分かるから、「その程度じゃダメだ」と強硬なスパルタ指導をしていたのではないかと思うんです・・・それだけナルトに『期待している』証拠に思える。
 
そして今度の「問い」、それで「いいんだな」の最終確認・・・
 
オビトがここまで「しつこく」問うのは、今まで忍達が抱えてきた「仲間を守れなかった後悔や痛み」がそれだけ大きく、そしてそれが忍世界の闇となり、絶望と諦め、次の戦いを生んできたからじゃないだろうか。
そしてナルトがやっている事は、どんな時でも“仲間を守ること”を一番大切にすること・・・それはオビトがかつて「口先だけにしたくない」と言っていた「サクモの意志」と同じものです。 
 
仲間の為なら無理してしまう生き様は、今までの忍世界では「バカか不器用なヤツ」のやる事だった・・・サクモも自殺に追い込まれたし、オビトも挫折を味わってる。 だからこそナルトに「しつこく」いいんだな?と確認し続けてるんじゃないだろうか。
 
かつて(任務や掟を守る事よりも、仲間を大切にするのが)正しい忍じゃないってんなら、忍なんてのはこのオレがぶっ潰してやる』と宣言していたオビトだから、今まさにそれを実行しているのだと思いますが、だとしたら・・「最終確認」でも『仲間を大切にする事を最優先にする』事にブレなかったナルトの答えは、オビトにとって最高に嬉しい「希望」であり、まさに忍世界の夜明け、“暁”を感じるモノのハズなんです。
 
あの形相は、本気の本気、ナルトの“本気”に対してオビトも“全力”でそれを受け止める意思表示ではないかと思います。最後まで「敵役」を貫きナルト達の攻撃を答えとして「受ける」つもりではないかと…。
 
 
(そして「ナルトのチャクラ」で回復しながら、まだ「生きる」ことを選ぶシカマル・・) 
 
 
《オヤジ…ナルトは今まで1人で辛ェー事くさるほどやり抜いてきた事…
オレは後で知った…》
 
《もう今はそんな思いをアイツに これっぽっちもさせたくねェ…とにかくそう思いたくなんだよ… あいつと一緒に居るとよ》
 
《昔一度 オヤジに言ったよな 「あいつはこの里にとって大切な忍になる…ナルトといると…オレはあいつと一緒に歩いて行きてぇ…そう思わされんだ」》
《初代様と違ってナルトのあのバカヤローに相談役の二代目様のようなできる兄弟はいねーしな…まぁ…だから…だからこそ…あいつが火影になった時 オレがあのバカヤローの隣りに居てやらねェーとよ!》
 
 
シカマルは、ナルトの歩んできた苦労の道を「後で知った」と言ってますが、中忍試験の頃まではナルトの事を「オレと同じイケてない、そしてバカ」程度に考えてたみたいだけど、いつ知ったんだろう。 
サスケ奪還任務に出発する時、サクラがナルトに泣きついて…それを「無理して笑顔で」約束をしたナルトを、シカマルが「・・・・」と見つめてる絵があるんですよね(183話)。さらに、サスケを連れ帰る約束を果たせなくてナルトが詫びて、サクラが「いいのよ」と言った時、シカマルは「サクラ!こいつはなァ」と珍しく熱くなっていましたっけ。
そのあたりからでしょうか、ナルトが何故無理してでも仲間のために頑張ろうとするのか…シカマルがナルトの事を「知りたい」と思ったのは。
 
そしてナルトが「一人で」辛い道を歩んできた過去を知り、ナルトを理解し・・「もう今はそんな思いをアイツにこれっぽっちもさせたくねェ」と思ったのはシカマルの優しさですよね。 シカマルの“本当の力”とは、優秀な頭脳による『理解力』以上にナルトを想う心、ナルトを心で知ろうとした『本当の意味での理解力』にあるんじゃないだろうか。シカマルに生きる気力を与えたのは、「連合の頭」としての責任感よりも、ナルトを「守りたい」という純粋な想いだったのかもしれません。 
 
ナルトはシカマルに「一緒に歩いていきてェ」と思わせてくれる存在だし、シカマルも自分なら「バカヤローな」ナルトを助けられると思ってる・・・お互いにとって必要な、互いに対等な存在。 そして「互いに対等な存在」といえば、永遠のライバルの「いの」と「サクラ」・・
 
「ありがとうサクラ!」 《ありがとうナルト!》 (いの)
 
しっかりとした口調で「ライバル」サクラに「ありがとう」と言えたのも、これも「成長した」印なのかな、と…  言うまでもなく、いのはこの戦争で大活躍ですが、その成長の自信が「ライバルへの素直な感謝の言葉」へと繋がったのでしょうか。
  
そして「サクラ」・・・綱手に頭に「トン」と手を置かれて「よくやった…」と褒められた時の、この表情↓
 
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(かわいい!)・・・このあどけない「子供っぽい表情」、最近のサクラにしては珍しいと思うけど、これが「本当のサクラ」なのかな・・と。
 
今まで、サクラは相当背伸びして「頑張ってきた」と思うんです。そのせいか「強さ」ばっかり目立つこともあったけど、綱手に褒められて嬉しそう~な無邪気な「素の表情」を見ていると、逆に今までのサクラの「苦労」、精神的に掛かっていた重圧を感じるのです。今まで本当によく頑張ったんだね・・とサクラを誉めてあげたい。
 
そして気になる各キャラの「第一部最後の言葉」と対を為すような「括りの言葉」なんですが、綱手の場合は第一部最後の言葉は《小さな木ノ葉たちを守り育てるのが私の役目》「火影は大変だな・・・」なんですね。あの時はまだ小さな木ノ葉だったサクラが立派に育ってくれたことは、綱手も火影として嬉しかっただろうなぁ・・。
 

・・・そして ヒナタも。
 
ヒナタの第一部最後の言葉は、ナルトの後ろ姿を、かげでそ~っと見守りながらの『私も…頑張らなくちゃ…』。それも優しく微笑んで。
「優しく微笑んで」ってのは、ナルトを陰から見守るスタンス、同じ土俵に居ないからこその「応援の微笑み」だったと思うんです。
 
でも今度は・・・
 
《…私だってナルトくんの隣りに居たいんだもの》
《がんばらなきゃ…!》 (ヒナタ)
 
「笑顔笑顔」の同期の中で、ヒナタだけはなぜか「笑顔」じゃない…気を引き締めるように口元もギュッと力を入れた「意志の強さ」を感じさせる表情なんです。
 
「隣りに居たい」…後ろに隠れてそっと見守るんじゃなく、今のヒナタは堂々とナルトと「並ぼうとしてる」。それに、前みたいに「頑張らな“くちゃ”」なんて甘えた言葉じゃなくて「頑張らなきゃ…《!》」。ヒナタはすっかり「強い女性」に変わったかな・・。
  
…シカマル達を見つめる扉間の「笑顔」が、最高に優しい(惚)。
同期達も皆、いい表情になってますよね(シノは相変わらず表情が分からんのですが)。
神樹の絶望の花が咲く時間までの「カウントダウン」が始まってからというもの、逆にこの戦場には希望とか笑顔とか、明るい空気がどんどん漲ってきてる・・
 
 
(その2へ続けます・・)