ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 651:埋めたもの 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ47号)その2

NARUTO 651:埋めたもの その2

 
(その1の続きです)
 
かつて六道仙人は、ぬのぼこの剣で「この世界」を創造したとオビトは語っていましたが(よく知ってるなぁ、オビト・・)、つまり「今のこの世界」は六道仙人によって「創造された」創りかえられた世界ってことになる。「創造」ってことはゼロ(無)からの創り直し。一度「無」にしたうえで「創造する」…六道仙人はそんなことをやったんですね、おそらくあの、か・・「ぬのぼこの剣」で。
 
今まで六道仙人は「神話でしかない」とされてたいたし、さらにその前の歴史(かぐや時代以前)など誰も知らなかったってのが不思議だったんです。つまり「記録、伝承にさえ残っていない」…人々の記憶に残っていない。それは一度六道仙人が世界を「無」にし、陰陽遁の万物創造で創り直してリセットしてるから、以前の記録もないのは当然といえる。
 
だから六道仙人のじじィはそれを「間違った導き方」だったと思ってたんでしょうね…きっと。そして今も(もしかしたら)それを忍達自身の手で「否定」してもらいたがってるんじゃないだろうか
 
六道仙人が創造した「今のこの世界」とは・・・《尾獣達がいて、忍術がある世界》。
 
以前642話で、ナルトが強い忍者になってる姿を《オレが夢で想像してる自分》と言ったり、ミナトが《夢のような力》と言ってた事が相変わらず気になっております。忍術とは「夢のような力」…夢の産物なのではないか、そして尾獣もまた六道仙人の「夢の産物」…それらが存在する《六道仙人の夢で創られたこの世界》は「不完全な無限月読の世界」ともいえるんじゃないだろうか。
 
だから…今、こうやって忍達は全力で「夢だとか幻で創造された世界」を否定してるわけだけど、その否定は、六道仙人が創った「夢の産物」である「忍術」やら「尾獣」さえも否定することになるんじゃないだろうか。そして夢の産物の延長線上に在る自分たち自身でさえ…。
 
それと、これも前からすごく気になってることなんですが、九喇嘛と八つっあんがナルト達に『余計な口出し』をしてこない事…これも相変わらず気になるんです。ほんとは六道仙人の力も十尾のことも、よ~く知ってるはずなのに、必要以上には語ろうとしない。そして「どうすべきか」の判断も、基本、忍達に任せて彼らはただ…それに「協力」している。彼らがあまり語ろうとしないのは、何か理由があるんじゃないか…?
 
忍達が一生懸命にやってる《夢の世界の否定》というものが、尾獣たちの存在の「否定」にもつながるのだとしたら…尾獣たちは黙って忍達に判断を任せ、忍達に献身的に「協力」してる可能性もあったりするんじゃないだろうか…。
例によっていつもの考え過ぎなのかもしれないけれど、尾獣たちの「寡黙っぷり」が少々いや、かなり気になります。 尾獣たちは、六道のジジぃに何を言われ、何を託されてるんだろう…?
 
ぽっかりと開いたこの世界の「穴」。忍達がずっと抱えてきた心の穴。
 
(オビトが語っていた心の穴の話を思い出すカカシ…)
 
《こんな世界に居てどうやって穴を埋める?》
 
あの時、カカシは「自分にとって都合のいい幻」=「リンが居て、そしてカカシにとって理想のオビトが居る世界」をきっぱりと拒否して、こう答えてたんですよね。「こんなもので本気で心の穴が埋まるとでも思ってるのか?」「独りで妄想ばかり穴に詰め込んでみても 心の穴が埋まる訳がないんだ」と…。
 
あの時のタイトルは《埋めるもの》 (630話)…
そして今週のタイトルは《埋めたもの》。
 
忍にとって永遠の課題でもある「心の穴の埋め方」を、自分にとって都合のいい「創られた」結果で埋めることを否定し、たとえ苦労しても「完璧ではない本当の自分」であり続け、その中で互いに埋め合っていくことを選択したことで、カカシはいわば「イザナギ」を否定し「イザナミによる解決」を選んだともいえるんじゃないか(たとえがふさわしくないかもしれないけど)。
 
以前、今までの忍世界は六道のジジィが仕掛けたイザナミのようなものじゃないか・・と書いたことがあったんですが、う~ん…六道仙人が行ったのは「イザナギ的なこと(都合が悪いことを無にし、都合がいいことで書き換える)」だったのかな。 今までの世界は、神の見えざる手が随所で作用し「神の見る夢(大蝦蟇仙人も見ていた夢)」で忍達を導いてきたようにも感じているのです長門が言っていた、誰かが仕組んだことのように思える、本当の神の仕業なのか…の言葉のように)。
 
あの時空間内でのカカシの言葉は、それ(神の仕業による導き)を否定し、「自分で道を選ぶこと」を決意したようにも見えた・・・今の忍達の「決意」は、神の仕業によるイザナギ的な幻を「否定する」決意ともいえるんじゃないだろうか。
 
 
《…オビト…》
《最初はバカにしていても 人は人一倍がんばる奴を見ると…》
《おのずと手をさしのべたくなる》
《心の穴は互いに埋め合う事を人はいずれは知る事になるからだよ》(カカシ)
 
「螺旋丸は皆に託す!うまく奴の盾をぶっ壊してくれってばよ!!」 (ナルト)
 
《そしてその仲間で満ちた心を持つ者は》
 
《強い!!!》
 
(ナルト同期達の螺旋丸がオビトの盾を粉砕していく・・・)
 
 
オビトとナルトの顔が重なっていく…そして、オビトの心に「もう1つの自分の人生」のようなイメージが浮かび上がる…
 
もしリンの事件のあと、マダラ爺ちゃんのところじゃなくて里に帰っていたら…
心の穴を「同期達」が埋めてくれてたかもしれない。
そして同期達と一緒に戦って、夢をかなえて火影になっていたかもしれない… 
 
「もし」あの時里に帰っていたら…いずれオビトは本当に火影になっていたんじゃないだろうか。人柱力になる前、薄れゆく意識の中でも「オレ達は火影になる…だろオビト」というミナトの言葉を思っていたぐらいだから、オビトは、おそらく今だって同期達が恋しいのだろうし、火影の夢だって諦めたくないんだと思います。心の中ではこんな平和な「もう1つの道」を恋しく思っていたこともあったハズ。
だけど、違う道を選んだんですよね…そしてあれほど大切にしていた「同期とのつながりや火影の夢」を捨ててまで「違う険しい道」を選んだオビトの「決意」は、そんな甘いもんじゃなかったハズです。そしてオビトには、そうする「必要」があったんじゃないだろうか・・たとえ大切な同期達とのつながりを断ち切ってでも為すべきことが。成す必要が・・・
今までの忍システムをぶっ潰し「この世界」を消す必要が。
 
今、こうして「敵」として連合の前に立ちはだかっているのも「けして譲れない覚悟」の上にあるはずで、最後の最後までオビトは「使命」を胸に全力でナルト達にぶつかっているのだと思います。バカ正直に《心の剣》を使っての真っ向勝負で…。こういうところも、ナルトと似ているな、オビト…。
 
既に六道仙人並みの力を持つオビトが、こんな勝負の仕方をしたってことは、やはりナルト達の本気度を問いたかったんじゃないだろうか…?最後の「仕上げ」として…「その想いの強さが剣に宿る」ぬのぼこの剣を使ってナルト達と「最後の勝負」をして、ナルト達の想いの強さがどれほどのものかオビトは本気で試したのだと思うのです。
 
オビトの「このオレが今までの忍システムをぶっ潰してやる」という決意の強さは簡単にはブレない相当なものだと思うんだけど、それでもオビトにも「弱点」はある。それが今も秘かに大切にしている「同期達の絆」そして「火影の夢」なのだと思います(仮面をかぶってた時にも、ナルトのこれらの言動の度に動揺していた)。こればっかりは、捨てられない…諦めたフリをしていても、まだ「しっかり、とってある」… 
人柱力になる時だって、十尾と綱引きをしてた時だって、オビトは「火影になる」という決意やミナト班の仲間との絆を「力」にしてたのを、我々読者は「知っている」。
 
結局、どんな分厚い仮面を心に被って「敵」として向かっていても、やっぱり「目の前のもう一人の自分(ナルト)」が口にする火影の夢、そして見せつけてくる「同期の絆」を前にして、オビトの分厚い心の仮面にもついに「皹(ひび)」が入ったんじゃないだろうか。《この面はがすには・・骨が折れるぞ》と言っていた、分厚い「心の仮面」にも、本心を引っ張り出す「穴」があったということじゃないだろうか。
 
 
 《なぜ…オレは…》
《こんなイメージを…》
 
 
大切な決戦の時だってのに、ナルト(もう一人の自分)と同期達の姿に、思わず《心の奥にガッシリとしまいこんでいたはずの想い》が隠せなくなってしまったのだろう…なぁオビトよ。
 
「表」からオビトの仮面に皹を入れたのはナルトだったけど、「裏」からオビトの心を揺らしたのは、きっと、カカシ。
 
時空間内にいてオビトと「共鳴している」カカシは、必死にオビトに名前を呼んで「語り続けていた」…何度も「オビト…」「オビト…」って。
 
繰り返し「名前」を呼び、そして何度も語りかけ続けていた。その想いが、友を本当に想う気持ちが「オビト」の心を揺らしたんじゃないだろうか…?
 
そして、その語りかけは「今のオビトが変わってしまったから」ではなく、「今のオビトも変わってない」と信じていたからこその語りかけだったと思うんです。オビトの心の奥にある「変わってないオビト」を見つけたカカシならではの…「今のオレに出来ること」だったのかもしれない。
 
「六道仙人の神剣」ぬのぼこの剣を、ナルトとサスケの剣が粉砕し、オビトを貫く…
 

…長かったオビトとの直接対決。 
 
563話で、頭突きで始まって・・・(↓これ)
 
イメージ 1
 
そして651話、真正面からのぶつかり合い「想いの強さ」勝負での決着(↓)
 
イメージ 2

最後は頭突きじゃなかったけど、「心」と「心」のぶつかり合い。
 
 
オビトが「トビ」という“暁”の黒幕で登場したのが31巻、今から約8年前のことだから、ずいぶんと「敵」としては長い間君臨していたことになる…物語中最大の敵キャラ「人間の敵としては」最終的な相手だったのかも。それだけに、これほど重要な役割を果たした人物が、ほんとに『しょぼい理由』だけでこんな行動を起こしてるとは、とても思えないのです(私には)。
 
オビトの「同期達」…カカシ、ガイ、アスマ、紅、イビキ、アンコ、ゲンマ、ライドウ、アオバ、エビス、ハヤテ…(そして同期じゃないだろうけどイルカ)。「カカシとガイ」以外は「なぜか」この戦場にいないという、当初からあまりにも露骨だった『不自然さ』…。いきなり仮面の正体判明の599話で「オビトの同期達」が大勢認定設定されたうえ、その後の扉絵でも「オビトの同期達」が確認されるかのように描かれていましたので、オビト戦のカギを握るのが「同期の絆」であることは予告されていたようなもの(と言っちゃっていいと思う)。 
ここで同期じゃないはずのイルカまで描かれているのは、このあと「このメンバー」がこの戦場に「オビトの仲間」として集まる可能性が大きいからじゃないかと邪推してしまうのです(アスマとハヤテは無理だけど)。
 
私はオビトには「何かまだ語らない本当の目的がある」と思っておりますが…「最初はバカだと思っていても、人一倍頑張る奴に手を差し伸べたくなる」ような事情がオビトにもあるんではないかと思うのです。というのも、もしオビトに「思わず手を差し伸べたくなるような事情」が何も無かったら、オビトの同期達が「集結する」とは思えない。
 
「オビト」との闘いは、忍世界の問題点、忍たち自身の内面の問題、尾獣の問題と向き合う闘いだったと思うんです。ここから先が本当の「ラスト」に向けてのスタート・・・ようやく心を一つにして意志を確認した忍達は今度こそ「全員で」、あとは…本当の意味で最後に向き合うべき相手との「闘い」になるのではないだろうか(それが神樹なのか神なのか)…忍世界が夢から覚めて、本当の「暁」を迎えるための。
 
そして、これでやっと物語の「謎」部分も解明していくのではないか・・とも思います。うちは一族の事件、九尾事件の「真相」も気になるし、あの大量保管写輪眼も気になるわ、シスイやイズナの「それから」も気になるし・・・それに「オビトと弥彦が一緒に暁を立ち上げるまでのいきさつ」とか、オビトと十尾の事とか…とにかくまだ《なぜなぜ》が多すぎるのです。
 
このあとオビトがどうなってしまうのか、ちょっと見当がつかないのですが…オビトには「助かって生きてほしい!」と思っています。カカシとミナトには…今度こそ、仲間を「助けて」ほしいのです。「カカシ外伝」の失敗を、今度は繰り返してはならない… だから、オビトを「死なせたらいかん!」と私は思います。
罪状がどうのこうのとかも言われてますけど、それについては「最後まで」見ないと何も言えないのではないか・・
 
これからの忍世界のためにも、本当の平和を見つけるためにも、「敵をやっつけておしまい」という「今までのやり方」で終わらせてはいけないと、これは私個人の想いとしても訴えたい・・・
(オビトが死んだら中の尾獣が・・という現実的なこともありますけど)。
 
これから「オビトの本当の真実」が明かされていくでしょうし、(おそらくですが)読者のオビトに対するネガティブな認識も、きっと変わっていくのではないか…と私は思ってます。きっと…
 
まだ、ナルトも、読者も…
オビトの事も、マダラの事も、うちはの事も、十尾の事も…知らなすぎる…
 
 
 
☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
 
☆ところどころ抜けてるかもしれない・・ので、思いついたら追加します;
 
☆火影岩のオビト、昔、夢として語ってたみたいな「ゴーグル付きの顔岩」ではなかったですね。あのゴーグル、カカシが持ってるんじゃないのかなぁ・・そして、オビトが持ってた?あのサクモのチャクラ刀は、今いずこ…
 
 
 
(ナルト好きブログ! 2013/10/21)