ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 666:2つの万華鏡 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ14号) その1

NARUTO 666:2つの万華鏡 その1

「…写輪眼は左右揃って本来の力を発揮するもの…そう言ったよな」
「…なら…」
 
 
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「こっちの事を言ってんだよ」
 
 
きた―――っ、神威共闘ぉぉぉぉぉぉ…
 
すみません、のっけから叫んでしまった…
 
今週は私にとっちゃ「神回(神話?)」なんで、少々興奮気味です。
マダラが途中でオビトのセリフを遮ってしまいましたが、オビトは「なら…」の後、こう続けるつもりだったんでしょうか…
「ならオレとカカシが揃えば より強くなれるってことじゃねーか」って。
 
第602話の「写輪眼は左右揃って本来の力を発揮する」で《あからさまな共闘フラグ》が立ってから、ずっと待っておりましたが…というよりは、厳密には第243話(外伝)で既にフラグはしっかり立っていたんですよね。で、やっと辿り着いた… 
 カカシ外伝を読んだ時から、秘かに“この時”を待っておりました…なぜならカカシが『長年背負い込んできた後悔人生』から立ち直る為には、もう《これしかない》と思ってたからです。オビトと再会し、オビトともう一度《仲間を守る為の》共闘をするしかない、と。
 
さて…
 
前回「こっちへ来い」とマダラが差し出した手を拒み、お腹にズボッとオビトが手をさしこんだ理由…本心を伝えあいたかったのかと思いましたが、今のうちに尾獣チャクラを引っ張り出す目的もあったんですね;
 
(深層世界でチャクラの引き合いをするマダラとオビト)
 
「オレから尾獣を奪い弱体化を狙っているのか? オレと取り合って勝てると思っているとはな!」 (マダラ)
 
(余裕のマダラと必死な形相のオビト、オビトは尾獣チャクラを狙ったように釣り上げる…)
 
「弱いな」 「一尾と八尾をほんの少し引きちぎった程度とは」
(同じくマダラ)
 
最初のセリフの時は《やれるものならやってみろ》的な余裕顔のマダラでしたが、次の「弱いな」のセリフの顔は《ちょっと呆れたような》表情なんですね。予想以上にオビトの引きちぎりが「弱くって」、なんだつまらんな…といった顔になってます。手応えが無くって残念、みたいな。
 
その間、オビトは何を言われても無言なんですが… うーん、オビトは「頑張ったけどほんの一部のチャクラしか取れなかった」のではなく、釣糸みたいにチャクラを伸ばし慎重に《一尾と八尾を選んで》グィッと一気に掴みあげたように見えるんですよね。 マダラとの力の差は分かってるだろうし、はじめから「一尾と八尾のチャクラだけを少し奪還する事」に狙いを定めていたんじゃないだろうか。
そして尾獣チャクラを奪った目的は「マダラの弱体化」ではなく、我愛羅に一尾を与え、ビーに八尾チャクラを与える目的…つまり「敵を倒すため」ではなく、仲間達を守る為」だったんじゃないだろうか。
 
マダラは《オビトがオレから尾獣チャクラをどれぐらい奪って見せてくれるのか》実は期待してたんじゃないかと思うんですが、「案外ダメ」で(笑)少々ガッカリだったと思うんですが…もしオビトが「一尾と八尾を計画的に取った」のなら、オビトはマダラが期待してた事「以上」の事をしたことになる。
それはマダラにとっては「予想外の嬉しい誤算」なんじゃないかと思うんですが、こういった嬉しい誤算の積み重ねがマダラの心を揺さぶり、マダラが「腑(本心)」を見せてくれるキッカケになっていくと思うんですよね。本当の意味での「マダラ攻略」は、そこにあるんじゃないか…なんて思ったりします。
 
 
《そして、マダラはオビトから輪廻眼を奪い取ろうとしますが、マダラの腕はオビトの身体を“すり抜ける”…》
 
「すり抜ける…… お前本来の右目の力か」
 
マダラは、オビトの時空間移動の万華鏡瞳術はちゃんと「神威」と呼びますが、すり抜けの事は「すり抜け」としか言わない…オビト自身もこの力には「名」を付けてない)。 どうやらマダラにとっても、この能力は「未知」のモノみたいですね。
 
さらに、マダラは《お前本来の》右目の力と言っていますが、それはオビトが神無毘橋でオビトが岩に埋もれた時、なぜかすり抜けるようにして助かったからでしょうか。 あの時、何者かがオビトを「すり抜けさせて」助けたんじゃないかと推測してきましたが、それがもし「神」であるのなら…あの時「神」はオビトの眼に自分の力を与え、それがオビトの「右目の力」となったのかもしれない…と考えておきます(神=十尾の魂=グルグルと今まで考えていたのですが)。
 
 オビトの『すり抜ける能力』といい、時空間(外道の居る場所とも思われる空間)に出入りできる瞳術『神威』といい…オビトには、マダラでさえ立ち入れない「未知」の部分があり、そのあたりの解明が物語の謎の解明にも繋がっていくんじゃないかと思っています。 やはり神の隠れ棲まう場所(=神無毘)で(もう一人のナルトとも言える)オビトは…神に「選ばれて」しまったのではないか…?
 
(オビトは「用が済むと」さっさと腕を引き抜き、カカシにナルトを神威で時空間へ運ばせる)…
 
「カカシィ!!ナルトを時空間へ運べ!!」
 
「!!」 (オビトはあっちで九尾を渡すつもりなのか!) 「神威!」
 
この前、仙術螺旋丸をお腹に喰らったカカシ…大丈夫なのかと思いましたけど、何とも無さそうで(汗)…オビトの言葉に《即》、神威でナルトを飛ばしましたね。…これ、オビトのことを「無条件で信じてる」から出来た事であって、少し前まで敵だった相手の命令を聞くなんて、フツーじゃあり得ないですよね。だけど、あっという間に「仲間」に戻れた… やっぱりカカシは「本当のオビト」をずっと信じてたんですね、心の奥では。
 
でもまだ、カカシはオビトの「長い寄り道の道中に何があったのか」遅刻の理由を全然知らないままなんですよね。 なのに、肝心な情報(信じられる根拠)無しでも、カカシはオビトを「信じることが出来た」… 今のカカシは、オビトの情報を知らないけど、だけど「理解」してる。これが本当の繋がり、本当の意味での「理解」ってものなのかもしれません。
 
 
(オビトは自分も神威で時空間に飛ぼうとするが、マダラに攻撃され阻止される)…
 
(自ら飛ぶ時には体が実体化するのは知っている!) (マダラ、ドシュッと黒玉攻撃)、
 
(うかつに時空間に飛ぼうとすれば…そのスキを狙われる 空間移動スピードが遅すぎる…) (オビト)
 
「飛ぶ時には実体化」、そして「自分が飛ぶ時は遅い」…これ、54巻で小南の「分析」としても出てきましたね
《アナタが己を吸い込む時必ず体が実体化する そして…それは自分以外のものを吸い込む時より…遅い…》《そしてアナタが物質をすり抜けていられる時間は約5分!》…良く分析してるんですよね、小南。
 
そして、その「5分間すりぬけ情報」は小南だけが知る情報であり、それが戦争2日目になってからやっと連合本部に伝えられたのは「小南が生きていた証拠」じゃないかと私は考えていますが…そろそろオビトの「本当の姿」も分かってくる頃だし、小南「生存」もそろそろ判明していい頃なんじゃないか…なんて私個人的にはかなり期待してます。
 
 
「ナルトは運んだ!」
「後はお前が向こうへ飛べばナルトは助かるって事だな!?」 (カカシ)
 
「ああ任せろ」
「そして今回はオレがメイン…」 (オビト)
 
(神無毘橋の、あの共闘前に並んで立った時を思い出すオビト)…
 
今まで、この共闘シーンをオビトが思い出したことは無かった…いや、当然忘れてなかったと思いますが、ずっと封印していたのでしょうか。でも、もう封印する必要も無い… あの時の想いが、十数年封じていたあの時の熱い想いが、オビトの胸にグッと込み上げてきたのではないだろうか。 表情は見えないけど、オビトの背中、後姿が熱い想いを語ってるように見えるんですよね…。
 
 
《そして…遂に、並んだ2人…》
 
 
「お前はバックアップだ カカシ」
 
「久かたぶりのツーマンセルだな しくじるなよオビト」
 
 
これ、待ってたんですよ…再び2人が横に並ぶ時を!!
 
オビトが半身黒いのはナンですが、何というのかな…貫禄といいますか、やや下から見上げたような正面の横並びの絵は「堂々としたカッコよさ」がある。長い間温めてきた2人の「想い」や「友情」…それに2人の「もうブレない」強い意志が伝わってくる。
 
強気に指示を出すオビトと、「しくじるな」と注意を促すカカシと…そこは「相変わらず」な関係ですが、でもこんな会話を交わすのもホント「久しぶり」なんですよね。 でも「何事も無かったかのよう」で…2人共淡々と冷静に語ってますけど、《大切なあの時》を思い出し、《今でも繋がっている心》に昂る気持ちを抑え、努めて冷静に振る舞っているんじゃないだろうか(と思える)…
 
だけど…次の言葉に、2人とも「今の想い」を凝縮させている…《最後の言葉の交し合いになること》を覚悟してだと思うんですが、これがね…また泣けるんです。
 
「……覚悟はいいか」  (オビト)
 
「ああ… 最後の作戦がお前とでよかったよ」  (カカシ)
 
オビトの「覚悟はいいか」の言葉は、事実上の「別れ」を決意しての言葉だろうし、カカシの「最後の作戦が“お前とでよかったよ”」…これには(日頃感情を見せる事が少ないカカシの言葉にしては)親友オビトへの想いが《ぎゅーっ》と詰められてるように感じるんです。
 
オビトの始末をしようとしたりオビトに厳しい言葉を言ってきたカカシの、本当の本当のオビトへの想いが、この一言にね…最大限に込められている。 忍として戦場で散るとしても…それが「親友」と共に闘えるのなら本望だというね、どれだけカカシが今まで《オビト》を求めてきたか、その想いが伝わってくるんです(ヘンな意味じゃなくってね)。 カカシはずっとオビトに会いたかったんだよなぁ…だから《仲間》としてオビトとツーマンセルで闘える事は、カカシにとっちゃ「本当に夢みたいな事」なんだと思います。
 
だから、2人共「最後」と覚悟の上の言葉だってのに…でも悲愴感は全然感じられないんです。二人とも清々しく、堂々として、何の迷いもない。揃って2人で「仲間を守れる」ことが、2人にとって最高の幸せでもあるんじゃないだろうか…そして、何よりも失われたと思っていた「あの時」に戻れたことが、何よりも何よりも嬉しいんじゃないかと思います。
 
「…… オビト… カカシ…」   (ミナト)
 
ミナトも、嬉しかっただろうなぁ…やっと離れ離れになっていた二人が、今ようやく「揃った」のだから。今、2人はあの「神無毘橋」の英雄に戻った…「2つの万華鏡の英雄伝説」が生まれるのは「これから」なんだと思います。そして…
 
 
 
「…オビト お前に預けたモノは全て返してもらう」
「特に左目がまだ入ってなくてな…」  (マダラ)
 
「気になるか?マダラ …写輪眼は左右揃って本来の力を発揮するもの…そう言ったよな」 「…なら…」   (オビト)
 
 
「違う もう写輪眼ではない… 輪廻眼だ」 (マダラ)
 
「違う…」
 
「?」
 
「こっちの事を言ってんだよ」 (オビト)
 
 マダラの「?」もいい味出してるんですけど…うん、カッコいいぞ、オビト。迷いが吹っ切れると、ホントこの人も「強い」そして「頼もしい」。もっとも…ブレて揺れてる困った顔のオビトも、気持ちの優しさの表れで、それはそれでオビトらしくっていいんですけどね。
 
うむ…マダラは己の眼を「返せ」と言ってますが、オビトはカカシに「眼を返せ」と言ったことはないですよね。「死んでる間は預けていたが、生き返ったから返せ」なんてことは言わない…オビトは考えた事もない。それはカカシを「信じているから」だと思うんです。そして、その繋がりを大切にしてたから… オビトはカカシに眼を「預けた」んではなく、「プレゼント」してますから。
「本来1つのものである2つのものは、元の1つに戻す」発想のマダラと…「本来1つのものである2つのものは、2つに分けたまま力を合わせる」発想のオビトでは、「うちはの石碑」の解釈も元々違ってたのかもしれません。
 
輪廻眼も尾獣も「何もマダラには返そうとしなかった」オビトですが、でも、それでもオビトは“たった1つだけ”自分のほうからマダラに返したモノがあるんですよね。それは…
 
《マダラの団扇》。
 
「うちは返し」をやってた、あの団扇です。それも、オビトはマダラに再会して直ぐに「そいつは返す アンタのものだと言って、放り投げて返してるんですね。ちょっと雑な投げ方だったので、あまり気にしていなかったのですが…
私は今まで、どっちかと言うと《オビトがマダラの団扇(=意志)を背負って参戦した事》の重要性ばかり書いてきたんです。ですが今回、オビトがすぐにマダラに団扇を返した事》に大きな意味があったのだと気付かされました。そうか、そっちか…。
 
「マダラの団扇」は、マダラの“かつての意志”の象徴でもあると思うんです。マダラはいつも、あの団扇を背負い、一族を守り、イズナを守り、皆を守ってきた…里を抜ける時も、あの団扇だけは大事そうに背負っていたんですよね。 
あの団扇に「どんな思い入れ」があるのかは分らないけれど…でもマダラが「大切に持っていた」ものだから、きっと何か特別な想いがあるモノだと思うんです。
 今の「強大な力を得た」マダラには、あの団扇の力なんて「要らないモノ」かもしれません…でも、あの団扇には「マダラが本当は大切にしている意志、想い」がきっと宿っている。
 
オビトは…あの団扇に宿る「マダラ爺の本当の想い」を大切に背負って参戦し、再会したマダラに「本当の想い」を取り戻してもらいたくって…それですぐに「返した」んじゃないだろうか? これは《アンタのモノ》だと…《アンタにとって本来、これが一番大切で必要なモノのはずだ》という気持ちを込めて。マダラの本当の想いを取り戻させる事…それが助けてくれた爺ちゃんへの最大の「恩返し」になるんじゃないだろうか。
 
 
 
(その2に続けます)