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NARUTO-ナルト- 669:八門遁甲の陣・・・!! 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ17号) その3

NARUTO 669:八門遁甲の陣・・・!! その3

 
(その2の続きです)
 
感想長くなってしまって(遅くなって)すみません。今週は結構、考え込んでしまって…
 
リーのあの言葉への3人の反応を見ながら、いったい「守る」って何だろう?と改めて考えてたら、何だか分からなくなってきて(汗タラタラ…) そして「生きる」とは何だろう?と考えてしまい、関連しそうな過去話の(当時書いた)感想記事を読み直してアレコレと考えてました。難しい問題だと痛感しているところです。
 
(壱足、弐足…と「夕象」の空気砲を放つガイ)
 
まず「夕象」攻撃をざっと…

六道マダラの「黒い玉」は、形態変化させて「盾」とすれば、夕象の空気砲も防ぐ力はあるみたいなのですが、あまりの「迅さ」にマダラもついていけず、2発目(弐足)以降は防御が間に合わず、モロに空気砲を喰らいます。さらに「参足、肆足」…と続くにつれ、ビリビリと振動で身動き取れない状態に。「伍捉」の前で慌てて体を黒玉で覆い「完全防御」に入り、ガイに向けて黒玉を放ちますが、リーが投げた飛雷神のクナイにミナトが飛んで「黒玉ごと飛んで」ガイを守り…そこに我愛羅の砂に乗ったカカシが「神威」で黒玉の一部を飛ばして穴を開け、そこにガイが突入して「伍捉」でマダラを捉える…「見事な」連係です。
 
六道マダラはガイの拳を直接くらって、背面の黒玉の壁にも《ピシィ》と皹が入り、マダラは《ガガガガド…》と岩と共に吹っ飛ばされ、そのまま《ドドドドドド…》とかなり遠くまで速く飛ばされ続け、それに続く(ゴゴゴゴ…)と鳴り響く粉塵が立ち上る音の中で埋もれる。「音」が感じさせる迫力と、距離感とスピード感が「夕象」の力を物語ります(キッシーの「音」描写、好きなんです)。しかし…ダメージは与えたものの、マダラを倒せたわけじゃない。
 
「柱間以来だ」 「このワクワクは!」

「まだ踊れるだろ? さらに別の技はないのか?」
「もっと楽しませてくれ」

ガイの額から流れ落ちる汗。八門遁甲の陣を使っても「即ちに死に至る」わけではなさそうで束の間ホッとしたりはしたのですが、なんだか「夕」の次に「夜」もありそうな気がします。 でも、うーーん正直なところキリがないというか、こういう解決法で終わるはずはなく、ナルトが示したように「相手の心に迫らないと」意味がないと思うのですけどね…。
 

・《守る、とは何ぞや》
 
そして、今週しばし考えてしまった《守るって何だろう?》という事なんですけど… 
 
それぞれ守りたい大切なモノがあり、それを守るために闘う。だけど、それぞれ守りたいモノが違う。ガイが守りたい「青葉」…リーが守りたい「ガイ先生」。ミナトが守りたい「ガイとカカシ、そして今の忍達」。
結局、リーが「ガイ先生の想い」を大切にしようとしている姿を見て、ミナト、カカシ、我愛羅「ガイの想いを大切にするリーの想い」を大切にしようと考えて、ミナトはガイをサポートする作戦を打ち立て、「何があろうとただ突っ込めガイ!!」と全力でガイの特攻をサポートしたわけですが… やっぱりリーも、カカシも、これは辛いですよね。
 
 
で…最後になりましたが…
 
 ・《リーのあの言葉に「・・・・・」と反応していたもう一人、我愛羅》ですが。
 
我愛羅は、八門遁甲の陣についての説明を受け「解放者は必ず死ぬ」と聞いて(それではじめて)事の深刻さ、リーの涙の理由を知ったんですね。 そして、それは中忍試験の時にリーがやってみせた「アレの最終段階」とも聞いて、我愛羅は「中忍試験」を思い出す… 
 あの時の壮絶なリーの覚悟、さらにリーを守ってみせたガイの「愛すべきオレの大切な部下だ」という言葉…あの言葉は、当時の我愛羅にとっては「到底理解できない言葉」でした。でも今の我愛羅は《死んでも我愛羅を守ろうとする母様の愛情》を知り、ガイの愛情も、そしてガイの愛情で守られてきたリーの想いもよく分かる。だから我愛羅は、リーの本当は辛くて悲しくてたまらない「心」を想い、

「リー… お前…」
 
《眉をハの字にして》心配そうな顔をする…(眉ナシだけど)

このコマの我愛羅の絵、かなり小さくて見づらいんですが、すご~く心配そうな表情してるんです(※あとで模写を載せます)。 
 
イメージ 2
 
で、この絵なんです…感想その1の冒頭で触れた《心配そうな我愛羅の絵》というのは。
小さな絵ではあるんですが、実はコレが「今週のNARUTO」の中で一番印象に残った絵なんです。「リーの悲しい気持ち」を想って心配そうな顔してるんですよね、我愛羅… 
 
我愛羅は少しずつ「表情」を取り戻しつつありますが、「人の心を想って」心配そうなハの字顔をするのは久しぶりじゃないかと思うんです。 (状況に焦って不安な顔になったり、ナルトを助けようと必死な顔になったりはしていますが)。
五影会談の時にも、サスケの「心を想って」涙を流したことはありましたが、あの時表情は「変わらない」ままだったんですよね。 だから、我愛羅がこんな「ハの字顔」をするのは、よっぽど心配しているって事だと思うんです。
でも、本来我愛羅は人一倍「人の心を想う」優しい子ですから、小さい頃の我愛羅は、しょっちゅう「眉をハの字にした心配そうな顔」をしていたんですよね(眉なしだけど)。 
イメージ 1
 
あのころ以来じゃないのかな…この顔は。
 
リーは我愛羅の「リーを思って心配する顔」は見てませんが、でも「リー…お前…」の声に、我愛羅の表情も、我愛羅の心の内も、我愛羅が言いたい事も分かってしまったのだと思います。そして我愛羅《本当は悲しい胸の内を読まれている》ことも…。だからこそ、我愛羅の顔も見ず、我愛羅の言葉を遮るように「涙をこらえて」言った、あの言葉…
 
《悲しくなんかありません!》
 
ガイが「青葉達を守るために」決意した覚悟も壮絶だけど、リーが「ガイの想いを守るために」決意した覚悟はさらに壮絶じゃないかと思います。

そして、この師弟を見守る周囲(ミナト、カカシ、我愛羅もそれぞれで、「ガイの想い」を想ったり、「リーの想い」を想ったり…お互いの「心」を想う矢印があっちこっちに飛び交って、それを「まとめるように」して、ミナトは決断し(リーを守りつつ、リーにも参加させ)ガイを全力でサポートする作戦を打ち出したのではないかと思っています。が、いずれにせよ苦渋の決断だったと思います。うーん、切ないな。
 
だいたい、リーの言葉を聞いた面々(ミナト、カカシ、我愛羅は、揃いも揃って「過去に大切なモノを守るために闘い、ひっそりと死んでいった経験がある者たち」。 彼らは大切なモノを守るために闘って納得して死んだかもしれないけれど、その「守り方」はベストな方法だったんだろうか?という疑問がどうしても浮かんでしまうのです(今までの感動的だった「物語」を否定するつもりはないのだけど)。
 
九尾事件の時のカカシ達の「守られ方」…うちは事件の時のサスケの「守られ方」…それらは必ずしも最善な方法だったとは思えない。残されたカカシ達、残されたサスケにとっては「自分は守れなかった、守られただけだった」という“生き残ってしまった者”としての苦しみが付きまとう。その苦しみに対して、忍達は「忍び耐える(耐え忍ぶ)」という結論を出していますが…やはり、それが最善なのか今も迷います。
 
それで、この数日間読み返していた過去記事が2つありまして、それがネジが戦死した時の感想(※614話「お前に」 )と、マダラがこの世の因果について語っている時の感想(※602話「生きている」)なんです。
ここでも「カカシの視力は低下してない」なんて事も書いてたり、当時の考えで「神威」について間違った事も書いてるので恥ずかしいのですが…まぁそこはスルーしていただいて; 
なんでこの2つかと言いますと、ここに「守る」に関しての忍連合側とマダラの考えの「違い」が見えると思ったからなんです。
 
かつて、マダラ爺さんが子供オビトに語った「もっと仲間を守るか…」という言葉と「お前が傷ついたからこそ代わりに助かったものがいる…違うか?」という言葉。
 
「仲間を守ろうとする」想いと「誰かを守ろうとして誰かが傷つく」事が新たな犠牲、そして残された者の悲しみ、心の痛みを生み出していく。たとえば我愛羅がリーを見て心配した「悲しい」想い。リーが頑張って否定しようとした「悲しい」想い。 その悲しみは、イズナを失なったマダラが一番感じている事なんだと思います。 一族を守るため、マダラ兄さんを守るために死んでいったイズナ…その想いを大切に守ろうとは思っても、やっぱり「悲しい」想いは消せないんじゃないだろうか。なかなか心の穴って、簡単には埋められないもんです。
 
そして今週(669話)、マダラはガイにボコボコにされて血を流し、体に傷を負ったことを「ワクワクする」と言っていた…。
 
なぜ「ワクワクなのか」…それは「体の痛み」は「生きている」ことを実感させてくれるモノだからじゃないかと思うんです。輪廻天生された後、最初に傷を負い血を流した時も、マダラは物凄~い顔して「喜んで」ましたよね。あれも体の痛みは「生きている」事をマダラに実感させてくれたからだと思うんです。
 
そしてこれも602話なんですが、子供オビトが「痛っ」と痛みを感じた時、マダラは、『痛みを感じるということは… まだ生きているということだ』と言っていました。マダラは《体の痛み》は全く問題にしていない…それどころか「生」を感じさせてくれるモノだと考えている。 だけどマダラは《心の痛み》は否定する…誰かを助けるために、守るために誰かが代わりに傷つく。そして残された者に残るのは《心の痛み》…これが繰り返される「忍世界の因果」をマダラは断ち切ろうと考えたんだと思います。
 
ネジが戦死した時、ナルト達忍連合が出した答えは《想いを繋ぎ耐え忍ぶ》…
それを否定し、それでは「呪いから解放されない」と言っていたオビト。
 
その悲しみの因果の断ち切り方が「無限月読」というのは賛成しかねるけど、だからと言って忍連合の考え方のままでは、永遠に「忍世界の悲しみ」は続いてしまうのではないか…という疑問も残ります。忍連合の考え方は「死」を肯定してしまうものになりかねないからです。
 
マダラのように「生きている実感」を「体の痛み」で感じるというのも極端ではありますが(そこは痛みじゃなくて「愛情」で実感してほしいとは思いますが)、でも今までの忍世界(忍び耐える世界)は生きている実感を「心の痛み」で感じてきたと言っても過言ではないような気がします。
 「心の痛み」は出来れば「なくしてしまいたい」。だけど、「悲しみ」があるから「喜び」もある。「心の痛み」を感じるから「相手を想い優しくなれる」こともある。うーーーん、正直言って「正解」は私にもわかりません。
 
マダラ側と忍連合側…どちらが正しいという事ではなく、どちらにも一理あると思うし、それこそ歩み寄って共に考え、よりよい答えに近づいていってほしいと願わずにはいられません(岸本先生は全然違う「答え」を示されるかもしれないのですが)。
そして、グルグルの出した問い「生きている実感ってどういうことなのか」《マダラも含め忍達全員で》答えを出してほしいと願っています。 
 
 

(ガイの額からタラーっと落ちた汗が、水滴となってポチャン…と水面に落ちる。そして、落ちた水滴で目覚めたのは… ナルト!)
 
何だか眩しい光の中で目覚めたみたいですが、そこは尾獣達の居る精神世界でしょうか、一尾から九尾まで揃った精神世界なのか…。予告では「ナルトは爺さんに出会う」とあるから、いよいよ六道仙人のジジイ登場でしょうか。
たぶんサスケも「誰かさん」に出会うのだろうし、そろそろ物語の核心、謎の部分が語られる事にも期待します。 
 
 
 
 
☆ネジの件以降ずっと引きずっている「モヤモヤ」については、自分の中でも簡単に考えがまとまらずにいます。今後何か思いついたら書き加えるかもしれませんし、考えも変わっていくかもしれません… とりあえずガイが出す答え、ナルトとサスケが「戻ってきて」出す答えに期待したいです。
 
☆そして、改めて…ガイにも「生きろ」と言いたい。
 
 

☆長駄文、読んでくださって感謝。
 
 
 
 
 
(ナルト好きブログ! 2014/03/25)
 
 
☆恒例だった冒頭の下手模写、復活リクエストを思いがけず多くいただいたので、再考させていただきます…
☆今週も、水曜日午後以降に頂いたコメントは「次週公開」とさせて頂きますので、よろしくお願いいたします。コメント欄開けるのが遅くなり大変申し訳ない…