ナルト好きブログ!(NARUTO考察・雑考)

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NARUTO-ナルト- 679 はじまりのもの 今週のジャンプ・ナルト感想 (WJ28号) その1

NARUTO:679 はじまりのもの (1)

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「こいつ…!こいつ大じいちゃんが言ってた…」
 
「大筒木…カグヤ!!」
 
イヤぁ…無気味な怖さがありますねぇ、かぐや「最強母ちゃん」… 
白眼をピキピキさせてジッと見入られると、まるで魂を奪われそうな…死神のような美しさと怖さとでもいいましょうか。
 
マダラを乗っ取って姿を現した「はじまりのもの」…。 
 
とりあえず、カグヤさんの話は後述するとしまして…今週は、まずはセンターカラーの絵のことから。 これがまた、いい絵ですよねぇ。
こればっかりはコミックスだとモノクロになっちゃうんで、普段はコミックス派の方も今回ばかりはジャンプで「カラーの絵」を見たほうがいいかも。立ち読みでも…(ゴらっ)。 
 
「一時の休息」って、ゲームの勇者達っぽいナルト達第七班ですね。なんか…ほのぼのしてます。 これってドラクエ風なのかな?(ちなみに私はFFしかゲームは分からない…)。 カカシの魔導士っぽい姿がみょーに似合ってたり、サクラのチェーンメイルも質感が伝わってきそう(サクラ、髪の毛長いですね…サスケと一緒だからかな)。木漏れ日の色もきれいだし、奥に見える川の色もきれいで…やっぱりキッシーの絵はめちゃくちゃすごい(語彙が今週のナルト並みですみません…)。
 
さて、今週のタイトルは「はじまりのもの」。で、少し前670話のタイトルは「始まりのもの…!!」。 似てるけどちょっとだけ違う。
 
670話「始まりのもの…!!」は初めてハゴロモ本人が登場して、兄弟や息子達、母の事を語った回で、ナルト達が“始まりの者(アシュラとインドラ、かぐやたち一族)”について情報を“得た”話でした。 で…今回は、実際にはじめて「かぐや本人=はじまりのもの」を見て“知った”わけですが、本人を目にして、ますます「分からなくなった」んじゃないだろうか…? 漢字でもなく、ひらがなで…そして「…!」無しの「はじまりのもの」というタイトル。 こっちのほうが静かな無気味さが漂います。
 
ナルトの「こいつ…!こいつ」という慌てたような言い方からも、ただならぬ緊張感が伝わってきますが、サスケも極めて冷静を保とうとするものの、圧倒的なチャクラを前に怯まずにはいられない…。
 
「なんだってばよコイツ!」(ナルト)、 「どういう事だ!?」(サスケ)、 「…誰なの? 何で…」(サクラ)とか。 ナルトもサスケも、ましてやサクラやカカシはとにかく「分からない」事だらけ。
 
そして読者である私も、正直「分からない」事だらけでして… ここまで「何が何やら」状態で読んでいるのは初めてかもしれません; カグヤって何者なのか、何が本当の目的なのか、黒ゼツって何なのか、カグヤとハゴロモの間で何があってどうなったのか等々、とにかく「情報」が徹底して不足しております。人間ってのは、情報が乏しいと「不安」になるものですねぇ…一読者でさえ「情報不足」に不安を覚えるのですから、戦場に居るナルト達(特に分析型のサスケ、カカシ、サクラ)の「不安」はこんなモノではないんでしょう。なにせ、おそらくこの状況を一番よく「分かっている」ハズのオビトがあの状態ですから、説明役が不在なんですよね。
 
 が…これからきっと《少しずつ見えてくる》真実があるんだろうと思ってます。ナルト達が、そして歴代火影たちが…あっち側とこっち側から少しずつ「真実」に迫ってくれるんだろうと(期待)。 せっかくだから、この「訳わからない」状況を、登場人物たちと「一緒に」体感しつつ楽しんでみるのもいいか…なんて思っています(と開き直り)。  そもそも、ハゴロモはナルト達に『ほんの一部の情報』しか渡してないんですよね。うちはに伝わる「石碑」にしたって、おそらく「最小限」の情報しか書いてない。 そこから子孫たちが「何を見出していくのか」…ハゴロモは任せている感じですね。思い込みや先入観を与えかねない「はっきりと示された道案内」を無しにして…。
 
 
そして「分からない」と言えば…
 
「地中から吹き出たチャクラを… どんどん…吸収してるのか?」(カカシ)
「どこからこんな… 濃いいっぱいのチャクラが!?」 (サクラ)
 
「無限月読に捕まってる奴らのものだろう…!」  (サスケ)
 
サスケ…「サクラとカカシの疑問」にもちゃんと答えてますね(やれば出来るじゃないか!)。
 
…というか、サスケも少しずつ「第七班」に《己の居場所》を見出し始めているんじゃないだろうか。 仲間がサスケを「必要としてくれている」…その実感がサスケに自信を与え「自分の考えをきちんと皆に伝えられる事」に繋がってきたのではないかと思うんです。 今までサスケが「サクラとカカシ」にちゃんと説明できなかったのは、サスケはこの2人に「オレは認められていないんじゃないか?」という不安があったから…でもあるんじゃないんだろうか?
 
 サスケは鉄の国で「サクラを刺そうとした」わけだし、「カカシにも暴言吐いて刃向った」…そんなことをして「許される」とは思ってないと思うんですよね。なのに、サクラもカカシもサスケを責めるわけでもなく「てめェサスケェ!!」と怒ってくるわけでもない。
  香燐みたいに「てめー!!」と堂々と怒ってくるほうが、サスケは「謝りやすかった」んじゃないのかな。「あの事」に触れずに優しく受け入れてくれちゃうことが、かえってサスケには「辛い」のかもしれない。だからって…サスケは素直に「あの時はごめんなさい」と言える性格でもない(謝るのは言い訳になるとか、許してもらおうとする甘さだとか思ってるんじゃないだろうか)。
 
 それで…サクラとカカシに対しては「受け入れられるはずがない、許されるはずがない、認められるはずがない」という不安があって、あんな言動で「形に出ちゃった」のではないかとも思うんです。 だから、先週のカカシの「お前の役割を認めてるよ」発言で、サスケもずいぶんと変わったんじゃないだろうか…こんな自分でも「必要とされている」、「仲間の役に立っている」という実感が、サスケを変えていくのではないか…と私は思うんです。 
 
しかし、月読に掛かった忍達のチャクラが「術者一人」に吸い取られて行く… 
これって、無限月読発動時にマダラが言っていた「今!!一つとなるのだ」を思い出します。 そして、あのマダラの言葉は、トビが五影会談で語っていた「目的」…《オレと一つになる》と同じであると(677話感想で)述べましたが、トビはナルト(とカカシ)にはその目的について《完全体になる》という言い方をしてたんですよね。
あの発言は「十尾っぽい発言」だと思ったんですが、今のこの「1つになる」状態の究極のゴールは「十尾完全体=十尾が本来の姿に戻る」事なんじゃないか…とも思えてくる…
 
さて…私には「ますます訳が分からなくなった」今回の話なんですが、今週のサスケは実によく説明をしてくれてる。 一方で、ナルトはこういう『情報がゴチャゴチャした状況』はあまり得意じゃない(以下N=ナルト、S=サスケ)
 
N 「なんだってばよコイツ! すんげーチャクラだ!!」
S 「辺りのマダラの影も全て消えた! 何かあるぞ!」 
 
N 「このままじゃヤベーぞサスケ!! コレ!十尾どこじゃねーぞチャクラ!!」
S 「動く前に止める!! 行けナルト!!」
 
ナルトは頭ン中が情報で「ゴチャゴチャ」すると、言葉も「ゴチャゴチャになる」。そして「すげー」とか「ヤベー」とかの連発になったりする…。
以前にも、頭がゴチャゴチャした時「あ!あいつ!写輪眼で輪廻眼が繋ってて左目と右目で! 左の胸に杭が刺さっててえっと…えっと!」とか言ってましたっけ(567話)。そのあとカカシが上手くまとめてくれましたけど、ナルトには「ゴチャゴチャになった情報」をまとめてくれる人が必要なんですよね。 そして、その役は出来れば「先生」よりも同じ目線の「同期」のほうがいい(と思う)。サスケとか、シカマルとか。
 
 で…はじめは「サスケに指示される」ことにイラついていたナルトも、少しずつ「自然と素直に」受け入れ始めてますね。 この前(674話)も、「ナルト それをオレに向かって打て!それで上手くいく!」というサスケの指示に「ちっとイラつくけど疑う余地はねーな!」なんて言ってましたっけ。「ちっとイラつく」という認めたくない気持ちと、「疑う余地なし」と言う全幅の信頼。
 
 それでも、先週は「こいつがカカシ先生やサクラちゃんより作戦練るのがうめーとは思わねーけど! オレよりはマシかもしんねーけど」なんて言ってましたよね。あの時は「サクラとカカシ先生に暴言を吐いたサスケ」へのムカつきからの言葉でもありましたが、それに加え《サスケの事を半分認めてるけど半分認めない》心境というのがあったでしょうか。 サスケの分析力が「オレ(ナルト)より上」だってのは認めるけど、でも「本気で認めたわけじゃねーぞ」みたいな…このあたり、複雑なんでしょうね…ナルト。
 
 ナルトだって、本当は「サスケの奴は作戦練るのが上手い」と認めてるんでしょうけど、でも、まだサスケはナルトの事をちゃんと「認めてくれてない」とナルトは思ってる)。 だから、ナルトもサスケの事を「表立って認めるわけにはいかない」のかもしれないですね。そこは「意地」なのかな…。
 だけど、今みたいなギリギリの状況では「サスケを本当に信頼してる」事が自然と態度に出ちゃうのかもしれない。今週のナルトは、サスケの指示や説明を素直に聞いている(サスケがサクラちゃん達にもちゃんと説明しているせいもあるかな…)。
 
 そして「ズオオオオ…」と地中から吹き出す膨大なチャクラを取り込むマダラを目がけ「ダッ」と走るナルト、「ボココン」と膨らむマダラ、「バチチ…」と千鳥鋭槍を左手に構えるサスケ、見守るサクラ…(なにせ情報が乏しいんで「見える」光景、「聞こえる」音が頼り)。
 だけど次の瞬間、サスケは《フッ》と消え、サクラは「!?」とビックリする。そして今度はナルトより早く、ナルトより先(奥)に《フッ》と出現する…まるで「飛雷神」っぽいけど、でも「移動」とは違うんですよね(以前のマダラの分析によれば)。 
 サスケが「動いている」訳じゃないのなら、空間を思いのまま動かしちゃう能力なのかと考えていたけど、この能力も依然として「謎」のままです。 ただ…「音」は《フッ》で、ミナトや扉間の飛雷神と同じ音…「空間のその地点に突然現れた音」なんですね。で、これはナルトや雷影エーのような「超高速瞬身」の音ではない。
サスケのこの能力が今後の戦いに役立つ事は想像できますが、一方でナルトが「父ちゃんの飛雷神を完成させる(=マーキングなしで飛べるようになる)」のはいつなんだろう? ずーっと待ってるんですが、コレ…「夢」で終わってしまうのかなぁ(という不安が現実になりつつある)。でも「輪墓空間」やら「神威の時空間」等々、そういった目に見えない空間が今後『重要な舞台』になるのはほぼ確実かな(と思っています)。
 
(しかし、ナルトとサスケは二人とも捕まってしまい、サクラは助けに行こうとしますが…)
 
「待てサクラ! 考え無しなら無意味になる」
 
「ザっ」と手を広げ、前に出て「止めた」カカシ…よく見かけるカカシの「とまれ」のスタイル。 カカシもサスケに「指揮役」を任せたからって、任せっぱなしにはしてない…。カカシも第七班での新たな自分の役割を探すのに一生懸命なのかな。次の黒ゼツのセリフからも、カカシは重要なワードを聞き逃していない…
 
「安心シロ… 皆ヲ殺シタリハシナイ… カツテ カグヤハ コノ無限月読ヲ人々ニ掛ケタガ 殺サズニ生カシタママ保存シテオイタ」
「カグヤノ兵トシテ生産スル為ニ」
 
 S 「生産…… どういう事だ!?」 
 
「フッ…イタチヨリハニブイ様ダナ… タダノ人ガ戦闘デ使エルカ?」
 
 N 「!?」
 
サクラ 「!?」
 
カカシ 「まさか……」
 
「白ゼツニスルノダ」
 
…なるほど、「無限月読」という甘~い夢は罠で、幸せな夢を見るリスクとして「白ゼツ」と化してしまうって事ですか。ハゴロモが言っていた通り「奴隷とする術」…そしてオビトが言っていた「恐ろしい事になる」とは、具体的にこれを言っていたんですね(おそらく)。
 
神樹が伸びて人々が吊るされた時、外道魔像の下に吊るされていた白ゼツ達を連想しちゃったのですが、まさにマダラのアジトは「小さな無限月読世界」だったんですね。 「神(外道)」が花の上に座り、その下に神樹(柱間細胞)があり、その下で実る人間たち…。人間を包んでぶる下げてる包帯のような神樹の一部が「グルグル」っぽいし、その中身が「白ゼツ」っぽい。
 
そして、黒ゼツが言った「イタチヨリハ ニブイ様ダナ…」。
 
黒ゼツはああは言ってますが、本当はサスケを「ニブイ」と思ってないんじゃないだろうか。 サスケの須佐能乎(眼)が無限月読の光さえ遮ってみせたり、咄嗟に鋭い分析や正しい判断を下したり、「生産」という言葉に「ちゃんと反応してきた」サスケに、《やはりコイツは鋭い》と感じてるんじゃないだろうか…。
 黒ゼツは、オビトが今みたいな「不利で弱い状況」になってから、急にオビトをけなし始めましたが、それは今まで長~い間「オビトの監視役」でありながら、逆にオビトにうまくコントロールされていた(抑え込まれていた)ことへの反動、反発からかもしれないし、サスケに「あんな事」を言うって事は、それだけサスケを「認めてる」からなのかもしれない(にしても、黒ゼツっておしゃべりですねぇ。言わなくてもいい事を次々喋って…ありがたいけど)。
 
「カツテノ無限月読ニ掛カッタ者共ノ成レノ果テノ姿… ソレガ白ゼツダ」
「ユックリト時間ヲカケ変化サセル」
 
「なら!!みんなあの白いのになっちまうって事かァ!?」  (ナルト)
 
長い夢の中に居て、神樹に繋がっている事で…食事もせず、う○こもせずに生きていられる体になり「白ゼツと同じ」になっていく…「生かされている」とはいえ、もはや「生きている」とは言えないですよね、これじゃ。
 
「都合のいい夢の世界」に居る事に満足してしまった人間は、「生きている」からこそ感じる「痛み」や「悲しみ」「怒り」も放棄してしまう…「生きる」実感を放棄してしまうのでしょうか。 マダラは痛みを感じ、戦い続けることを「生きていくこと」と称しましたが、それらを放棄した夢の世界は「生を実感できない世界」…。 
  
この「無限月読」…これがイザナギ的な、都合のいい結果だけを選ぶ「生の実感を放棄した」幻術であるならば、これを解くには…術を掛けられた人たちが、自らの意志で「生の実感」を肯定し、選ぶ必要があるんじゃないだろうか。
 グルグルが、忍連合に「生の実感とは何か」との質問を投げかけ、「本気で答える奴はいないのか」と言っていたのは…「この問題に真剣に答えられないんじゃ、このままじゃ無限月読の中で白ゼツ化してしまうぞ」と「忠告」していたのではないだろうか…? あの「グルグル」…根っから人間の「敵」にも思えなくって…ますます「不思議」な存在に思えてきます。
 
(ブクブクと膨れるマダラに完全に移った黒ゼツ、そして出現したのは…)
 
 
「!!!」
 
「こいつ…!こいつ 大じいちゃんが言ってた…」
 
「大筒木……」
 
「カグヤ!!」
 
 
 
さて…ついにカグヤ「本人」がご登場ですか…
 
 
 
 
(その2へ続けます)…