NARUTO 685:ありったけの…!! (1)
「ありったけの」チャクラも尽きて、倒れそうになったサクラを
《ガッ》と後ろから支えたのは…サスケだった。
あえてサスケとサクラの表情は模写しないでおきますが(読んでない方にも、ぜひ「紙面」かコミックスでホンモノを「直接」見て欲しい…)、何だかなぁ…ジワリと嬉しくなっちゃいました。 今までなかなか届かなかったサクラの努力が、遂に…やっと報われた気がして。
サクラを抱えたサスケは相変わらず「無表情」。だけど、次のコマでアップになった右目を見ると、優しい目でサクラを見つめていて、その目は「ありがとう」と言ってるように見える。 なら、「ありがとう」ってちゃんと声に出して言え―――っ!とも言いたくもなるけれど(笑)
でも、ホントに良かったね、サクラ。
来週号はなんでも「重大なお知らせ」があるとかで、NARUTOが表紙&巻頭カラーらしいですが、何だろな…劇場版の話かなんかかなぁ?
今回は連休の為ジャンプは早めの土曜日発売、つまり次号まで1週間以上ありますので、何度か「分割書き」でゆっくり雑考アップさせていただこうと思ってます。その1は、サクラのことを中心に…
・まずは、先週の続きですが…
先週は「やや淡泊」反応にも見えたカカシなんですが《飛んだ先でいきなりやられるなんて事はカンベンしてくれよ!》なんて考えてるって事は…「忍として死に様を尊重してやるのも友情」とも思っているんだろうけど、本音のホンネとしては、オビトにも「生きてて欲しい」んじゃないかなぁ。沸点の高い淡泊質な男のホンネにも、やはりアツイものはあるんじゃないか…と思ってます。
でも、カカシだってサスケと大差ない…いまだに「ホントに思っている事」は誰にも言わず、心の奥にそっと隠しこんでいるんじゃないのかな(と思う)。
(そして、カグヤの始球空間に潜入したサクラとオビト…)
・《サクラの「私だって…先頭を走ってるつもりでいるんです!」と「こうなったら ナルト以上に結果を出しますよ!」のことを少々》
サクラのこのセリフ、「頼もしい」というか男勝りにも聞こえるんだけど、その反面彼女の「自信の無さと必死さ」も感じてしまうんです。《つもりでいるんです》ってのがね…自分では《そうありたい》と思ってるんだけど、それが《成果として見えてこない》とサクラは感じているのかな…。そして、サクラは結果を出すことに少々焦りも感じているのかな?と思えるんです。
少し前に話を戻しますと、632話で《久々の第七班3人での共闘》に立った時も、サクラは《あの時の誓い》を思い浮かべていましたよね。
《あの時の誓い》とは、中忍試験死の森で「今度は私の後ろ姿をしっかり見ていてください」と… ナルトとサスケの背中に守られているだけの自分は止めようと決意した誓いの事ですが、彼女にとってあれからの数年間は、その誓いを「形」にして結果を出す為の時間でもあったんですね。
632話久々の「第七班3人の共闘」でも、サクラは真っ先に敵(十尾)に飛び込んでいったし、676話の第7班3人共闘の時にも、彼女は敵(六道マダラ)に真っ先に突っ込んでいってるんですよね。 2回とも…3人で共闘する度に、先陣を切ったのは「サクラ」でした。
これだけでも彼女の決意の固さ、気迫は十分伝わってくるんだけど、彼女自身はそれでも「まだまだ」と思ってる。 師匠の綱手にも褒めてもらったけど、サクラとしては「サスケくんに認めてもらえるまで」は自分に合格点はつけられないんじゃないだろうか。サクラは…他の誰よりも「サスケ」に認めてもらいたいんだろうなぁと思います。
サクラはむか~し(34話)サスケに「オレに構う暇があったら術の一つでも練習しろ、はっきり言ってお前の実力はナルト以下だぞ」と言われて、かなりのショックを受けた… あれから「わたしはサスケくんに認めてもらってない」という思いがずっとあるんじゃないかと思うんです。
「評定、ナルト以下」…サクラにとって「当時のナルト」はまだドベの落ちこぼれだったからショックだったのは仕方ないとしても… ナルトがこれだけ成長した今でも、彼女は「ナルト以上」でありたいと思っているんじゃないだろうか…少なくとも、サスケにはそう評価してもらいたいんじゃないのかな。
その想いが《こうなったらナルト“以上に”結果を出しますよ!》という言葉に出てるような気もするんですよね…。
・そしてサクラにとっての「額あて」とは…
680話での『溶岩にスルッと落ちてしまったサクラの額あて』の描写について今までアレコレと考えて、その都度違う考えに行きつくのですが(こうやって考えがコロコロ変わっていくのはいいんじゃないか?と思っておるので)、今回は、アレも「あの時」…中忍試験の「あの時の誓い」の描写と重ねていたんだろうか…と思いました。 あの時、クナイで髪の毛をバッサリ切った時、サクラの「額あて」も地面に落ちてましたね(54話)。 あの時の「額あてが落ちた描写」が意味するモノも、「髪の毛を切ったから自然と外れちゃっただけ」ではなかった…
サクラにとって「額あて」はリボン代わり。
昔、いのに「サクラはリボンをしてオデコを出した方が可愛い」と言われてから、サクラはずっとリボンをして、忍になってからも額あてを(リボン風に)締めてオデコを出してたんですよね。 髪を長く伸ばしていたのも、リボンや額あてで『チャーミングなオデコを出していた』のも、サスケに“女の子”として認めてもらいたかったから。
だから、中忍試験の《あの時》、彼女は「長い髪とリボン(額あて)」を落とし、そして「守ってもらうだけの可愛い女の子」ではなく「今度は私が皆に背中を見せて守る」と決意をした…
この戦争で「忍」文字の額あてに変えてからも、ずっとリボン風に締めてオデコを出していたサクラ。その額あてがはずれたのは「あの時の誓い」を今度こそ果たす伏線だったのかもしれない…とも思います。
ナルトにとって「イルカ先生から貰った額あて」に大切な意味があるように、サクラにとっての「リボンがわりの額あて」にも意味がある。
そして終末の谷にサスケが置いていった「傷がついた木ノ葉の額あて」…あれは、ナルトが今もどこかに持っているんだろうか…?
(サクラの頼もしい言葉を聞いて、チラッとサクラを見るオビトの横顔…)
誰かの「頼もしい言葉」を聞いた時の、オビトのこういった類の「反応」…これ久々だなぁと思えたんですが、これって仮面をしていた時にはよく描かれていたんですよね(もちろん仮面越しの表情だけど)。 でも、その仮面ごしの表情が、案外とよく“感情”を伝えていたんです(それについては⇒※過去記事)。
もっとも、今までのオビトのそういった反応は「ナルトの言動に対して」が中心だったのですが、今週は「サクラの言動」にも「これから先」を感じていた様子だった…
オビトはかつて、カカシに「お前の目になってこれから先を見てやるからよ…」と言っていたし、425話でカカシが一度死にかけた時には、カカシはナルト達世代を思い浮かべて《お前の目になってこれから先を見すえるのは…どうやらここまでのようだ》なんて言っていた。 だけど「これから先」をカカシに託した左目もこうしてオビト本人に戻ってきたという事は、それは《これから先は自分自身で見ていけ》という事でもあるんじゃないだろうか。
オビトに残された時間がどれだけあるのか、そして今後オビトがどうなるかは分かりませんが、「オビトに戻ってきた左目」は、少しずつ…だけど確実に、いろいろな《これから先》を見ていく事になるんじゃないか…なんて思っています。
(先週の分身ナルト達の作戦、そして今週の作戦について、その2に続けます…)。
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