サスケの苦手な食べ物は「納豆と甘いもん」。
これは140話、だんご屋の前で待ち合わせしたカカシに、いきなりこんな事言ってるんですよね。 このサスケ、ちょっと苦虫をかみつぶしたような顔でかわいらしい。 まだ子供っぽさが残っていて、素直じゃなさそうな表情も いかにもサスケらしい。
データブックを見てると いろいろ面白いんですよね・・我愛羅の嫌いな食べ物は羊羹とか ガイは好物は激辛カレーライスで 嫌いなものは「そんなものはない!」とかね。 シズネの嫌いな食べ物が「豚肉」ってのは納得だし。
ま、ナルトみたいに「好物は一楽ラーメン」とハッキリしてるキャラは別として、他のキャラについては適当に“見た目のイメージ”とかで決められているんじゃないだろうか(データブックの編集担当によって)。 実際、リーの好物がカレーライスであることを作者は知らなかった(過去のジャンフェスステージ上での発言による)。
その点、サスケの「嫌いな食べ物は納豆と甘いもん」ってのは 作中でサスケ本人が発言しているので、数少ない「作者公認」データと言えましょう。 で、140話のサスケ発言を受けて データブック「闘の書」からは「嫌いな食べ物・納豆、甘いもの」と書かれるようになる・・
にしても、なぜ納豆と甘いもん・・・
「納豆」といえばネバネバびょーん・・・個人的にはそのネバネバが好きですが、たまに糸が切れなくって困るんですよね。 納豆は「匂いが苦手」という人が多いけど、サスケは あの粘り気を嫌っていたんじゃないかと想像します。
だって、納豆は《切っても切っても断ち切れないつながり》そのもの・・・それってサスケが一番忌み嫌っていたモノですから。
「その繋がりをオレは断ち切るまでだ!」
「繋がりがあるからこそ苦しいんだ!」
「この繋がりを断つ事でオレはさらなる強さを手に入れる」
「過去の過ち・・迷いは全てたち切り一新する」
「お前を切らねばならない」 ・・・とかね。
いや、これ納豆の話じゃあないけど;それにしても切る切るって、いったい何回発言したことか。 やたらと切ろうとしてましたよね。
一方のナルトは「やっとできた繋がりなんだ」とか言って、いっこうに切らせてくれない。 納豆みたいに粘ってついてくる。 しつこい・・ だからサスケも「いいかげんにおとなしく切られやがれ!」なんて言っていた。
そしてサスケはこんな事も言っていたんですよね。《他人に繋がろうと必死なお前(ナルト)を見ていると オレの家族を思い出すようになった》って。 それが嬉しくもあり、だけど弱い自分を認めるみたいで嫌だったんですね。 サスケだって本当はつながりが大切だった。 ただ・・それを認められなかった。
納豆を見るとナルト・・というか「切っても切れないつながり」を思い起こしちゃう、それで「嫌い」と言っていたんじゃないだろうか(あくまで想像ですが)。
そして「甘いもん」。
「甘いもん」といえばイタチですよね、兄イタチの好物。 兄さんとは別の道を行くと決めてたサスケにとって「甘いもん」は有り得ない選択だったんじゃないだろうか。 《兄さんとの真逆の道を選ぶ》といえば水月もそうだった。 意外と共通点あるんですよね、サスケと水月・・って話がそれましたが。
それに「甘い考え」とか「甘え」ってのは、何よりもサスケが己に禁じていたことでもあります。
「お前は甘いなナルト」と言ってナルトの“甘さ”を指摘してみたり、自分のことを「仲間とつるんで平和ボケしたお前らとの未来を夢見る バカなオレ」とか言ったこともある。 ひたすら「甘さ」を禁じてた。
極端にストイック過ぎるほどにね。 意識的に避けてきたと言いますか。
納豆と甘いもん・・ようするにサスケは《ナルトみたいなもん》が嫌いと公言していたとも言える・・
だけど、サスケだって本当は「つながり」を大切にしていたし、穏やかで平和な日々を欲していた。 幼い頃は兄さん大好きな甘えん坊だったしね。 「つながり」をやたら言うナルトを切ろうとしたり、ナルトの「甘さ」を指摘したのは 「ナルトの中に本当の自分の姿を見ちゃった」からだった。 嫌いというよりは「禁じていた」「必死に避けてきた」と言った方がいいような。
本当は大切だったのに否定していた「つながり」と、なかなか受け入れられなかった自分の「甘さ」。 サスケが否定すれば否定するほど、本当は その逆じゃないかと思えてくる。 だから・・
《オレは納豆と甘いもんはダメだぜ》って言うけどホントはどうなのかな・・ その真相は、サクラのみぞ知ると言ったところでしょうか。
☆駄文読んでくださって感謝。
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(ナルト好きブログ! 2022/08/24)